材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 0034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 現代材料力学(平修二、オーム社)
担当教員 石井 悟

到達目標

1. 機械構造物の部材に作用する力と部材の変形を説明でき、それらを計算できる。
2. 機械構造物を合理的かつ安全に設計するための計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械構造物の部材に作用する力と部材の変形を説明でき、それらを導き出すことができる。機械構造物の部材に作用する力と部材の変形を説明でき、それらを計算できる機械構造物の部材に作用する力と部材の変形を説明でき、それらを計算できない。
評価項目2機械構造物を合理的かつ安全に設計できる。機械構造物を合理的かつ安全に設計するための計算ができる。機械構造物を合理的かつ安全に設計するための計算ができない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 機械システム工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料力学は、ものの強さに関連する全ての学問の基礎をなすもので、ものを設計製作する工学には欠かせない教科である。また、応力と変形は、材料の物理的性質に関連するため、材料学の内容をしっかり理解する。
授業の進め方・方法:
応力と変形は、材料の物理的性質に関連するため、材料学の内容をしっかり理解する。各自できるだけ多くの問題を解くことが大切である。たんに公式を丸暗記するのではなく,公式の背後に有る理論と公式導入の過程を確実に理解する。3年では、応力とひずみの基本的な性質と比較的簡単な引張・圧縮等の一軸荷重状態について学習する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.応力とひずみ      (1)基本の条件 応力とひずみがどのようなものであるかが理解できる。
2週 (2)応力とひずみ 垂直応力とせん断応力の違いや応力とひずみの間に成り立つ関係(フックの法則)を説明できる。
3週 (3)フックの法則 垂直応力とせん断応力の違いや応力とひずみの間に成り立つ関係(フックの法則)を説明できる。
4週 (4)材料試験 材料試験から求められる応力―ひずみ線図を説明できる。
5週 2.引張と圧縮       (1)引張と圧縮 引張または圧縮が作用する棒の変形状態とどのような応力が発生するかが理解できる。
6週 (2)自重と遠心力による応力 自重、遠心力が作用する棒の変形状態とどのような応力が発生するかが理解できる。
7週 (3)問題演習
次週、中間試験を実施する
応力とひずみ、引張と圧縮に関する演習問題を解くことができる。
8週 (4)組合せ棒 静定問題と不静定問題の違いが理解できる。組合せ棒の不静定問題を解くことができる。
2ndQ
9週 (5)熱応力 熱応力の不静定問題を解くことができる。
10週 (6)骨組み構造 骨組み構造の変形や応力を求めることができる。
11週 (7)問題演習 組合せ棒、熱応力、骨組み構造に関する演習問題を解くことができる。
12週 3.ねじり
(1)丸棒のねじり
ねじりが作用する丸棒の変形状態とどのような応力が発生するかが理解できる。
13週   丸棒のねじり ねじりが作用する丸棒の変形状態とどのような応力が発生するかが理解できる。
14週 (2)伝導軸、断面の性質 ねじりが作用する丸棒のねじれ角や応力を求めることができる。
15週 (3)問題演習 ねじりに関する演習問題を解くことができる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 4.組合せ応力
(1)応力状態
二軸応力状態のとき、任意の斜面上に作用する応力や主応力・主せん断応力を求めることができる。
2週 (2)斜面上の応力 二軸応力状態のとき、任意の斜面上に作用する応力や主応力・主せん断応力を求めることができる。
3週 (3)主応力と主せん断応力 二軸応力状態のとき、任意の斜面上に作用する応力や主応力・主せん断応力を求めることができる。
4週 (4)モールの応力円 図式解法としてのモールの応力円が説明できる。
5週 (5)応力とひずみの関係 二軸、三軸の場合の応力とひずみの関係を説明できる。
6週 (6)弾性係数間の関係 弾性係数の間に成り立つ関係式を説明できる。
7週 (7)問題演習
次週、中間試験を実施する
組合せ応力に関する演習問題を解くことができる。
8週 5.はりの曲げ
(1)基礎事項
はりの定義や種類、荷重の種類を説明できる。
4thQ
9週 (2)反力、せん断力、曲げモーメント 支点反力や任意断面のせん断力、曲げモーメントを求めることができる。
10週   反力、せん断力、曲げモーメント 支点反力や任意断面のせん断力、曲げモーメントを求めることができる。
11週 (3)せん断力と曲げモーメントの関係 せん断力と曲げモーメントの関係が説明できる。
12週 (4)片持ちはり 各種荷重が作用する片持ちはりのせん断力図と曲げモーメント図をかくことができる。
13週    片持ちはり 各種荷重が作用する片持ちはりのせん断力図と曲げモーメント図をかくことができる。
14週    片持ちはり 各種荷重が作用する片持ちはりのせん断力図と曲げモーメント
15週 (5)問題演習 はりの曲げに関する演習問題を解くことができる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。3
多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000