数値計算特論

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 数値計算特論
科目番号 0012 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建設・生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 テキスト:自作のテキスト,参考書①だれでもわかるMATLAB―即戦力ツールブック ,池原・他2名,培風館,②MATLAB/C++で学ぶ物理学のための数値法(上)・(下),A.ガルシア著,ピアソン・エデュケーション,③MATLABとOctaveによる科学技術計算,A.クアルテローニ,F.サレリ,P.ジェルヴァシオ著,丸善出版,④Web参考書,https://matlabacademy.mathworks.com/jp,「MATLAB入門(日本語)」
担当教員 中村 誠

到達目標

到達目標1:定数,変数,データ型,入出力,繰り返し処理,条件分岐,関数,配列を用いて,MATLABでプログラムが作成できる.
到達目標2:常微分方程式の各種数値解析法(オイラー法,中点法,ルンゲ・クッタ法)についての説明ができるとともに,MATLABでプログラムを作成し,解析することができる.
到達目標3:偏微分方程式の各種数値解析法(陽解法,陰解法)についての説明ができるとともに,MATLABでプログラムを作成し,解析することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1定数や変数,データ型,入出力,繰り返し処理,条件分岐,関数,配列を用いて,論理的に正しいMATLABプログラムが作成できる.定数や変数,データ型,入出力,繰り返し処理,条件分岐,関数,配列を用いて,文法的に正しいMATLABプログラムが作成できる.定数や変数,データ型,入出力,繰り返し処理,条件分岐,関数,配列について,それらを使った論理的に正しいMATLABプログラムが理解できない.
評価項目2常微分方程式の数値解析法の概念を的確に説明でき,論理的に正しいMATLABプログラムが作成できる.常微分方程式の数値解析法の概念を説明でき,文法的に正しいMATLABプログラムが作成できる.常微分方程式の数値解析法の概念が理解できず,MATLABプログラムも理解できない.
評価項目3偏微分方程式の数値解析法の概念を的確に説明でき,論理的に正しいMATLABプログラムが作成できる.偏微分方程式の数値解析法の概念を説明でき,文法的に正しいMATLABプログラムが作成できる.偏微分方程式の数値解析法の概念が理解できず,MATLABプログラムも理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工学では、広く身の回りに生じる事象を捉え,その問題を明確かつ具体的に解析することが重要な要素となる.
数値解析特論では,MATLAB(マトラボ)という数値計算,可視化,プログラミングが簡単に行える科学技術計算
ソフトウェアを用いて,「物理現象のモデル化」と「シミュレーション方法」について学び,工学的な問題の解決を
図る能力を育成する.
授業の進め方・方法:
合否判定は、単元毎に課す演習レポートの平均点が60 点を超えていることで合格とする.
成績評価:演習レポート(100%)
演習レポート評価基準:課題の正しい解答
なお,成績評価が60点に至らない場合には,再レポートを実施し,60点以上を合格とする.この場合の最終評価は60点とする.

前関連科目:数値解析法およびプログラミング演習
後関連科目:制御工学特論
注意点:
・行列操作や線形連立方程式の解法に関しては充分理解していることを,前提に演習主体の講義構成とする.
・講義内容は,自作テキストを基に,これまでに培った工学知識を復習して講義に臨むことを望みます.
・演習主体となるため,個人差が生じる場合がありますが,配布教材にじっくり取り組めば,成果を身をもって実感
できます.そのため,欠席による遅れは最終的な到達目標まで達しない場合もあるので,欠席しないこと,あるい
は遅れを取り戻す努力が必要です.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・ガイダンス
・数値計算法の概要
・授業目的と方針を理解する.
・数値計算の概要や歴史,目的が理解できる
2週 MATLABの使用方法(1)
MATLABの使い方,変数や配列,行列,四則演算など
MATLABの基本的な用法が理解できる
3週 MATLABの使用方法(2)
行列計算,グラフ描画など
MATLABの基本的な用法が理解できる
4週 MATLABの使用方法(3)
関数Mファイル,if文,for文,while文など
MATLABの基本的な用法が理解できる
5週 常微分方程式の解法(1)
 オイラー法
オイラー法を用いた2階常微分方程式の定式化を理解し,MATLABによるシミュレーションができる。.
6週 常微分方程式の解法(2)
 オイラー法
オイラー法を用いた2階常微分方程式の定式化を理解し,MATLABによるシミュレーションができる。.
7週 常微分方程式の解法(3)
 中点法,ルンゲ・クッタ法
中点法およびルンゲ・クッタ法を用いた2階常微分方程式の定式化を理解し,MATLABによるシミュレーションができる。.
8週 常微分方程式の解法(4)
 ルンゲ・クッタ法
ルンゲ・クッタ法を用いた2階常微分方程式の定式化を理解し,MATLABによるシミュレーションができる.
4thQ
9週 常微分方程式の解法(5)
 レポート課題(1)
常微分方程式についてレポート課題について,MATLABシミュレーションを行い,レポートとしてまとめることができる.
10週 偏微分方程式の解法(1)
 ・有限差分法の基礎
 ・一次元楕円型偏微分方程式の解法
・有限差分法による偏微分方程式の数値解法が理解できる.
・微分形式を差分形式に定式化できる.
・一次元楕円型偏微分方程式を定式化し、MATLABによるシミュレーションができる.
11週 偏微分方程式の解法(2)
 ・一次元放物型偏微分方程式の陽解法
 ・第一種境界条件
一次元放物型偏微分方程式を陽解法として定式化し、MATLABによるシミュレーションができる.
12週 偏微分方程式の解法(3)
 ・一次元放物型偏微分方程式の陽解法
 ・第二種境界条件,第三種境界条件
一次元放物型偏微分方程式を陽解法として定式化し、MATLABによるシミュレーションができる.
13週 偏微分方程式の解法(4)
 レポート課題(2)
一次元放物型偏微分方程式の陽解法についてのレポート課題について,MATLABシミュレーションを行い,レポートとしてまとめることができる.
14週 偏微分方程式の解法(5)
 ・一次元放物型偏微分方程式の陰解法(純陰解法およびクランクニコルソン法)
一次元放物型偏微分方程式を陰解法として定式化し、MATLABによるシミュレーションができる.
15週 偏微分方程式の解法(6)
 レポート課題(3)
一次元放物型偏微分方程式の陰解法についてのレポート課題について,MATLABシミュレーションを行い,レポートとしてまとめることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000