数学B

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 数学B
科目番号 0030 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学分野 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高専テキストシリーズ線形代数(森北出版) 補助教材:新編 高専の数学2問題集(森北出版)
担当教員 山﨑 俊博

到達目標

基礎事項と数学的な考え方を十分理解でき、教科書と補助教材の問題の60%は自分の力で解けるようになる。
1. ベクトルの成分を利用して、計算をすることができる。
2. 行列・行列式の計算をすることができる。
3. 線形変換の表現行列と像を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1内積の性質や平行・垂直条件を利用して直線・平面の方程式を求めることができる。ベクトルの成分を利用して,内積,直線・平面の方程式を求めることができる。ベクトルの成分による四則計算ができない。
評価項目2行列式の基本変形、余因子展開を利用できる。行列の積や行列式を利用して逆行列を求めることができる。行列の積、行列式の値を求めることができない。
評価項目3線形変換の複雑な問題を解くことができ、直交変換の性質を理解して直交変換をつくることができる。線形変換の合成・逆変換・回転の表現行列を求めることができ、点・直線の像・原像を求めることができる。線形変換の表現行列や像を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ベクトルと行列と行列式についての概念を理解させ、その基本的な性質を使って計算できるようにさせる。
授業の進め方・方法:
当り前のことであるが、教科書・ノート等を忘れず持参し、授業の内容をきちんとノートすることが大切である。授業で指示された問いや練習問題を必ず自学自習し、次の授業のときに解答を示せるように準備しておくことを求める。

数学A, 数学B, 数学Cすべての試験の点数の平均点によって評価する(100 %)
6割以上の場合,授業態度などを10%までの範囲で加減する。
再試験は,学年末に1回のみ行う。

前関連科目:数学A,B(1年) 後関連科目:数学(3年)
注意点:
授業の内容を十分に理解するためにはノートをきちんととり,
積極的に質問するように努め,
さらに後で必ず復習することが大切である.
ノートは数学A,数学Cと別にすること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
ベクトルとその演算
ベクトルの大きさ、逆ベクトル、実数倍を作図できる。
2週 ベクトルとその演算 ベクトルの和、差を作図でき、演算法則を亮できる。
3週 点と位置ベクトル 位置ベクトルの定義を利用し、内分点のベクトルを求めることができる。
4週 点と位置ベクトル
座標と距離
複雑な内分の問題を解くことができる。空間上の距離を求めることができる。
5週 ベクトルの成分表示と大きさ 平面・空間上の成分表示・演算・大きさ・平行条件を利用できる。
6週 方向ベクトルと直線 直線のベクトル方程式・媒介変数表示・方程式を求めることができる。
7週 練習問題
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ベクトルの内積 内積の定義を理解し、成分の計算、なす角を求めることができる。
10週 ベクトルの内積 なす角、平行四辺形の面積を求めることができ、内積の性質を利用できる。
11週 ベクトルの内積
法線と直線または平面の方程式
垂直条件を利用でき、法線ベクトルから平面上の直線の方程式を求めることができる。
12週 法線と直線または平面の方程式 平面の方程式、直線と平面の交点の座標を求めることができる。
13週 法線と直線または平面の方程式 点と直線・平面との距離を求めることができ、直線・平面に平行・垂直の位置関係を利用できる。
14週 行列
行列の和・差、実数倍
行列の定義を理解し、和・差・実数倍の演算ができる。
15週 行列式の積 行列の積の計算ができ、性質を理解できる。転置行列を求めることができる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 逆行列 2次正方行列の逆行列を求めることができる。
2週 連立2元1次方程式 2元一次連立方程式を逆行列、クラメルを利用して解くことができる。
3週 3次正方行列の行列式 3元一次連立方程式をクラメルの公式を用いて解くことができる。サラスの方法を利用できる。
4週 n次正方行列の行列式 特別な列をもつ行列、三角行列の行列式の値を求めることできる。
5週 行列式の性質 行列式の性質を用いて、基本操作による行列式の変形をすることができる。
6週 行列式の性質 行列式の性質を用いて、因数分解ができる。
7週 行列式の展開 行列式の余因子を利用して、展開ができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 行列式の展開 余因子を用いて3次の行列の逆行列を求めることができる。
10週 行列式の応用 平行四辺形の面積、外積、平行六面体の体積を行列式を利用して求めることができる。
11週 線形変換とその表現行列 線形変換を用いて、点やベクトル、直線の像を求めることができる。
12週 いろいろな線形変換 対称や回転による線形変換の表現行列を求めることができる。
13週 合成変換と逆変換 逆変換や合成変換の表現行列を求めることができる。
14週 直交行列と直交変換 直交行列と直交変換の定義を理解できる。
15週 練習問題
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000±1000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000