機械設計演習Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械設計演習Ⅰ
科目番号 0037 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 プリント(設計方針,計算式,図表,資料など)(後藤孝行 著)/機械製図(林洋次監修 実教出版),SolidWorks操作マニュアル(宇野直嗣 著) 
担当教員 後藤 孝行

到達目標

1. 手巻ウインチの仕組みを理解し,設計仕様に基づいた主要部の設計ができる。
2. 三次元CADシステムにより,手巻ウインチの三次元モデルや組立図などを作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1手巻きウインチの仕組みを理解し,設計仕様に基づいた主要部および関連部を加工や組立に配慮した設計ができる。手巻きウインチの仕組みを理解し,設計仕様に基づいた主要部の設計ができる。手巻きウインチの仕組みを理解できず,設計仕様に基づいた主要部の設計ができない。
評価項目2三次元CADシステムにより,手巻ウインチの詳細な三次元モデルや組立図などを作成できる。三次元CADシステムにより,手巻ウインチの三次元モデルや組立図などを作成できる。三次元CADシステムにより,手巻ウインチの三次元モデルや組立図などを作成できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 機械システム工学科の教育目標② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学分野の総合化を目的とする教科目の一つであり,設計製図の精神を理解するとともに,設計能力と三次元CADによる製図能力を養うことを目的とする。
授業の進め方・方法:
 手巻きウインチの設計を行う。各自に与えられた設計仕様に基づいて,設計計算と製図作成(モデリング)とを交互に行って,強さ(材料力学など),動き(機構学など),製作方法(機械加工学など)を検討しながら,形状・寸法・材質・製作工程を決定する。また,JISなどの規格,標準品などを適切に使用することが求められる。なお,設計図面の作成は三次元CADで行う。
 各自が自宅学習にて設計活動を随時進めていかなければ,授業時間のみで課題をこなすことは厳しい。自学自習の時間を含め各自の自主性,計画性および積極性が強く求められる。設計計算書および図面の提出期限を厳守すること。
 なお,中間試験・期末試験を行わないため,授業時間数確保のために臨時に授業を行う場合がある。
注意点:
 総時間数45時間(自学自習15時間)
 自学自習(15時間)ついては,日常の授業(30時間)のための予習復習時間,課題への取り組み時間,設計書の作成時間等を総合したものとする。
 評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。
 具体的な評価方法(指針や対象)については,初回の授業において開示する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.ガイダンス
2.手巻ウインチの設計計算
(1)課題説明
授業の概要と評価方法が理解できる。
設計課題について理解することができる。
2週 (2) ワイヤーロープの選定,巻胴の設計
(3) 歯車の設計計算
資料に基づいて主要部品の設計計算ができる。
3週 (4) 差動ブレーキ装置の計画と設計計算
(5) 爪車と爪軸の計画と設計計算
資料に基づいて主要部品の設計計算ができる。
4週 (6) クランクハンドルおよびハンドル軸の計画と設計計算
(7)中間軸の計画と設計計算
資料に基づいて主要部品の設計計算ができる。
5週 (8) 巻胴軸の計画と設計計算 資料に基づいて主要部品の設計計算ができる。
6週 設計計算の進捗状況の確認 設計計算の状況を報告することで進捗状況が確認できる。。
7週 3.手巻ウインチの三次元モデリング
(1)主要部品および関連部品のモデリング①
三次元CADにより主要部品および関連部品のモデリングができる
8週 (2)主要部品および関連部品のモデリング② 三次元CADにより主要部品および関連部品のモデリングができる。
2ndQ
9週 (3)主要部品および関連部品のモデリング③ 三次元CADにより主要部品および関連部品のモデリングができる。
10週 (4)主要部品および関連部品のモデリング④ 三次元CADにより主要部品および関連部品のモデリングができる。
11週 (5)主要部品以外の部品のモデリング 三次元CADにより主要部品以外の部品のモデリングができる。
12週 (6)アセンブリ 三次元CADによりアセンブリができる。
13週 (7)アセンブリ 三次元CADによりアセンブリができる。
14週 (8) 全体組立図の修正と完成 全体組立図が完成できる。
15週 (9) 設計計算書・組立図面の提出 設計計算書・設計図面などを提出できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4
機械設計標準規格の意義を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前15
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4前2,前3,前4,前5
標準規格を機械設計に適用できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前15
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4前3
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4前4,前5
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4前2
歯車列の速度伝達比を計算できる。4前2

評価割合

設計計算書・設計図面設計計算と製図取組合計
総合評価割合7030100
基礎的能力492473
専門的能力000
分野横断的能力21627