応用数学Ⅲ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学Ⅲ
科目番号 0039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 LIBRARY工学基礎&高専TEXT「応用数学」数理工学社
担当教員 奥村 和浩

到達目標

1. ラプラス変換の定義を理解し,線形微分方程式の解法などに活用できる。
2. 複素積分の定義および基本的性質,コーシーの積分定理などの重要な結果を理解し,様々な問題に活用できる。
3. 複素関数のテイラー展開およびローラン展開の定義を理解し,与えられた関数の展開を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(A-1)ラプラス変換の定義を理解でき,線形微分方程式の解法などに適切に活用することができる。ラプラス変換の定義を理解でき,線形微分方程式の解法などに活用できる。ラプラス変換の定義を理解できず,線形微分方程式の解法などに活用できない。
評価項目2(A-1)複素積分の定義および基本的性質,コーシーの積分定理などの重要な結果を理解でき,様々な問題に対して適切に活用できる。複素積分の定義および基本的性質,コーシーの積分定理などの重要な結果を理解でき,様々な問題に活用できる。複素積分の定義および基本的性質,コーシーの積分定理などの重要な結果を理解できず,様々な問題に活用できない。
評価項目3(A-1)複素関数のテイラー展開およびローラン展開の定義を理解し,与えられた関数の展開を工夫して求めることができる。複素関数のテイラー展開およびローラン展開の定義を理解し,与えられた関数の展開を求めることができる。複素関数のテイラー展開およびローラン展開の定義を理解できず,与えられた関数の展開を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 機械システム工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる
JABEE基準 (c) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
数学における基礎的な知識の修得と技能の習熟を図り、事象を数学的に考察し表現する能力を伸ばすとともに、それらを活用する態度を育てる。 
線形微分方程式の1つの解法としてラプラス変換について学ぶ。線形微分方程式の初期値問題のラプラス変換による解法を紹介する。
複素積分について,コーシーの定理を理解し,実積分が複素積分によって比較的簡単に求めることができるようになることを学ぶ。
授業の進め方・方法:
概念を説明し、例題を通して、概念の使い方や応用を学ぶ。
演習を授業内でも行い、定着を図る。
評価は定期試験による評価80%、レポート・課題による評価20%で行う。
注意点:
・4年生までの数学の理解を前提とする。新たな定義・概念を習得するための演習は各自行うこと。学習している内容がどのような場面で応用されているかを参考図書等で自ら調べることも大切である。
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はA-1(100%)とする.
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習(15時間)については,日常の授業(30時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および定期試験の準備のための勉強時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
ラプラス変換①
ラプラス変換の定義が理解できる。
2週 ラプラス変換② 具体的な関数のラプラス変換を求めることができる。
ラプラス変換の基本的性質を理解できる。
3週 ラプラス変換③ ラプラス変換の基本的性質を理解して、運用することができる。
4週 ラプラス変換④ 逆ラプラス変換を求めることができる。
5週 ラプラス変換⑤ 逆ラプラス変換を求めることができる。
逆ラプラス変換を用いて、線形微分方程式の初期値問題を解くことができる。
6週 ラプラス変換⑥
逆ラプラス変換を用いて、線形微分方程式の初期値問題を解くことができる。
7週 複素積分①
次週、中間試験を実施する
複素積分の定義を理解し、具体的な計算ができる。
8週 複素関数②
コーシーの積分定理の内容を理解し、積分路の変形などの応用ができる。
2ndQ
9週 複素関数③ コーシーの積分定理の内容を理解し、積分路の変形などの応用ができる。
10週 複素関数④ コーシーの積分公式を理解し、公式の運用ができる。
11週 複素関数⑤ コーシーの積分公式を理解し、公式の運用ができる。
複素数の数列・級数の収束の定義を理解できる。
簡単なべき級数の収束半径を求めることができる。
12週 複素関数⑥ 簡単なべき級数の収束半径を求めることができ、収束半径内で項別微分できることを理解することができる。
13週 複素関数⑦ テイラー展開とローラン展開の定義を理解し、与えられた関数の展開を求め、その収束半径も求めることができる。
14週 複素関数⑧ 孤立特異点の留数を求めることができる。
実積分を複素積分を用いて求めることができる。
15週 複素関数⑨ 孤立特異点の留数を求めることができる。
実積分を複素積分を用いて求めることができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート・課題合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000