機械要素Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械要素Ⅰ
科目番号 0019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 機械設計法 (塚田 忠夫・吉村 靖夫・黒崎 茂・柳下 福蔵 共著, 森北出版)/プリント (資料, 図表など)
担当教員 横井 直倫

到達目標

1. 歯車の減速比,強度等を説明でき,それらを計算できる。
2. ベルト,チェーンの動力伝達を説明でき,それらを計算できる。
3. 使用目的に応じて材料を選定し,機械要素の寸法を理論と実際の両面から決定できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1歯車の減速比,強度等を正しく説明でき,それらを導き出せる。歯車の減速比,強度等を説明でき,それらを計算できる。歯車の減速比,強度等を説明できず,それらを計算できない。
評価項目2ベルト,チェーンの動力伝達を正しく説明でき,それらを導き出せる。ベルト,チェーンの動力伝達を説明でき,それらを計算できる。ベルト,チェーンの動力伝達を説明できず,それらを計算できない。
評価項目3使用目的に応じて材料を正しく選定 でき,機械要素の寸法を理論と実際 の両面から導き出せる。使用目的に応じて材料を選定し,機械要素の寸法を理論と実際の両面から決定できる。使用目的に応じて材料を選定できず,機械要素の寸法を理論と実際の両面から決定できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 機械システム工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
まず歯車についてその種類と構造を学び,減速比,強度設計,歯車列速度伝達といった動力学を理解する。さらに,ベルトやチェーンによる動力伝達について理解する。その上で,工業標準化,信頼性設計,許容応力計算法について学び,規格統一,品質安定化ならびに適切な強度設計に基づく破壊防止の重要性を認識する。
授業の進め方・方法:
機械各部の構成要素である歯車,ベルト,チェーンなどについて,それらの構造,機能,用途を理解できるようにし,使用目的に対して最適な材料と寸法を合理的かつ経済的に決定できる能力を身に付けられるような授業を実施する。
注意点:
材料力学,機械力学,材料加工学など多岐にわたる分野を総合化する科目であるため,個々の学問の十分な理解が必要不可欠である。また多数の解の中から最適解を得るという設計特有の手法を理解することがポイントである。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 歯車の種類および歯車各部の名称を説明できるようにする。 歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表しかたを説明できる。
2週 インボリュート歯車の歯型曲線が描け、その特徴について説明できるようにする。 歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表しかたを説明できる。
3週 標準平歯車の歯の大きさを寸法で示せるようにする。 歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表しかたを説明できる。
4週 標準平歯車のすべり率を説明でき、それを計算できるようにする。 すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。
5週 標準平歯車のかみあい率を説明でき、それを計算できるようにする。 すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。
6週 歯の切下げについて説明できるようにする。 すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。
7週 転位歯車の特徴を説明でき、標準平歯車との違いを説明できるようにする。また、転位歯車の転位係数を計算できるようにする。
次週、中間試験を実施する。
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。
8週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
4thQ
9週 標準平歯車の歯の曲げ強さを計算できるようにする。 標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。また、許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。さらに、標準規格を機械設計に適用できる。
10週 標準平歯車の歯の歯面強さを計算できるようにする。 標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。また、許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。さらに、標準規格を機械設計に適用できる。
11週 中心固定の歯車列および遊星歯車列の速度伝達比を計算できるようにする。 歯車列の速度伝達比を計算できる。
12週 差動歯車列の速度伝達比を計算できるようにする。 歯車列の速度伝達比を計算できる。
13週 ベルトの動力伝達を説明でき、それを計算できるようにする。 標準規格を機械設計に適用できる。
14週 チェーンの動力伝達を説明でき、それを計算できるようにする。 標準規格を機械設計に適用できる。
15週 フェール・セーフ設計やフール・プルーフ設計など、信頼性設計の考え方を理解でき、それを説明できるようにする。 標準規格の意義を説明できる。
16週 学年末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。3後15,後16
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3後9,後10
標準規格を機械設計に適用できる。3後9,後10,後13,後14
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3後1,後2,後3
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。3後4,後5,後6
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。3後7
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。3後9,後10
歯車列の速度伝達比を計算できる。3後11,後12

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000