建築工学実験

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 建築工学実験
科目番号 0052 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学分野 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 建築材料実験用教材(日本建築学会) ,建築環境工学実験用教材(日本建築学会),最新建築環境工学(井上書院)など
担当教員 三森 敏司,佐藤 彰治,大槻 香子

到達目標

1.音・光・熱環境の測定方法や簡単な解析ができる。
2.建築材料の基礎物性や強度について体験的な理解を深め,解析ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1音・光・熱環境の測定方法を理解し,結果を解析することかでき,内容の濃い報告書が提出できる音・光・熱環境の測定方法を理解し,結果を解析することかでき,報告書が提出できる音・光・熱環境の測定方法が理解できず,報告書か提出できない
評価項目2建築材料の物性・強度に関わる実験法を理解し結果の解析ができ,内容の濃い報告書が提出できる建築材料の物性・強度に関わる実験法を理解し結果の解析ができ,報告書が提出できる建築材料の物性・強度に関わる実験法を理解しできず,報告書が提出できない
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 E 説明 閉じる
JABEE d-2 説明 閉じる
JABEE d-3 説明 閉じる
JABEE i 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建設現場において優れた技術者となるために,実務に役立つ基礎技術やJIS規格の重要 な実験方法を修得する。
音・光・熱環境などの基礎理論に基づく実験方法を修得し,快適で安全な建築空間形成 の方策を学び,建築材料 や測定機器に自分の手で触れ確認することができる。実験報 告書を通じて,データを正確に解析し,工学的に考察する能力を身につけることができる。
授業の進め方・方法:
クラス全体を2つのコース(材料コース,環境コース)に分け,前期と後期でコースを交替する。
オリジナルのテキストを用いて実験・演習を行い,各コース共に10回程度のレポート(報告書)を課す。
定期試験は行わず,レポートの評点の平均が,各コースともに60点以上で合格とし,合格の場合,レポート評点90%+実習態度等の平常点10%を最終評価とする。不合格の場合は,レポートの再提出,追加課題等を課す。
なお,到達度目標はD50%,E50%である。
前関連科目:建築材料,建築環境工学1 後関連科目:コンクリート工学特論,建築設備1
注意点:
実験作業に適した汚れても良い服装とし,スリッパ・サンダル履きは厳禁とする。
作業や機器類の操作は教員の指示確認に従い,安全第1とする。
電卓,ノート,筆記用具を必ず持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 材料コース実験ガイダンス 実験の概要・諸注意が理解できる。
2週 セメントに関する実験 セメントの密度を計算でき,安定性の判別,強度増進曲線が作成でき,報告書にまとめることができる
3週 セメントに関する実験 同上
4週 セメントに関する実験 同上
5週 セメントに関する実験 同上
6週 セメントに関する実験 同上
7週 セメントに関する実験 同上
8週 骨材に関する実験 量・粗粒率を計算でき,報告書にまとめることができる
2ndQ
9週 骨材に関する実験 同上
10週 骨材に関する実験 同上
11週 骨材に関する実験 同上
12週 コンクリートに関する実験 コンクリートの圧縮強度増進曲線を作成し,その傾向を考察でき,報告書にまとめることができる
13週 コンクリートに関する実験 同上
14週 コンクリートに関する実験 同上
15週 コンクリートに関する実験 同上
16週 前期末試験は実施しない
後期
3rdQ
1週 環境コース実験ガイダンス 実験概要が理解できる
2週 音環境の測定(騒音) 道路交通騒音の測定法が理解できる
3週 音環境の測定(騒音) 道路交通騒音の測定結果から評価法が理解できる
4週 音環境の測定(室内音響) 明瞭度試験方法が理解できる
5週 音環境の測定(室内音響) 明瞭度試験結果を分析することができる
6週 音環境の測定(レポート作成) 音環境の測定結果を分析し,報告書にまとめることができる
7週 光環境の測定(昼光率) 立体角投射率による昼光率が計算できる
8週 光環境の測定(昼光率) 照度測定から昼光率が算定でき,前回の結果と比較して報告書をまとめることができる
4thQ
9週 光環境の測定(レポート作成) 光環境の測定・計算結果を分析し,報告書にまとめることができる
10週 熱・空気環境の測定(室内気候の測定) 温湿度測定法と体感指標計算ができる
11週 熱・空気環境の測定(空気環境の測定) 換気量計算ができる
12週 熱・空気環境の測定(レポート作成) 熱・空気環境の測定結果を分析し,報告書にまとめることができる
13週 熱・空気環境の測定(UA値) 既存図面からUA値の計算が理解できる
14週 熱・空気環境の測定(UA値) 基準UA値になるよう設計変更ができる
15週 熱・空気環境の測定(UA値) UA値計算結果を報告書にまとめることができる
16週 後期末試験は実施しない

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。4
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。4
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。4
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。4
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建築系分野【実験・実習能力】建築系【実験実習】実験の目的と方法を説明できる。4
建築に用いる構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)の物理的特性を実験により明らかにすることができる。4
実験結果を整理し、考察できる。4
実験の目的と方法を説明できる。4
建築を取巻く環境(例えば音、光、温度、湿度、振動など)を実験により把握できる。4
実験結果を整理し、考察できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00010900100
基礎的能力0000000
専門的能力00010900100
分野横断的能力0000000