到達目標
1. 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを,統合開発環境を利用して記述できる。
2. 代表的なアルゴリズムやデータ構造について説明することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | オブジェクト指向型プログラミング言語の特徴を理解し,初めて見る問題についても自力でプログラムを作成することができる。 | 条件分岐,繰り返しを含むプログラムが書ける。
| 条件分岐と繰り返しの違いを理解できない。 |
評価項目2 | 代表的なアルゴリズムやデータ構造の特徴を理解し,初めて見る問題についても使い分けて,プログラムを作成することができる。 | 代表的なアルゴリズムやデータ構造の特徴を理解し,説明することができる。 | 代表的なアルゴリズムやデータ構造の特徴を説明することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
プログラミング言語の1 つであるJava はBASIC やC 言語と同様に,広くプログラミング教育に利用されている。本授業ではプログラミング言語であるJavaの文法事項の修得に加え,この言語の特徴の1 つであるオブジェクト指向の概念の理解を目指す。そして,その応用として,グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)アプリケーションの作成方法や種々のアルゴ
リズムを用いたプログラムの作成方法についても説明する。また,プログラム作成等の演習には可能な限り多くの時間を割く予定である。
授業の進め方・方法:
教科書や配布資料にあるサンプルプログラムを通して文法事項を確認する。そして,それを基にして各自でプログラム作成を行う。また,演習を通してその定着を図っていく。
注意点:
・自学自習時間(60時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,レポート課題の課題作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。
・これまでのプログラミング実習の授業を履修したことにより,制御構造や配列の考え方等の基礎知識は既に理解されているものとして授業を進める。
・本科目ではこれまでに身に付けた知識を基に,自らプログラムを作成することにより多くの時間を費やす。これはプログラミング言語の修得には机上の文法学習だけでは不十分であり,自分でできるだけ多くのプログラムを作成することが必要となるからである。
・授業時間以外の自学自習による演習には十分な時間を割いて欲しい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
Java と統合開発環境 |
プログラミング言語Java の特徴が説明できる。統合開発環境を利用し,プログラムの編集,コンパイル及び実行することができる。
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2週 |
制御構造 「条件分岐」 |
if文,if~else文,swtich文の使い方が説明できる。
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3週 |
制御構造 「繰り返し」 |
for文,while文,do~while文の使い方が説明できる。
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4週 |
制御構造 演習1 |
制御構造を組み合わせたプログラムを読み,その処理内容を説明できる。
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5週 |
制御構造 演習2 |
制御構造を利用した簡単なプログラムを作ることができる。
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6週 |
配列 「1次元配列と多次元配列」 |
1次元配列と多次元配列の宣言の仕方や値の参照の仕方を説明できる。
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7週 |
前期中間試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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8週 |
答案返却と解説 |
学んだ知識の再確認と修正ができる。
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2ndQ |
9週 |
クラスの基本 |
クラスの宣言方法が説明できる。インスタンスの生成方法が説明できる。
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10週 |
クラスの基本 演習 |
クラスを利用した簡単なプログラムを作ることができる。
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11週 |
メソッド |
メソッドの宣言方法が説明できる。コンストラクタの働きが説明できる。
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12週 |
クラスの一歩進んだ使い方「オーバーロード」 |
オーバーロードの働きが説明できる。クラス変数とクラスメソッドの働きが説明できる。
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13週 |
継承 |
クラスの継承について説明できる。
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14週 |
ポリモーフィズム |
ポリモーフィズムの働きについて説明できる。アクセス修飾子の違いについて説明できる。
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15週 |
抽象クラス |
抽象クラスについて説明できる。インターフェイスの役割について説明できる。
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16週 |
前期末試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ソーティングアルゴリズム 1 |
基本的なソーティングアルゴリズムについて説明できる。
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2週 |
ソーティングアルゴリズム 2 |
基本的なソーティングアルゴリズムを用いた簡単なプログラムを作成できる。
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3週 |
例外処理 |
例外処理が必要な場合について説明できる。例外オブジェクトの違いについて説明できる。
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4週 |
入出力処理 「入力処理1」 |
標準入力からの処理が説明できる。
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5週 |
入出力処理 「入力処理2」 |
ファイルからの入力処理および出力処理が説明できる。
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6週 |
入出力処理 演習 |
「例外処理」と「入出力処理」を用いたプログラムを作成することができる。
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7週 |
後期中間試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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8週 |
試験答案返却と解説 |
学んだ知識の再確認と修正ができる。
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4thQ |
9週 |
コレクション 「ArrayList」 |
Array Listの特徴を説明できる。
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10週 |
コレクション 「マップとセット」 |
マップとセットの特徴を説明できる。拡張for文とイテレータの役割を説明できる。
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11週 |
データ構造 「スタックとキュー」 |
データ構造の「スタック」と「キュー」の特徴を説明できる。
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12週 |
GUI 「フレーム作成」 |
フレームを用いたプログラムが作成できる。レイアウトマネージャを利用し,コンポーネントを配置したプログラムを作成することができる。
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13週 |
GUI 「イベント処理」 |
ボタンなどのコンポーネントに対するイベント処理を説明できる。
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14週 |
グラフィックスとマウス |
描画処理のプログラムを説明できる。マウスのイベント処理が説明できる。
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15週 |
学年末試験 |
学んだ知識の確認ができる。
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16週 |
試験答案返却と解説 |
学んだ知識の再確認と修正ができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系 | 情報 | プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。 | 2 | |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 55 | 35 | 90 |
専門的能力 | 5 | 0 | 5 |
分野横断的能力 | 0 | 5 | 5 |