到達目標
1. 抵抗における電圧と電流の関係を理解し,電気回路の計算に用いることができる。
2. キルヒホッフの法則を理解し,電気回路の計算に用いることができる。
3. 回路定理を理解し,電気回路の計算に用いることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 抵抗における電圧と電流の関係を説明でき,様々な回路の計算ができる。 | 抵抗における電圧と電流の関係を説明でき,基本的な回路の計算ができる。 | 抵抗における電圧と電流の関係を説明できない。 |
評価項目2 | キルヒホッフの法則を説明でき,様々な回路の計算ができる。 | キルヒホッフの法則を説明でき,基本的な回路の計算ができる。 | キルヒホッフの法則を説明できない。 |
評価項目3 | 回路定理を説明でき,様々な回路の計算ができる。 | 回路定理を説明でき,基本的な回路の計算ができる。 | 回路定理を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
前半は電気工学の基本事項である電流と電圧,電位,接地(アース),電源等を学ぶとともに,回路の基本法則であるオー
ムの法則とキルヒホッフの法則を理解し,抵抗の直並列接続,分圧と分流,電力について学習して,電気工学の基本を身につ
ける。後半は,キルヒホッフの法則を中心に枝路電流法,網目電流法,節点電圧法による回路解析法を学び,直並列回路の
各部の電圧・電流を計算する手法を身につける。また,回路の諸定理や抵抗のΔ-Y 変換を利用した解析法についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
この授業では,基本的な事項のみを説明し,それをもとにペアあるいはグループでディスカッションをしながら理解を深めていく進め方(アクティブラーニング)となる。
電気回路を解析するということは,回路中の未知なる電流,電圧を求めることである。手段として用いられる数学はそれほど高度なものではない。また,この科目で学ぶ回路の基本法則は,これから高専で5 年間学んでいく上での基礎になるものである。
注意点:
授業中の演習のみならず自学自習で多くの演習問題を繰り返しこなして学力をつける必要がある。課題(演習等)は期限内に遅れずに提出すること。また,後で理解しようと思わず,わからないことはすぐに解決するように心がけていくことが大切である。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
電気の基礎 |
電流,電圧,電位,電位差の説明ができる。
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2週 |
導体の性質 |
抵抗,コンダクタンス,オームの法則の説明,電流,電圧,抵抗の計算ができる。
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3週 |
抵抗の直列接続 |
抵抗の直列接続について,合成抵抗や分圧の考え方を説明し,計算に用いることができる。
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4週 |
抵抗の並列接続 |
抵抗の並列接続について,合成抵抗や分流の考え方を説明し,計算に用いることができる。
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5週 |
倍率器・分流器 |
倍率器と分流器の原理について説明できる。
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6週 |
小テスト |
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7週 |
演習 |
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
抵抗のΔ-Y,Y-Δ変換 |
回路の変換を行い,抵抗の計算をすることができる。
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10週 |
電源(1) |
電圧源と電流源の考え方を説明できる。
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11週 |
電源(2) |
電源を接続したときの電流,電圧の計算ができる。
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12週 |
電力・電力量 |
電力と電力量を説明し,これらを計算できる。
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13週 |
小テスト |
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14週 |
演習 |
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15週 |
前期末試験 |
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16週 |
答案返却・解説,キルヒホッフの法則 |
キルヒホッフの法則を説明できる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
枝路電流法(1) |
枝路電流法を直流回路の計算に用いることができる。
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2週 |
枝路電流法(2) |
枝路電流法を直流回路の計算に用いることができる。
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3週 |
網目電流法(1) |
網目電流法を直流回路の計算に用いることができる。
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4週 |
網目電流法(2) |
網目電流法を直流回路の計算に用いることができる。
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5週 |
節点電圧法(1) |
節点電圧法を直流回路の計算に用いることができる。
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6週 |
節点電圧法(2) |
節点電圧法を直流回路の計算に用いることができる。
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7週 |
小テスト |
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
重ねの理 |
重ねの理を説明し,直流回路の計算に用いることができる。
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10週 |
テブナンの定理 |
テブナンの定理を説明し,直流回路の計算に用いることができる。
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11週 |
ノートンの定理 |
ノートンの定理を説明し,直流回路の計算に用いることができる。
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12週 |
ミルマンの定理 |
ミルマンの定理を説明し,直流回路の計算に用いることができる。
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13週 |
ブリッジ回路 |
ブリッジ回路を計算し,平衡条件を求められる。
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14週 |
小テスト |
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15週 |
学年末試験 |
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16週 |
答案返却・解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 1 | 前1 |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 1 | 前2,前5,前9 |
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。 | 1 | 後9 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 1 | 前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 1 | 前3,前4,前5 |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 1 | 後13 |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 1 | 前12 |
評価割合
| 試験 | レポート | 発表 | 小テスト | | | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 10 | 10 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 40 | 10 | 10 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |