量子統計工学

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 量子統計工学
科目番号 0025 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書 オリジナルテキストを使う(希望があればPPデータも配布する)
担当教員 坂口 直志

到達目標

・原子の構造を理解し基礎的量子現象を説明できる。
・電子材料の、基礎的量子現象及び統計的考え方を学び、代表的量子現象を説明 できる。
・電子材料を応用した電子デバイスの特性を理解し基礎的な電気特性を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 原子の構造を理解し基礎的量子現象を説明できる。 原子の構造を理解し基礎的量子現象を説明でき、適切に考察できる。原子の構造を理解し基礎的量子現象を説明でき、考察できる。原子の構造を理解し基礎的量子現象を説明できない。
評価項目2 電子材料の、基礎的量子現象及び統計的考え方を学び、代表的量子現象を説明 できる。 電子材料の、基礎的量子現象及び統計的考え方を学び、代表的量子現象を説明 でき、適切に考察できる。 電子材料の、基礎的量子現象及び統計的考え方を学び、代表的量子現象を説明 でき、考察できる。 電子材料の、基礎的量子現象及び統計的考え方を学び、代表的量子現象を説明 できない。
評価項目3 電子材料を応用した電子デバイスの特性を理解し基礎的な電気特性を計算できる。 電子材料を応用した電子デバイスの特性を理解し基礎的な電気特性を計算でき、適切に考察できる。 電子材料を応用した電子デバイスの特性を理解し基礎的な電気特性を計算でき、考察できる。電子材料を応用した電子デバイスの特性を理解し基礎的な電気特性を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D  説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子材料の性質を理解するには、材料を構成する原子や分子の性質と集合状態並び
に電子の振る舞いを理解することが必要となる。本科目は量子力学の基礎を学習し、
原子・分子とそれらの集合体の相互作用と統計現象などを理解する。半導体を中心
とした電子材料に応用するため、PN接合構造を使った基礎的な半導体デバイスの
動作及び電気的特性を理解する。
授業の進め方・方法:
授業は座学形式で実施し、概要で示した目標理解を目指す。

評価は合否判定 2回の定期テストの平均点が60点(100点満点)を超えていること
最終評価 2回の定期テストの平均点が90%と演習等の平均点10%で評価する、
(テストの平均が60に満たない場合は、点数が満たされないテスト範囲 (授業範囲)で再試験を行う。再試験は筆記試験で実施し、60点以上を 合格とする。)
教科書 オリジナルテキストを使う(希望があればPPデータも配布する)
参考書 裳華房 統計熱物理学 
      裳華房 基礎物理選書 量子力学    
     森北出版 ‘半導体工学 高橋 清著     
    丸善 C. Kittel著, 山下次郎訳「キッテル固体物理学入門、上下」
     また項目ごとに、参考プリントおよび演習問題をを配布するので、有効に活用して下さい。

(関連科目 : 電子材料Ⅰ、電磁気学Ⅰ、半導体工学Ⅱ、電子材料Ⅱ)
注意点:
講義中に演習を実施するので、電卓等を用意すること。半導体工学や、電子材料の基礎
的内容が必要となるので、この知識があることが前提となります。理解を深めるため演習や
レポートが課せられます。自ら考え、自学自習する習慣をつけて下さい。

講義はプロジェクターを使用することが多く、配布資料に沿って行います。また、配布資料
が多くなるので、それを綴じるファイルを用意してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.授業ガイダンス(1回) 量子力学の基礎を学び、代表的な量子現象が理解 できる
2週 2.シュレーデインガーの波動方程式 (1)
  
波動方程式の基礎的な計算ができる。
3週 2.シュレーデインガーの波動方程式 (2)
 
波動方程式の基礎的な計算ができる。
4週 3.フェルミエネルギーと状態密度関(1) エネルギー帯理論の理解と材料の物理的、電気的性質を理解する。
5週 3.フェルミエネルギーと状態密度関(2) エネルギー帯理論の理解と材料の物理的、電気的性質を理解する。
6週 4.半導体材料の電気的性質(1) 半導体材料の電気的、物理的性質を理解する
7週 4.半導体材料の電気的性質(2回) 半導体材料の電気的、物理的性質を理解する
8週 前期中間試験 7週までの理解度を確認する。
2ndQ
9週 5.気体の運動(1)
気体の運動の基礎的性質を理解できる。
10週 5.気体の運動(2) ボルツマン方程式の基礎を理解し、それを使った基礎的計算ができる。
11週 6.力学と確率(1回)  
  確率の概念  
確率の概念を復習し、量子力学と確率の関係の基礎的計算ができる。(1)
12週 6.力学と確率(2)  
 量子力学と確率まとめ
確率の概念を復習し、量子力学と確率の関係の基礎的計算ができる。(2)
13週 7.PN接合の電圧一電流特性 PN接合の電圧一電流特性を説明できる。
14週 8.FETの電気的・物理的特性(1) JFETの電気的・物理的特性を説明できる。
15週 8.FETの電気的・物理的特性(2) MOSFETの電気的・物理的特性を説明できる。
16週 前期末試験 15週までの理解度を確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力0000000
専門的能力90000010100
分野横断的能力0000000