知的財産

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 知的財産
科目番号 0114 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学分野 対象学年 5
開設期 集中 週時間数
教科書/教材 教科書:古谷栄男著「理工系のための実践・特許法第3版」(釧路高専出身の弁理士がこの講義のために書き下ろした教科書です)講義時に配布するサブノート・プリント 参考書:特許庁「産業財産権標準テキスト」
担当教員 内島 裕

到達目標

特許要件を説明できる。
特許権の効力を説明できる。
事例について、特許侵害かどうかの判断ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各特許要件について自らその意味を説明できる。各特許要件について、質問に答える形で説明できる。各特許要件の区別ができない。
評価項目2直接侵害、間接侵害、均等侵害、改良特許について、自らその意味を説明できる。直接侵害、間接侵害、均等侵害、改良特許について、質問に答える形で説明できる。直接侵害、間接侵害の区別ができない。
評価項目3事例をみて、いずれの侵害形式であるかを判断し、侵害の有無を理由と共に説明できる。事例をみて、いずれの侵害形式であるかを判断し、侵害の有無を理由と共に説明できる。事例をみて、いずれの侵害形式であるかを判断できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D 説明 閉じる
JABEE d-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
開発者・技術者として企業や研究機関の第一線で活躍するために必要な特許法について学ぶ。
企業が開発者・技術者に求める能力は、大きく2つある。
①発明をして特許を取得する能力と②他社特許の侵害を回避する能力である。
この授業では、①について、特許がとれるかどうかを判断する力、発明を文書にまとめる力、
発明と従来技術との違いを明確にする力を身につけ、
②について、特許調査をする力、特許権の権利範囲を判断する力、
他社特許を回避して設計する力を身につけることを目標とする。

※本科目は、弁理士として実務にあたっている教員が、特許を中心とした知的財産について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
基礎知識から解説を行うので、前提となる法律の知識は不要である。教科書を参照しながら、配布したサブノートに記載する方式にて授業を進める予定である。
集中講義、各6時限を10回、土日開講のため休日ダイヤを考慮し毎回10時45分開始。
7回の小テスト(10点満点)などに基づいて評価する。
合計70点とし、42点以上取得した者を単位認定する。詳しくは、第1回目の講義の際に公表する。
この授業の3つの利点:
一つ目は特許業務のプロから興味深い実践的背景理論を教授される、
二つ目は記述試験に対応できる力が身につく、
三つ目は非技術系科目の学び方を学ぶ(社会に出てから・大学に行ってからも必要です)ことである。
前関連科目:各学科の専門科目、後関連科目:卒業研究
注意点:
内島先生は内島特許商標事務所の所長・弁理士であり、実務が多忙であるため講義は土日曜日の10日間、各6時間の日程で行われます。
本年度の講義日は、4月22日(土)、5月20日(土)、5月21日(日)、6月17日(土)、6月18日(日)、10月7日(土)、11月4日(土)、11月5日(日)、12月9日(土)、12月10日(日)です。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.特許を学ぶ必要性  1.理工系の学生にとって、特許を学ぶ必要性はどこにあるのかを説明できる
2週 2.特許制度の概要 2.制度全体の理解のために必要な特許制度の理念を説明できる
3週 3.何が特許になるのか 3.特許を取得するための要件を説明できる
4週 3.何が特許になるのか 3.特許を取得するための要件を説明できる
5週 4.特許権の効力 4.特許の持つ力、権利範囲の解釈を説明できる
6週 前期中間試験:実施しない
7週 集中講義実施日:4月18日、5月16日、5月17日、6月13日、6月14日
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週 前期期末試験:実施しない
後期
3rdQ
1週 4.特許権の効力 4.特許の持つ力、権利範囲の解釈を説明できる
2週 5.誰が特許権者になるのか 5.特許権は誰が取得できるのかを説明できる
3週 6.特許出願から特許取得まで
6.特許出願の審査の流れを説明できる
4週 6.特許出願から特許取得まで
6.特許出願の審査の流れを説明できる
  AI関連技術の審査基準を説明できる
5週 7.外国特許出願
7.外国での権利取得を説明できる
6週 後期中間試験:実施しない
7週 集中講義実施日:10月24日、11月7日、11月8日、12月12日、12月13日
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週 後期期末試験:実施しない

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000100
基礎的能力10000100