機械要素Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械要素Ⅱ
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 機械設計法 (塚田 忠夫・吉村 靖夫・黒崎 茂・柳下 福蔵 共著, 森北出版)/プリント (資料, 図表など)
担当教員 福澤 修一朗

到達目標

1. ねじの効率,強度等を説明でき,それらを計算できる。
2. 軸,軸受の動力学を説明でき,それらを計算できる。
3. 使用目的に応じて材料を選定し,機械要素の寸法を理論と実際の両面から決定できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ねじの効率,強度等を正しく説明でき,それらを導き出せる。ねじの効率,強度等を説明でき,それらを計算できる。ねじの効率,強度等を説明できず,それらを計算できない。
評価項目2軸,軸受の動力学を正しく説明でき,それらを導き出せる。軸,軸受の動力学を説明でき,それらを計算できる。軸,軸受の動力学を説明できず,それらを計算できない。
評価項目3使用目的に応じて材料を正しく選定でき,機械要素の寸法を理論と実際の両面から導き出せる。使用目的に応じて材料を選定し,機械要素の寸法を理論と実際の両面から決定できる。使用目的に応じて材料を選定できず,機械要素の寸法を理論と実際 の両面から決定できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 機械システム工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械各部の構成要素であるねじ,軸,軸継手,軸受などについて,それらの構造,機能,用途を理解するための学問であり,使用目的に対して最適な材料と寸法を合理的かつ経済的に決定できる能力を身に付けることを目標とする。
授業の進め方・方法:
まず,ねじの種類と構造を教示し,ねじの効率ならびに強度設計の計算法を理解できるようにする。さらに軸の動力学を学び,その上で軸との組合せで使用される軸受の設計法と寿命計算法を理解できるようにする。
注意点:
材料力学,機械力学,材料加工学など多岐にわたる分野を総合化する科目であるため,個々の学問の十分な理解が必要不可欠である。また多数の解の中から最適解を得るという設計特有の手法を理解することがポイントである。
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ねじ及びボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解でき、それらを説明できるようにする。 ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解できる。
2週 ボルトの締め付け力を計算できるようにする。 ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。
3週 ボルトの効率を計算できるようにする。 ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。
4週 ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できるようにする。 ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。
5週 ボルト・ナット結合におけるかみ合い長さとねじ山の数を計算できるようにする。 ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。
6週 ボルトに作用するせん断応力と接触面圧を計算できるようにする。 ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。
7週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
8週 軸の種類と用途について説明でき、「ねじり」を受ける軸の強度設計が行えるようにする。 軸の種類と用途を理解し、適用できる。また、軸の強度、変形、危険速度を計算できる。
2ndQ
9週 「曲げ」を受ける軸の強度設計が行えるようにする。さらに、「ねじり」と「曲げ」を同時に受ける軸の強度設計が行えるようにする。 軸の強度、変形、危険速度を計算できる。
10週 軸の「ねじり剛性」に基づく強度設計が行えるようにする。 軸の強度、変形、危険速度を計算できる。
11週 軸の「曲げ剛性」に基づく強度設計が行えるようにする。 軸の強度、変形、危険速度を計算できる。
12週 軸の危険速度を計算できるようにする。 軸の強度、変形、危険速度を計算できる。
13週 軸継手の種類と用途について説明できるようにする。 軸継手の種類と用途を理解できる。
14週 滑り軸受の構造と種類について説明でき、滑り軸受を設計できるようにする。 滑り軸受の構造と種類を説明できる。
15週 転がり軸受の構造、種類、特徴を説明でき、転がり軸受の寿命を計算できるようにする。 転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。3前1
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。3前2,前3,前4,前5
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。3前6
軸の種類と用途を理解し、適用できる。3前8
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。3前8,前9,前10,前11,前12
キーの強度を計算できる。4
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4前7,前13
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4前14
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4前15

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000