科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数学
科目番号 0048 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 6
開設学科 建築学分野 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 6
教科書/教材 教科書:新 微分積分Ⅰ,新 微分積分Ⅱ(大日本図書) 補助教材:新編 高専の数学2問題集,新編 高専の数学3問題集(森北出版) 参考書:新 微分積分I問題集(大日本図書)
担当教員 村上 公一,宮毛 明子,上別府 陽,池田 盛一

到達目標

1.不定積分・定積分の計算ができる
2.面積・回転体の体積・曲線の長さを求めることができる
3.偏微分・2重積分の計算ができる
4.1階・2階微分方程式の解を求めることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1置換積分・部分積分を用いて,複雑な積分の計算ができる不定積分・定積分の計算ができる不定積分・定積分の計算ができない
評価項目2複雑な図形の面積・体積・曲線の長さを求めることができる面積・回転体の体積・曲線の長さを求めることができる面積・回転体の体積・曲線の長さを求めることができない
評価項目32変数関数の極値を求めることができる. 立体の体積を求めることができる偏微分・2重積分の計算ができる偏微分・2重積分の計算ができない
評価項目4複雑な微分方程式を解くことができる1階・2階微分方程式の解を求めることができる1階・2階微分方程式の解を求めることができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
解析学の基礎学力養成を目標とする.
まず,積分について様々な計算方法を習得し,面積・体積, 関数の展開等への応用に進む.
次に,2変数関数について偏微分および重積分の計算を習得し,それらの応用へ進む.
最後に,微分方程式の基本的な解法を習得する.
授業の進め方・方法:
当り前のことであるが,教科書・ノート等を忘れず持参し,授業の内容をきちんとノートにとることが大切である.
授業で指示された問や練習問題を必ず自学自習し,次回の授業のときに解答を示せるように準備しておくこと.
すべての試験の合計の割合によって評価し,6割以上で合格とする.6割以上の場合,授業態度などを10%までの範囲で加減する.
再試験は,前期末,後期末,学年末に実施する.
詳しくは数学の評価基準に基づき別に定める.
(関連科目)2年数学A,4年応用数学A, C
注意点:
ノートをきちんと取り,授業内容の理解に努めること.また,類似問題が解けるよう復習をすることも大切である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 不定積分
いろいろな不定積分の公式
不定積分の意味を理解し,求めることができる
2週 定積分の定義
微分積分法の基本定理
定積分の計算
定積分の意味を理解し,値を求めることができる
3週 偶関数・奇関数の定積分
不定積分の置換積分
偶関数, 奇関数の定積分が計算できる
置換積分法を用いて,不定積分を求めることができる
4週 定積分の置換積分
特別な形の置換積分
置換積分法を用いて,定積分の値を求めることができる
5週 不定積分の部分積分
定積分の部分積分
部分積分を用いた等式
部分積分法を用いて,積分することができる
6週 分数関数の積分
無理関数の積分
分数関数を積分することができる
無理関数を積分することができる
7週 三角関数の積分
曲線で囲まれた図形の面積
三角関数を積分することができる
曲線で囲まれた図形の面積を求めることができる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 曲線の長さ
立体の体積
定積分を理解して曲線の長さを求めることができる
定積分を理解して立体の体積を求めることができる
10週 媒介変数表示と微分法
媒介変数表示曲線による図形の面積・曲線の長さ・回転体の体積
媒介変数表示の関数の微分ができる
媒介変数による図形の面積・曲線の長さ・回転体の体積を求めることができる
11週 極座標の定義とグラフ
極座標表示曲線による面積・曲線の長さ
極座標表示曲線による図形の面積・曲線の長さを求めることができる
12週 広義積分 広義積分の計算ができる
13週 関数のn次近似式 関数のn次近似式を求めることができる
14週 テイラー展開・マクローリン展開
オイラーの公式
関数をマクローリン展開することができる
オイラーの公式を用いることができる
15週 極値の判定法 極値の判定法を用いて,極値を求めることができる
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 2変数関数の定義と極限・連続性
偏微分
2変数関数を理解し,極限・連続性を調べることができる
偏微分の計算ができる
2週 全微分・接平面
合成関数の微分法
全微分, 接平面を求めることができる
合成関数の微分をすることができる
3週 高次偏導関数
2変数関数の極値の判定法
高次偏導関数を求めることができる
2変数関数の極値を求めることができる
4週 陰関数の微分法・接平面
条件付き極値
陰関数の微分をすることができる
条件付き極値を求めることができる
5週 2重積分の定義・累次積分
積分順序の変更
累次積分により2重積分の計算をすることができる
積分順序の変更をすることができる
6週 極座標変換
変数変換
極座標変換によって2重積分を計算することができる
一般的な変数変換によって2重積分を計算することができる
7週 立体の体積 立体の体積を求めることができる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 広義重積分
微分方程式の定義とその解
広義重積分の計算ができる
微分方程式の意味と解を理解できる
10週 変数分離形の微分方程式
同次形の微分方程式
変数分離形の微分方程式を解くことができる
同次形の微分方程式を解くことができる
11週 1階線形微分方程式
ベルヌーイ型の微分方程式
1階線形微分方程式を解くことができる
ベルヌーイ型の微分方程式を解くことができる
12週 2階線形微分方程式の性質
関数の線形独立
2階線形微分方程式の性質を理解することができる
関数が線形独立であることを調べることができる
13週 定数係数2階線形微分方程式 定数係数2階線形微分方程式を解くことができる
14週 定数係数でない斉次2階線形微分方程式
連立1階線形微分方程式
定数係数でない斉次2階線形微分方程式を解くことができる
連立1階線形微分方程式を解くことができる
15週 階数降下法
オイラー型の微分方程式
階数降下法を用いて、特殊な微分方程式を解くことができる
オイラー型の微分方程式を解くことができる
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100