量子統計工学

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 量子統計工学
科目番号 0023 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書・問題集「江藤幹雄,量子力学Ⅰ,(丸善出版)」「原島鮮,初等量子力学,(裳華房)」「小出昭一郎,量子力学(Ⅰ),(裳華房)」
担当教員 井戸川 槙之介

到達目標

評価項目1:物質を微視的にとらえた場合の基礎的量子現象を説明できる.
評価項目2:水素原子モデルから電子状態を説明することができる.
評価項目3:シュレディンガー方程式から量子数を説明することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質を微視的にとらえた場合の基礎的量子現象を数学的,物理的に詳しく説明できる.物質を微視的にとらえた場合の基礎的量子現象を数学的に説明できる.物質を微視的にとらえた場合の基礎的量子現象を説明できない.
評価項目2水素原子モデルから電子状態を導出,計算ならびに説明をすることができる.水素原子モデルから電子状態の導出,説明することができる.水素原子モデルから電子状態を説明することができない.
評価項目3シュレディンガー方程式から量子数を導出ならびに説明ができ,考察をすることができる.シュレディンガー方程式から量子数を導出,説明することができる.シュレディンガー方程式から量子数を説明することができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D  説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代社会では電子デバイスが身近に浸透している.電子デバイスの多くには半導体が用いられており,半導体の物性や電気的特性を知るためには,
原子や電子の世界で考える必要がある.しかし,半導体を原子や電子などの微視的世界で見ると古典論などでは説明が困難である.
そこで,量子力学によって古典論では説明が困難であった巨視的な現象について記述できるようになる.
本授業では,半導体の物性,電気的特性の基礎となる量子力学について詳しく学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は座学形式で実施し,概要で示した目標理解を目指す.
最終評価:1回の定期試験60%と演習(2回)40%の平均が60点以上であること.
(最終評定が60点未満の場合は再試験を行う.再試験は筆記試験で実施し,60点以上を合格とする.)
注意点:
講義は板書で行います.電磁気学や物理学などの基礎知識は必ず必要になります.基礎知識を理解しておいてください.
自ら考え学習し,できるだけ自学自習の習慣を身につけてください.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 量子統計工学ガイダンス 量子統計工学のガイダンスを行う.
2週 量子力学の原理(1) 波動関数やシュレディンガー方程式を説明できる.
3週 量子力学の原理(2) 量子力学で用いる数学的手法を説明できる.
4週 箱の中の粒子(1) 1次元の無限井戸型ポテンシャルを計算できる.
5週 箱の中の粒子(2) 1次元の有限井戸型ポテンシャルを計算できる.
6週 箱の中の粒子(3) 3次元の箱の中の粒子を計算できる.
7週 まとめ演習 これまでの授業の復習を行う.
8週 前期中間試験:実施する 前期中間試験を行う.
2ndQ
9週 伝搬する粒子(1) 伝搬する粒子の透過・反射を計算できる.
10週 伝搬する粒子(2) 伝搬する粒子の透過・反射を計算できる.
11週 中心力場(1) 角運動量演算子を求めることができる.
12週 中心力場(2) 角運動量演算子を求めることができる.
13週 水素原子モデル(1) 水素原子の電子状態を求めることができる.
14週 水素原子モデル(2) 水素原子の電子状態を求めることができる.
15週 まとめ演習 これまでの授業の復習を行う.
16週 前期期末試験:実施しない レポート課題を提出.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力0000000
専門的能力60000040100
分野横断的能力0000000