計算機工学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 計算機工学
科目番号 0006 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 例題で学ぶ論理回路設計(富川武彦著、森北出版)
担当教員 宜保 達哉

到達目標

1.論理回路の役割を説明し、論理式を簡単化できる。
2.組み合わせ回路や順序回路を設計できる。
3.計算機の構成要素について説明できる。
4.情報処理技術の応用例について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理回路の役割を説明できる。また、与えられた条件から適切な方法を選択し、論理式を簡単化できる。論理回路の役割を説明できる。また、カルノー図やQM法を用いて論理式を簡単化できる。論理回路の役割を説明できない。また、論理式を簡単化できない。
評価項目2初見の条件に基づき、組み合わせ回路や順序回路を設計できる。学習済みの組み合わせ回路や順序回路を独力で設計できる。組み合わせ回路や順序回路を設計できない。
評価項目3計算機の構成要素について,説明できる。計算機の構成要素について,部分的に説明できる。計算機の構成要素について説明できない。
評価項目4自分自身で調査した情報処理技術の応用例について説明できる。授業で解説した情報処理技術の応用例について説明できる。授業で解説した情報処理技術の応用例について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
計算機の構成要素と論理回路を理解するとともに、応用方法について学ぶ。また、計算機を中心とした情報処理技術が社会において応用されている例を解説する。
授業の進め方・方法:
授業の前半は知識や技術の解説に用いる。また,授業の後半は,前半で説明した知識・技術の理解の度合いを確かめるために,小テストを実施する。
注意点:
計算機が利用されている様々な場面をイメージし、興味と問題意識をもって取り組む必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本科目の教育目標と概要などを説明できる。
2週 基数
基数変換
補数
小数点表記
2進数、8進数、10進数,16進数の構成を説明できる。
各基数を相互に変換できる。
補数を説明できる。
各基数の小数点表記を用いて数値を表現できる。
3週 ブール代数
ブール代数を基にした論理演算
ブール代数と論理演算の関係を説明することができる。公理を用いて、論理関数を簡単化できる。
4週 主加法標準形
主乗法標準形
真理値表から主加法標準形と主乗法標準形の論理式を導出できる。
5週 グレイコードとカルノー図 カルノー図を用いて論理式を簡単化できる。
6週 QM法 QM法を用いて論理式を簡単化できる。
7週 基数変換と論理式簡単化のまとめ 基数表現と変換方法を説明できる。
カルノー図やQM法,公理を用いて論理式を簡単化できる。
8週 中間試験 学んだ知識を確認できる。
2ndQ
9週 前期中間試験問題の解説 前期中間試験の問題で間違えた原因を理解できる.
10週 組み合わせ回路の概要
組み合わせ回路の基礎
組み合わせ回路の概要を説明できる。
加算器や比較器などの組み合わせ回路を説明できる。
11週 組み合わせ回路の設計 組み合わせ回路を設計できる。
12週 フリップフロップの概要
フリップフロップの設計
代表的なフリップフロップ
フリップフロップの概念を説明できる。
フリップフロップを設計できる。
代表的なフリップフロップを説明できる。
13週 カウンタの概要
励起表によるカウンタの設計
カウンタの概念を説明できる。
励起表を用いてカウンタを設計できる。
14週 順序回路と組み合わせ回路 順序回路と組み合わせ回路を利用した回路を設計できる。
15週 期末試験 学んだ知識を確認できる。
16週 答案返却 期末試験の問題で間違えた原因を理解できる。
後期
3rdQ
1週 順序回路と組み合わせ回路復習 順序回路と組み合わせ回路を利用した回路を設計できる。
2週 係数比較によるカウンタの設計1 係数比較を用いてカウンタを設計できる。
3週 係数比較によるカウンタの設計2 係数比較を用いてカウンタを設計できる。
4週 オートマトンの概要 オートマトンの概要を説明できる。
5週 オートマトンの形式 オートマトンの形式を説明できる。
6週 オートマトンと順序回路 オートマトンを基に順序回路を設計できる。
7週 3状態以上のオートマトン 状態数が3以上のオートマトンを基に順序回路を設計できる。
8週 後期中間試験 後期中間試験
4thQ
9週 画像処理 画像の構成要素と画像変換を説明できる。
10週 コンピュータビジョン1 コンピュータビジョンの応用例を説明できる。
11週 コンピュータビジョン2 コンピュータビジョンの応用例を説明できる。
12週 コンピュータビジョンの複合技術 コンピュータビジョンと様々な技術の複合方法を説明できる
13週 情報ネットワークとセキュリティ ネットワークのセキュリティの事例を説明できる。
14週 コンピュータの構成要素と原理
プロセッサ技術
コンピュータの構成要素を説明できる。
プロセッサを動作させるための命令を説明できる。
15週 学年末試験 学んだ知識を確認できる。
16週 答案返却 学年末試験の問題で間違えた原因を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを理解し、演算できる。3前3,前7,前8,前15
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を理解し活用できる。3後14,後15,後16
コンピュータにおける初歩的な演算の仕組みを理解できる。3前3,前7,前8,前15
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系情報整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前2,前7,前8,前15
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3前2,前7,前8,前15
基本的な論理演算を行うことができる。3前3,前7,前8,前15
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。4前4,前5,前6,前7,前8,前15

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合5050100
基礎的能力101020
専門的能力403070
分野横断的能力01010