建築構造力学III

科目基礎情報

学校	釧路工業高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	建築構造力学III
科目番号	0073	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	建築学分野	対象学年	5
開設期	前期	週時間数	2
教科書/教材	阪口・須賀・窪田著「建築構造力学Ⅱ」（学芸出版社）参考書：最新建築構造力学Ⅰ（森北出版），建築構造力学Ⅱ（森北出版），建築構造力学演習（共立出版）など
担当教員	鈴木 邦康

到達目標

建物に作用する鉛直荷重および水平荷重を求めることができる。
固定モーメント法の原理を理解し，不静定ラーメンの応力を略算できる。
Ｄ値法の基礎を理解し，水平力を受けるラーメンの応力を略算できる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	建物の構造別に設計荷重を求めることができる。	建物に作用する鉛直荷重および水平荷重を求めることができる。	建物に作用する荷重を求めることができない。
評価項目2	節点が水平移動するラーメンに対しても固定モーメント法を適用できる。	固定モーメント法の原理を理解し，不静定ラーメンの応力を略算できる。	固定モーメント法の原理を理解できていない。
評価項目3	Ｄ値法の解法において，柱脚固定の解除方法を理解している。	Ｄ値法の基礎を理解し，水平力を受けるラーメンの応力を略算できる。	Ｄ値法の基礎を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C （（技術的課題を解決できるように）　工学の幅広い基礎知識（数学，自然科学，情報技術，基礎工学）を修得し，それらを応用する能力を身につける。）

JABEE d-1

教育方法等

概要:

基本的なトラス，ラーメン骨組みの応力や変形の解法を取り扱ってきた建築構造力学Ⅰ，Ⅱを土台として，建築構造設計で対象とするような複雑な骨組みの解法に便利な実用解法の基礎を例題を通して習得する。

授業の進め方・方法:

４年生までの建築構造力学Ⅰ，Ⅱを理解していること。
解法の習得には，数多くの演習問題を解くことが効果的であるが，講義中に扱う問題数には限りがあるため，参考書などを利用し，自学自習を行うことが必要。
成績評価は2回の定期試験の結果の平均とし、60点以上を合格とする。
不合格者には，再試験を行い60点以上を合格とする。

注意点:

定規，関数電卓を準備すること。
授業では演習を取り入れる。授業時間内に終わらない場合は，次の授業までに必ず終わらせておくこと。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	建物に作用する鉛直荷重，水平荷重	建物に作用する固定荷重，積載荷重および地震力などを計算することができる。
		2週	固定モーメント法 解法の原理	分割率，分割モーメント，到達モーメント，解放モーメント等用語の意味が理解できる。
		3週	固定モーメント法 節点が移動しないラーメンの解法	固定モーメント法の表を利用してモーメントを求めることができる。
		4週	固定モーメント法 節点が移動しないラーメンの解法	固定モーメント法の表を利用してモーメントを求めることができる。
		5週	固定モーメント法 節点が移動するラーメンの解法	節点が移動するラーメンの応力を計算できる。
		6週	固定モーメント法 節点が移動するラーメンの解法	節点が移動するラーメンの応力を計算できる。
		7週	固定モーメント法 節点が移動するラーメンの解法	節点が移動するラーメンの応力を計算できる。
		8週	前期中間試験
	2ndQ
		9週	Ｄ値法 解法の原理	水平力分布係数（Ｄ値）を求めることができる。
		10週	Ｄ値法 反曲点高さ	標準反曲点を修正し，反曲点高さを求めることができる。
		11週	Ｄ値法 水平力を受ける長方形ラーメンの解法	D値法によりラーメンの応力を求めることができる。
		12週	Ｄ値法 水平力を受ける長方形ラーメンの解法	D値法によりラーメンの応力を求めることができる。
		13週	Ｄ値法 水平力を受ける長方形ラーメンの解法	D値法によりラーメンの応力を求めることができる。
		14週	Ｄ値法 柱脚半固定のラーメンの解法	柱脚固定の解除方法を理解できる。
		15週	Ｄ値法 柱脚半固定のラーメンの解法	柱脚固定の解除方法を理解できる。
		16週	前期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	建築系分野	構造	各種構造の設計荷重・外力を計算できる。	4	前1
				いずれかの方法(変位法(たわみ角法)、固定モーメント法など)により、不静定構造物の支点反力、応力(図)を計算できる。	4	前2,前3,前4,前5,前6,前7

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	100	0	0	0	0	0	100
基礎的能力	0	0	0	0	0	0	0
専門的能力	100	0	0	0	0	0	100
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0