数学B

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 数学B
科目番号 0029 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学分野 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高専テキストシリーズ線形代数 第2版(森北出版) 補助教材:新編 高専の数学2問題集(森北出版) 参考図書:新 線形代数 改訂版(大日本図書)
担当教員 上床 隆裕,池田 盛一,村上 公一,山﨑 俊博

到達目標

基礎事項と数学的な考え方を十分理解し,教科書と補助教材の問題の60%は自分の力で解けるようになる.
1. ベクトルの成分を利用して,計算をすることができる
2. 行列・行列式の計算をすることができる
3. 線形変換の表現行列とその像を求めることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1内積の性質や平行・垂直条件を利用して,直線・平面の方程式を求めることができるベクトルの成分を利用して,計算することができ.内積や直線・平面の方程式を求めることができるベクトルの成分を利用した計算ができない 内積や直線・平面の方程式を求めることができない
評価項目2行列式の基本変形ができ,余因子を用いて展開や逆行列を求めることができる行列・行列式の計算をすることができ,逆行列を求めることができる行列・行列式の計算ができない 逆行列を求めることができない
評価項目3線形変換の意味を理解し,曲線の像を求めることができる線形変換およびその合成・逆変換の表現行列を求めることができ,点・直線の像・原像を求めることができる線形変換の表現行列や像を求めることができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ベクトルと行列・行列式についての概念を理解し,その基本的な性質を使った計算ができるようになる
線形変換を理解し,さまざまな図形の像を求めることができるようになる
授業の進め方・方法:
当り前のことであるが,教科書・ノート等を忘れず持参し,授業の内容をきちんとノートすることが大切である.
授業で指示された問いや練習問題を必ず自学自習し,次の授業のときに解答を示せるように準備しておくことを求める.

数学A,数学B,数学Cすべての試験の点数の平均点によって評価する(100%)
6割以上の場合,授業態度などを10%までの範囲で加減する.
再試験は,前期末,後期末,学年末に実施する.

前関連科目:1年数学A・B 後関連科目:3年数学,4年選択線形代数学
注意点:
授業の内容を十分に理解するためにはノートをきちんととり,積極的に質問するように努め,さらに後で必ず復習することが大切である.
ノートは数学A,数学Cと別にすること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルの定義と大きさ・逆ベクトル・実数倍 ベクトルの定義を理解し,その大きさ,逆ベクトル,実数倍の意味を理解できる
2週 ベクトル和・差とその演算 ベクトルの和,差の定義を理解し,作図および演算法則を利用した計算ができる
3週 点の位置ベクトル 位置ベクトルの意味を理解し,内分点の位置ベクトルを求めることができる
4週 交点の位置ベクトル
座標空間と2点間の距離
交点の位置ベクトルを求めることができる
空間内の2点間の距離を求めることができる
5週 ベクトルの成分表示と演算 平面・空間ベクトルの成分表示による演算ができる
6週 成分表示によるベクトルの大きさ・平行条件 成分表示されたベクトルの大きさを求めることができる.
ベクトルの平行条件を利用できる
7週 方向ベクトルと直線 直線のベクトル方程式・媒介変数表示・方程式を求めることができる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ベクトルの内積 内積の定義を理解し,成分による内積の計算をすることができる
10週 ベクトルのなす角
平行四辺形の面積
内積の性質
ベクトルのなす角を求めることができる
平行四辺形の面積を求めることができる
内積の性質を利用することができる
11週 内積となす角
ベクトルの垂直条件
内積の性質を用いて,与えられた条件から内積となす角を求めることができる
ベクトルの垂直条件を利用できる
12週 法線ベクトルと直線・平面の方程式
直線と平面の交点
法線ベクトルを用いて,直線および平面の方程式を求めることができる
直線と平面の交点の座標を求めることができる
13週 点と直線・平面の距離
直線と平面の位置関係
点と直線・平面との距離を求めることができる
直線・平面に平行または垂直な直線・平面の方程式を求めることができる
14週 行列とその和・差、実数倍・積 行列の定義を理解し,和・差・実数倍および積の計算ができる
15週 行列式の積の性質
正方行列の累乗
転置行列
行列の積の性質を用いた計算ができる
正方行列の累乗を求めることができる
転置行列を求めることができる
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 逆行列 逆行列の意味を理解し,2次正方行列の逆行列を求めることができる
2週 連立2元1次方程式 連立2元1次方程式を逆行列およびクラメルの公式を利用して解くことができる
3週 3次正方行列の行列式 3次正方行列の行列式の値を求めることができる
連立3元1次方程式をクラメルの公式を用いて解くことができる
4週 n次正方行列の行列式 行列式の定義を理解し,特別な列をもつ行列および三角行列の行列式の値を求めることができる
5週 行列式の性質 行列式の性質を理解し,基本変形を用いて行列式の値を求めることができる
6週 行列式の基本変形
行列の積の行列式
行列式の性質を用いて,因数分解をすることができる
行列の積の行列式を求めることができる
7週 行列式の展開 余因子を用いて,行列式を展開することができる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 余因子による逆行列 余因子を用いて,3次正方行列の逆行列を求めることができる。
10週 平行四辺形の面積
ベクトルの外積
行列式を利用して,平行四辺形の面積を求めることができる
ベクトルの外積を求めることができる
11週 平行六面体の体積
線形変換とその表現行列
平行六面体の体積を求めることができる
線形変換を行列を用いて表すことができ,点やベクトルの像を求めることができる
12週 線形変換の性質
合成変換
線形性を用いて,ベクトルの像を求めることができる
合成変換の表現行列を求めることができる
13週 逆変換
対象変換
逆変換の表現行列を求めることができる
対称変換の表現行列を求めることができる
14週 原点のまわりの回転
直交行列と直交変換
回転の表現行列を求めることができる
直交行列と直交変換の定義を理解できる
15週 線形変換による図形の像 直線や曲線の像を求めることができる
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前1,前2
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前5,前9
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前9,前10
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3前5,前11
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3前12,前13
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3前14,前15
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後1,後2
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後3,後4,後5,後7
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後11
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後13
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000