制御工学特論

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学特論
科目番号 0007 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 千田 和範

到達目標

物理モデルや回路モデルから制御系モデルを記述し,制御系CADを用いて簡単な制御系解析およびシミュレーション技法を修得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1現実的な課題を制御系CADを用いて解析することができる.教科書の例題レベルの問題を制御系CADを用いて解くことができる.制御系CADを用いて制御の例題問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
制御工学特論では,制御系CADを用いて,制御工学特有の解析手法を理解することを目的とする.
講義の前半は制御系の問題とその解法を説明する.講義の後半は,前半で与えられた
問題を制御系CAD(Scilab, Maxima)を使って解く方法を数名のグループごとに検討し,
レポートにまとめグループ単位で提出する.
授業の進め方・方法:
基本的ではあるが,重要な物理現象を扱うため,関連分野の基礎知識を有してい
ることが望ましい.なお,解析を行う上で,微分方程式などの数学の基礎知識を必要と
するので各自復習しておいて欲しい.

成績評価は講義内容に基づく課題によって行う.
この演習課題は期限内提出が必須である.なお課題提出はBlackboardを用いて行なう必要がある.
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 制御系の基本用語を理解することができる.
2週 1階微分方程式 一階微分方程式の解を制御系CADを用いて計算することができる.
3週 2階微分方程式(自由振動モデル) 自由振動モデルの解を制御系CADを用いて計算し,減衰比に応じて挙動が変わることを確認できる.
4週 2階微分方程式(強制振動) 代表的な強制振動入力を加えた場合の強制振動解を制御系CADを用いて導出することができる.
5週 2階微分方程式(強制振動2) 強制振動解の応答波形から行き過ぎ時間,行き過ぎ量,遅れ時間,立上り時間を制御系CADを用いて導出することができる.
6週 伝達関数の応答と定常偏差 伝達関数の応答と定常偏差を制御系CADを用いて導出することができる.
7週 周波数特性の図的解析1 ~ ベクトル軌跡 あるシステムのベクトル軌跡を制御系CADを用いて導出することができる.
8週 周波数特性の図的解析2 ~ ナイキストの安定判別 ベクトル軌跡を用いて安定判別を行うことができる
2ndQ
9週 安定判別1 制御系CADを用いてフルビッツの安定判別を行うことができる.
10週 周波数応答の角周波数・位相差計算 伝達関数から周波数応答を数値処理型制御系CADにより可視化し,そこから角周波数や位相を導出することができる.
11週 周波数応答のボード線図 伝達関数から数値処理型制御系CADを用いてボード線図を描画できる.
12週 システム同定1 周波数応答の角周波数,位相差を制御系CADを用いて導出できる
13週 システム同定2 導出した周波数応答の角周波数,位相差からボード線図を描画し,そのボード線図からシステムの伝達関数を推定できる.
14週 PID 制御系の設計1 制御系CADのPID設計ツールの使用方法を理解できる
15週 PID 制御系の設計2 制御系CADを用いてジーグラ・ニコルスの限界感度法を基にPID制御器を設計できる
16週 レポート指導 各週の課題をレポートにまとめることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000