物理学特論

科目基礎情報

学校 釧路工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 物理学特論
科目番号 0033 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:自作テキスト、 参考書:振動・波動(近桂一郎著、裳華房),振動と波動(藤原邦男、サイエンス社)、ゼロから学ぶ振動と波動(小暮陽三、講談社),振動・波動 (長谷川修司 講談社基礎物理学シリーズ)
担当教員 梅津 裕志

到達目標

基礎となる物理法則から単振動、多自由度系の連成振動の運動方程式を導出し、それを用いて振動現象を理解できる。
連続体を伝わる波を記述する波動方程式とその解の基本的な性質を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 基礎となる物理法則から単振動、多自由度系の連成振動の運動方程式を導出し、それを用いて振動現象を理解できる。単振動,減衰振動,強制振動について運動方程式を解き,現象の特徴を説明できる.多自由度系の連成振動を運動方程式をもとに解析し,基本振動を導出できる.無限自由度の極限として,連成振動から波動方程式を導出できる.単振動,減衰振動,強制振動について運動方程式を立て,解くことができる.多自由度系の連成振動を運動方程式をもとに解析し,基本振動を導出できる.単振動,減衰振動,強制振動について運動方程式を立て,解くことができない.多自由度系の連成振動の運動方程式を立式できない.
評価項目2 連続体を伝わる波を記述する波動方程式とその解の基本的な性質を理解できる。基本法則から波動方程式を導出し,波動方程式の解を用いて波の性質を説明できる.各境界条件に対応した1次元の固有振動数を算出できる.3次元の波動方程式から平面波,球面波を導出できる.波源のある場合の波動方程式を解析できる.基本法則から波動方程式を導出し,波動方程式の解を用いて波の性質を説明できる.各境界条件に対応した1次元の固有振動数を算出できる.3次元の波動方程式から平面波,球面波を導出できる.基本法則から波動方程式を導出し,波動方程式の解を用いて波の性質を説明できない.各境界条件に対応した1次元の固有振動数を算出できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
単振動から始めて多自由度系の連成振動について理解する。自由度が無限大の系の運動として連続体の振動現象を記述する波動方程式を導出する。波動方程式の解法と波の基本的な性質について理解する。
授業の進め方・方法:
ベクトル、行列、微積分などの数学の基礎知識が必要である.数学の知識については必要に応じて授業で解説するが、基本的な事柄は数学・応用数学の教科書等で復習しておくことが望ましい.授業ではできるだけ導出過程の詳細を省かずに解説するので,物理の基本法則から実際の振動・波動現象に結びつける過程を,自分の手を動かすことによって理解することが重要である.
合否判定:2回の定期試験の平均点で評価し,評点が60点以上であること.再試験は60点以上で合格とする.
最終評価:2回の定期試験の平均点で評価.ただし,再試験で合格した者の最終評価は60点とする.
注意点:
振動・波動は自然科学、工学において一般的に現れる現象である。各自の専門分野との関わりを意識して授業に参加して欲しい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 単振動と振動の基礎 単振動の運動方程式を立て、解くことが出来る。
2週 減衰振動 減衰振動を運動方程式を用いて理解できる。
3週 強制振動 強制振動を運動方程式を用いて理解できる。
4週 2自由度系の連成振動 2自由度系の基準振動、基準振動数を求めることが出来る。
5週 2自由度系の連成振動 2自由度系の基準振動、基準振動数を求めることが出来る。
6週 多自由度系の連成振動 多自由度系の基準振動、基準振動数を求めることが出来る。
7週 多自由度系の連成振動 多自由度系の基準振動、基準振動数を求めることが出来る。
8週 後期中間試験 :実施する.
4thQ
9週 連続体の振動 無限自由度系の運動として連続体の振動を理解できる。
10週 連続体の振動 弾性体や弦の振動を記述する運動方程式を導出できる。
11週 連続体の振動 境界条件に応じた固有振動数を導出できる.
12週 波動の基本的性質 波の波長、速度などの基本的物理量を計算できる。
13週 波動の基本的性質 波動方程式の解として進行波、定在波を理解できる。
14週 様々な波動現象 音波、電磁波などを記述する波動方程式を物理の基本法則から導出し、それらの波の性質を説明できる。
15週 様々な波動現象 物理的状況に対応した境界条件の下で,波動方程式の解を導出できる.
16週 後期期末試験 :実施する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000