機械総合実習

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械総合実習
科目番号 0021 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 入門 機械制御と製作実習(岡田昌樹 著,オーム社)/プリント
担当教員 岡田 昌樹,技術職員

到達目標

1. 3次元CADのオペレーションができ,それらを用いて装置設計ができる。
2. シーケンス制御の回路を読むことができ,それらを用いて回路を作成できる。
3. 各種工作機械を用いた装置製作ができ,それらの体験から製造ラインの設計・評価ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目13次元CADのオペレーションが正しくでき,それらを用いて創造的な装置設計ができる。3次元CADのオペレーションができ,それらを用いて装置設計ができる。3次元CADのオペレーションができず,それらを用いて装置設計ができない。
評価項目2シーケンス制御の回路を正しく読むことができ,それらを用いて模範的な回路を作成できる。シーケンス制御の回路を読むことができ,それらを用いて回路を作成できる。シーケンス制御の回路を読むことができず,それらを用いて回路が作成できない。
評価項目3各種工作機械を用いた精度の高い装置製作と製造ラインの設計・評価ができる。各種工作機械を用いた装置製作と製造ラインの設計ができる。各種工作機械を用いた装置製作ができず,製造ラインの設計もできない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 機械システム工学科の教育目標③ 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標② 説明 閉じる

教育方法等

概要:
4軸クレーンの装置開発を行うため,下記5項目の技術を身に付け,プロジェクト体制の下で,企画,シーケンス回路の製作,装置部品の製作・組立,性能検査に至る一連の作業を行う。
① 3次元CAD設計
② リレーシーケンス制御
③ 各種機械要素と機構の活用
④ 部品製作と装置組み立て現物調整
⑤ 製造ライン設計
授業の進め方・方法:
前半は,4軸クレーンの装置製作を行う準備段階として2班に別れ,3次元CADによる装置設計とリレーシーケンス制御の学習を行う。後半は,4軸クレーンを構成する部品製作を行い,5チーム各1台の装置を組み立てる。完成後は量産時の課題解決方法を習得するための製造ライン設計の演習を行う。評価は,実習態度50%,成果報告書40%,発表会結果10%で行う。
注意点:
・具体的な評価方法(指針や対象)については,初回の授業において開示する。
・危険予知と安全意識を身につけ,自己規律と安全に対する意識の向上をはかる。
・全体と個の関係を常に掌握し,共同作業の重要性を身につける。
・作業の経過と結果を記録し,考察と感想を加えた報告書を期限内に提出する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 実習の目的を理解し,安全作業の心構えを説明できる。
2週 部品設計 3次元CADで,4軸クレーンの部品を設計できる。
3週 部品設計 3次元CADで,4軸クレーンの部品を設計できる。
4週 部品設計 3次元CADで,4軸クレーンの部品を設計できる。
5週 部品製図 3次元CADの部品をもとに,2次元製図ができる。
6週 組立図設計 3次元CADで,4軸クレーンのアッセンブリができる。
7週 組立図設計 3次元CADで,4軸クレーンのアッセンブリができる。
8週 リレーシーケンス 実体配線でリレーシーケンスのAND回路とOR回路を組める。
2ndQ
9週 リレーシーケンス 実体配線でリレーシーケンスの自己保持回路を組める。
10週 リレーシーケンス 実体配線でリレーシーケンスのインターロック回路を組める。
11週 リレーシーケンス 実体配線でリレーシーケンスのタイマー回路を組める。
12週 リレーシーケンス シーケンサを使って各種回路を組める。
13週 分解・再利用部品の整理 過去に製作した装置を分解し,再利用部品を整理することで,4軸クレーンの組立方法を説明できる。
14週 部品製作 各種工作機械を用いて,4軸クレーンの部品製作ができる。
15週 文献調査 4軸クレーンの部品および製作方法について調査できる。
16週
後期
3rdQ
1週 部品製作 各種工作機械を用いて,4軸クレーンの部品製作ができる。
2週 部品製作 各種工作機械を用いて,4軸クレーンの部品製作ができる。
3週 部品製作 各種工作機械を用いて,4軸クレーンの部品製作ができる。
4週 部品製作 各種工作機械を用いて,4軸クレーンの部品製作ができる。
5週 組立 チームのメンバーと協調した組立作業ができる。
6週 組立 チームのメンバーと協調した組立作業ができる。
7週 組立 チームのメンバーと協調した組立作業ができる。
8週 文献調査 4軸クレーンの付加機能について,考察と調査ができる。
4thQ
9週 組立 チームのメンバーと協調した組立作業ができる。
10週 性能検査
成果発表会
製品の各種性能検査ができる。
製作した4軸クレーンで競技ができる。
11週 製造ライン設計演習 演習課題への対策をグループで提案できる。
12週 製造ライン設計演習 演習課題へのカイゼン活動をグループで実施できる。
13週 製造ライン設計演習 演習課題へのカイゼン活動をグループで実施できる。
14週 製造ライン設計演習 演習課題へのカイゼン活動をグループ及び関係者を巻き込んで実施できる。
15週 製造ライン設計演習 演習課題へのカイゼン活動をグループ及び関係者を巻き込んで実施できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4前7
製図用具を正しく使うことができる。4前7
線の種類と用途を説明できる。4前7
物体の投影図を正確にかくことができる。4前7
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4前7
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4前7
部品のスケッチ図を書くことができる。4前7
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4前7
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4前7
機械設計標準規格の意義を説明できる。4
工作アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4後4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4後4
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4後4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4後4
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4後4
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4後4
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4後4
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4後4

評価割合

成果品・実技レポート態度合計
総合評価割合603010100
基礎的能力30151055
専門的能力3015045