応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 0108 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 高専テキストシリーズ「線形代数」「応用数学」(森北出版)
担当教員 長岡 耕一

到達目標

1. 2次および3次の正方行列を対角化し,活用することができる。
2. 周期関数をフーリエ級数で表すことができる。
3. 複素数および複素関数の基本的性質を理解し,活用することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(A-1)行列の対角化を広く活用することができる。行列の対角化を活用することができる。行列の対角化を活用することができない。
評価項目2(A-1)周期関数をフーリエ級数で表すことができ,活用することができる。周期関数をフーリエ級数で表すことができる。周期関数をフーリエ級数で表すことができない。
評価項目3(A-1)複素数および複素関数の基本的性質を深く理解し,広く活用できる。複素数および複素関数の基本的性質を理解し,活用できる。複素数および複素関数の基本的性質の理解が不十分で,活用することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 機械システム工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる
JABEE基準 (c) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 初めに「応用数学Ⅰ」の続きとして,正方行列の対角化および対角化の応用について学ぶ。
 次に,周期関数を三角級数に展開するフーリエ級数の基本を学ぶ。
 最後に,複素数を複素平面上の点に対応させることで複素数の四則演算の図形的な関係について学び,複素変数の関数の基本的な性質について学ぶ。
授業の進め方・方法:
工学や科学における数学の活用において,数学的な表現の中に含まれている意味を理解して計算ができるようにする。自分の考えを数学的に表現し考察・議論するために,授業以外にも自学自習も多くこなす。定期試験(80%),学習への取り組み(レポート,宿題等)(20%)にて評価する。
注意点:
これまでの数学を理解していることを前提とする。新たな定義や概念を習得するための演習は各自で行うこと。学習した内容が実際にどのような場面で応用されているか,自ら調べることも大切である。
教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は,A-1(100%)とする。
総時間数45時間(自学自習15時間)
自学自習時間(15時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする。
評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合,各到達目標の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 [教科書「線形代数」]
(行列の対角化の応用)
行列の対角化を用いて、応用問題が解ける。
2週 B3 2次曲線の標準形とその分類 2次曲線を直交変換を用いて標準形にすることできる。
3週 [教科書「応用数学」]
第4章 フーリエ級数とフーリエ変換
1.1 周期関数
周期関数の基本的性質を確認し,フーリエ級数についての概要を理解できる。
4週 1.2 フーリエ級数①
簡単な周期関数について,そのフーリエ級数を計算できる。
5週 1.2 フーリエ級数②
フーリエ級数の収束定理を用いて級数の値を求めることができる。
6週 1.2 フーリエ級数③
フーリエ余弦級数とフーリエ正弦級数を求めることができる。
7週 1.3 偏微分方程式とフーリエ級数
次週,中間試験を行う。
熱伝導方程式を解くことができる。
8週 第2章 複素関数論
1.1 複素平面
複素数の基本および複素平面について理解できる。
4thQ
9週 1.2 極形式① 複素数を極形式で表し,複素平面上に図示できる。
10週 1.2 極形式② 複素の四則演算を複素平面上で解釈でき,複素数の累乗および累乗根を求めることができる。
11週 2.1 複素関数 これまでに学んだ複素数について確認する。
複素関数についての基本的な性質を理解できる。
12週 2.2 基本的な複素関数 指数関数と三角関数について理解し、値を求めることができる。
13週 2.3 複素関数の極限
2.4 コーシー・リーマンの関係式①
複素関数の収束と発散を判定できる。
複素関数が正則であることを理解できる。
14週 2.4 コーシー・リーマンの関係式②
2.5 正則関数とその導関数
複素関数が正則かどうかを判定できる。
複素関数の導関数を求めることができる。
15週 後期末試験
16週 答案返却と解説 これまで学んだ内容について確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。2
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。2
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。2

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000