科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 化学
科目番号 0031 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学分野 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:新編化学基礎(東京書籍)、化学 Vol.1 理論編(東京書籍)、理数探究基礎(数研出版)、 副教材(自学自習用問題集):ニューステップアップ化学基礎(東京書籍)、ニューステップアップ化学(東京書籍)、参考書:Professional Engineer Library化学(実教出版) 例題で学ぶ基礎化学(森北出版) チャート式 新化学基礎(数研出版)
担当教員 佐藤 潤

到達目標

電池や電気分解について、電極で起こる反応を理解し、ファラデーの法則に関する計算ができる。
状態変化、気体の性質に関する原理・法則を理解し、状態変化に伴う熱量の必要や気体の状態方程式を使った計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電池や電気分解について、酸化還元の原理をもとに、電極で起こる反応を化学反応式で表すことができる。また、反応に関与した物質の変化量と電気量の関係を理解し、必要な計算ができる。電池や電気分解について、電極で起こる反応を理解できる。また、ファラデーの法則に関する計算ができる。電池や電気分解について、電極で起こる反応が理解できない。
評価項目2状態変化を分子間力やエネルギーの出入りと関連付けて考察し状態変化に伴う熱量の計算ができる。また、気体の体積と圧力や温度との関係から法則を導き出し、必要な計算ができる。状態変化、気体の性質に関する原理・法則を理解でき、状態変化に伴う熱量の計算や気体の状態方程式を使った計算ができる。状態変化、気体の性質に関する原理・法則が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
日常生活や社会との関連を図りながら物質とその変化への関心を高め、科学的な見方や考え方を養う。
化学の基本的な概念や原理・法則を理解させ、化学的に探究する能力と態度を養う。
授業の進め方・方法:
定期試験の他に内容の理解度を確認するため小テストを実施します。また,学習内容に対する理解を深めるために実験を実施する場合があります。
1年の化学の知識を前提とするので,必要な用語・知識・化学式については,復習の上きちんと覚えましょう。
知識の定着を図るために演習プリントを中心に復習をする習慣を身に付けてください。
授業は週に1回です。授業に積極的に参加し復習をしっかり行いましょう。


【合否判定】定期試験(70%)、その他(小テスト、レポートなど30%)で評価し、60点以上を合格とする。ただし,実験に関する提出物(実験報告書)が提出されていない場合については他の評価項目に関わらず不合格とする。
【最終評価】合否判定と同じ。
【 再 試 験 】不合格者には補習を行った後、再試験を行い60点以上を合格とする。なお、再試験で合格した場合は60点となる。
注意点:
前関連科目:化学(1年),関連科目:物理A・B(2年),応用物理Ⅰ(3年),化学と人間生活(専攻科)

2年生の化学では,前半は電子が移動することによって起こる酸化還元反応の応用としての電池・電気分解について,後半は気体分子の様々な性質について学んでいきます。他の科目や専門分野とも関連してくる内容が多く含まれていますので,関連するの応用事例と結びつけて理解を深めるようにして下さい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1 ガイダンス・酸化と還元 電子の授受の観点から酸化還元反応を説明できる
酸化剤・還元剤の働きを説明できる。
2週 2 金属のイオン化傾向 金属の反応性について、イオン化傾向に基づき説明ができる。
3週 3 電池① 電池の原理を理解し、ダニエル電池の説明ができる。
4週 4 電池② 一次電池、二次電池について説明ができる。
鉛蓄電池の説明ができる。
5週 5 電気分解① 塩化銅水溶液、水の電気分解反応の説明ができる。
電気分解による金属・化学物質製造の説明ができる。
6週 6 電気分解② ファラデーの法則に関する計算ができる。
7週 7 まとめ・演習 電池や電気分解の問題を解くことができる。
8週 前期中間試験:実施する
2ndQ
9週 8 実験 無機化学反応に関する実験① 理論をもとに,無機化合物の系統分離に関する実験計画を立てることができる。
10週 9 実験 無機化学反応に関する実験② 立案した実験計画に従い実験を行い,得られた結果を理論や法則にのっとって分析・解釈し、考察を行うことができる。
11週 10 状態変化① 物質の三態と状態変化を説明できる。
12週 11 状態変化② 分子間力、気体の圧力、蒸気圧等について説明できる。
13週 12 気体の法則① ボイルの法則、シャルルの法則、ホイル・シャルルの法則の説明と、関連する計算ができる。
14週 13 気体の法則②・混合気体の圧力 気体の状態方程式の説明ができ、関連する計算ができる。
分圧の法則の説明ができ、関連する計算ができる。
15週 14 まとめ・演習 気体の法則に関する問題を解くことができる。
16週 前期期末試験:実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3前11,前12
水の状態変化が説明できる。3前11,前12
物質の三態とその状態変化を説明できる。3前11,前12
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3前13,前14,前15
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3前14,前15
イオン化傾向について説明できる。3前1
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3前2
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3前3
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3前4
一次電池の種類を説明できる。3前4
二次電池の種類を説明できる。3前4
電気分解反応を説明できる。3前5
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3前5
ファラデーの法則による計算ができる。3前6,前7
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3前9,前10
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3前9,前10
測定と測定値の取り扱いができる。3前9,前10
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3前9,前10
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3前9,前10
ガラス器具の取り扱いができる。3前9,前10
代表的な気体発生の実験ができる。3前9,前10
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3前9,前10
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前9,前10
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2前9,前10
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2前9,前10
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前9,前10
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前9,前10
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2前9,前10
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2前9,前10
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2前9,前10
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2前9,前10
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2前9,前10
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2前9,前10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力70000300100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000