科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 国語
科目番号 0025 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 建築学分野 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 『高等学校標準現代の国語』(第一学習社)、『高等学校標準言語文化』(第一学習社)、『カラー版 新国語便覧』(第一学習社)、『高校 漢字演習 標準編』(東京書籍)
担当教員 舘下 徹志

到達目標

 論理的で柔軟な思考力を身につけるとともに、コミュニケーション能力の基礎力を養い、「読む」「書く」「話す」「聴く」、それぞれの能力を総合的に生かすことができる。また、教材を通じて人類の文化にも触れ、幅広い視野に立って物事を考えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文章を論理的に読解することができ、その内容を他の主題につなげて総合的に考察し、適切に表現できる。 文脈に従い、論理的文章が伝えようとする内容を理解することができる。誤解や曲解などの読み取りの間違いが多く、論理的文章の要点が把握できない。 
評価項目2目的に応じて収集した情報を整理し、主張が効果的に伝わるように論理的な構成・展開と適切な表現方法で小論文を作成できる。収集した情報をまとめ、その要点を理解した上で、論理的な基礎条件を備えた文章を書くことができる。収集した情報の要点が理解できないため、主張に論理性が欠けている。
評価項目3常用漢字のすべてを丁寧かつ正確に表記することができる。常用漢字の7割以上について正しい表記ができる。雑な印象を与えない表記が実践できる。不正確な文字認識が目立ち、表記に丁寧さが見られない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 F 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 学び続けることの基盤として国語力は重要である。また、社会人に必須なものとしてコミュニケーション能力は欠かすことはできない。この授業ではその基礎力を養うことを主眼として、「読む」「書く」ことの徹底と、「話す」「聴く」ことの訓練を進めていきたい。とりわけ社会科の各科目との関連性がある。
授業の進め方・方法:
 教科書を使った授業と表記練習を実施する。また、前期前半と後期前半は論理的な文章表現の練習を予定している。教科書は、昨年度に引き続き『高等学校標準現代の国語』と『 高等学校標準言語文化』を併用する。成績評価は定期試験の成績(50%)と表記練習などの提出物(10%)および小論文(40%)により総合評価をおこない、60点以上を合格とする。再試験は前期末、後期末に各1回実施する。定期試験の点数が59点以下だった場合、補習を受けた上で受験できる。再試験の点数を定期試験における点数と置き換え、前述の成績評価方法により再計算した結果、60点以上となる場合は合格(60点)とする。また、学年末再試験は、後期末再試験後の成績(総合点)が59点以下の場合、受験できる。
注意点:
 教科書、ノートはもちろんのこと、この他に国語辞典・漢和辞典(電子辞書を含む)、便覧はいつも用意して授業に臨むこと。表記課題・小論文などの提出物は期日を守るよう心がけること。表記課題における自己添削の内容によっては、再提出を求めることがある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
表現「書き方の基礎レッスン」(「現代の国語」)
表記練習 第1回
授業の達成目標、授業内容、評価方法が把握できる。
論理的表現の基本となる技法が理解できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
2週 表現「書き方の基礎レッスン」(「現代の国語」)

論理的表現の基本となる技法が理解できる。
3週 表現「論理的な表現」(「現代の国語」)
表記練習 第2回

論理的表現の基本となる技法が理解できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
4週 表現「論理的な表現」(「現代の国語」)
論理的表現の基本となる技法が理解できる。
5週 表現「小論文のための情報収集」(「現代の国語」)
表記練習 第3回
論理的な表現の素材となる情報を集められる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
6週 表現「小論文のための情報整理」(「現代の国語」)
論理的な表現に活用する情報を分析、整理できる。
7週 表現「第1回小論文」 論点・主題が明快な小論文を書くことができる。
8週 前期中間試験は実施しない
2ndQ
9週 小論文返却・解説
表記練習 第4回
評論・手塚治虫「世界は謎に満ちている」(「現代の国語」)
添削された小論文を振り返り、論理的構成・展開や表現方法について理解を深めることができる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
文章の構成や展開を捉え、要旨を把握できる。
10週 評論・手塚治虫「世界は謎に満ちている」(「現代の国語」) 文章の構成や展開を捉え、要旨を把握できる。
11週 評論・手塚治虫「世界は謎に満ちている」(「現代の国語」)
表記練習 第5回
文章の構成や展開を捉え、要旨を把握できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
    
12週 小説・夏目漱石「夢十夜」(「言語文化」)
作品に表れているものの見方や感じ方を捉え、暗示されていることを含めて的確に解釈できる。
13週 小説・夏目漱石「夢十夜」(「言語文化」)
表記練習 第6回
作品に表れているものの見方や感じ方を捉え、暗示されていることを含めて的確に解釈できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
14週 古文・伊勢物語「筒井筒」(「言語文化」)
物語の内容や展開を捉え、人物の心情を推測できる。
15週 古文・伊勢物語「筒井筒」(「言語文化」)
学習内容の復習
物語の内容や展開を捉え、人物の心情を推測できる。
これまでの学習内容について要点を振り返り、理解を深めることができる。
16週 前期末試験を実施する
後期
3rdQ
1週 表現「論理的な表現の要諦」
表記練習 第7回
論理的な表現を成り立たせる要件を理解できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
2週 表現「論理的な表現の要諦」 論理的な表現を成り立たせる要件を理解できる。
3週 表現「論理的な表現の要諦」
表記練習 第8回
論理的な表現を成り立たせる要件を理解できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
  
4週 表現「論理的な表現の要諦」 論理的な表現を成り立たせる要件を理解できる。
5週 表現「小論文の準備」
表記練習 第9回
資料の要点を把握し、論点との関連性を理解できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
6週 表現「小論文の準備」 自分の考えを論じるための具体的根拠を整理できる。
7週 表現「第2回小論文」 提示された資料を的確に読み解き、その内容を論点とつなげて、自分の考えを論理的に表現できる。
8週 後期中間試験は実施しない
4thQ
9週 小論文返却、解説
評論・内田樹「人はなぜ仕事をするのか」(「現代の国語」)
表記練習 第10回
添削された小論文を振り返り、論理的構成・展開や表現方法について理解を深めることができる。
論理的文章の構成と具体例の提示法を理解できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
10週 評論・内田樹「人はなぜ仕事をするのか」(「現代の国語」) 論理的文章の構成と具体例の提示法を理解できる。
11週 評論・内田樹「人はなぜ仕事をするのか」(「現代の国語」)
表記練習 第11回
論理的文章の構成と具体例の提示法を理解できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
12週 小説・村上春樹「鏡」(「言語文化」) 作品に表れているものの見方や感じ方を捉え、暗示されていることを含めて的確に解釈できる。
13週 小説・村上春樹「鏡」(「言語文化」)
表記練習 第12回
作品に表れているものの見方や感じ方を捉え、暗示されていることを含めて的確に解釈できる。
現代日本語を丁寧かつ正確に表記することができる。
14週 漢文「論語」(「言語文化」) 重要語や句法に注意し漢文を正しく解釈できる。
15週 漢文「論語」(「言語文化」)
学習内容の復習
重要語や句法に注意し漢文を正しく解釈できる。
これまでの学習内容について要点を振り返り、理解を深めることができる。
16週 後期末試験を実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合500005000100
基礎的能力500005000100
専門的能力00000000
分野横断的能力00000000