到達目標
物理現象としての磁界を説明できるようになり、工学的に重要な磁性体について理解し、電気磁気学的に重要な磁気回路の計算をできるようにする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 磁界を完全に理解する。 | 磁界を説明できる。 | 磁界が理解できない。 |
評価項目2 | 磁性体を理解できる。 | 磁性体を説明できる。 | 磁性体がわからない。 |
評価項目3 | 磁気回路が理解できる。 | 磁気回路がおおまかに説明できる。 | 磁気回路がわからない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
まず言葉が多い。磁力線、磁界、磁束、磁束密度など同じような言葉が多い。物理的に何を指すのかを理解する。また最初はスカラーでも最後はベクトルで表示されるため、ベクトルに関する演算も学ぶ。また時間、空間の微分も使うため、微分・積分の理解も必要である。絵や図を多用して授業を進めるので、直感的に理解してほしい。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って行うが、使う数学についての説明も行う。ノートをよくとることが重要になる。
注意点:
・6回程度授業内で演習を行う。演習では英文和訳も行う。演習点として評価に組み込むので、必ず行い、提出すること。
教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はA-2(50%) D-1(25%) D-2(25%)とする.
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習(60時間)として,日常の授業(30時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察時間,および試験準備のための学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
電界と異なり一様でない磁界分布を学ぶ。磁気に関するクーロンの法則を学ぶ。 |
磁界分布を理解する
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2週 |
磁界の強さ、磁力線と磁束について学ぶ。 |
磁界の強さ、磁力線と磁束について理解する。
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3週 |
磁性体と磁化について学ぶ。 |
鉄などの強磁性体の磁化と電子のスピンによる磁性を理解する。
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4週 |
磁化の強さと物質の持つ透磁率について学ぶ。 |
磁気モーメント、磁化線、磁界中に置かれた磁性体の磁化について理解する。
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5週 |
磁化特性について学ぶ。保磁力、ヒステリシス現象などの意味を学ぶ。 |
磁化特性について理由を理解して曲線を描けるようになる。
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6週 |
ヒステリシス現象が変圧器などでは熱損失になることと、磁気ひずみについて学ぶ。 |
熱損失と磁歪を理解する。
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7週 |
電流による磁界の発生を学ぶ。アンペアの右ねじの法則を理解する。 |
電流による磁界の発生を理解する。磁界の方向についても理解する。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
直線、コイル、曲線状の導体における磁界を学ぶ。 |
図を描いて磁束を描けるようになる。
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10週 |
ビオ・サバールの法則について理解する。 |
ビオ・サバールの実験法則による公式を学ぶ。
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11週 |
やや複雑なビオ・サバールの法則について学ぶ |
ビオ・サバールの法則を自由自在に使える。
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12週 |
アンペアの周回積分の法則について学ぶ。 |
周回積分とアンペアの法則について理解する。
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13週 |
アンペアの法則を用いて太い導体における磁界の強さ、無限長直線電流の周囲の磁界の強さを計算で求める。 |
磁界の計算方法を理解する。
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14週 |
無限長ソレノイドによる磁界、環状ソレノイドによる磁界の大きさを計算する。 |
ソレノイドにおける磁界の計算を理解する。
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
試験の返却と解説を行う。 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系 | 電磁気 | 電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 | 3 | |
自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。 | 3 | |
磁気エネルギーを説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 演習 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |