到達目標
1. 実験の基礎的原理・現象を理解し、実験機器を利用して実験を行い、実験レポートの作成ができる。
2. 実験結果から得られたデータについて分析でき、工学的に考察ができる。
3. 周囲の状況と自身の立場を照合し、自身の長所を活かすべく時宜を得た行動ができる。
4. 目標達成のために他者と協調・協働して行動できる。
5. 目標達成のためのチームの構築ができ、自らやり甲斐を感じて責任を持って行動することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1(A-3、D-2、E-1) | 実験の基礎的原理・現象を十分に理解し、実験機器を十分に使いこなして実験を行い、実験レポートの作成が十分にできる。 | 実験の基礎的原理・現象を理解し、実験機器を利用して実験を行い、一定レベルの実験レポートの作成ができる。 | 実験の基礎的原理・現象を十分に理解できず、実験機器を利用して実験を行うことができず、実験レポートの作成ができない。 |
評価項目2(A-3、D-2、E-1) | 実験結果から得られたデータについて正しく分析し、工学的に十分な考察ができる。 | 実験結果から得られたデータについて分析し、工学的に一定レベルの考察ができる。 | 実験結果から得られたデータについて分析できず、工学的に考察できない。 |
評価項目3(A-3、D-2、E-1) | 周囲の状況と自身の立場を照合し、自身の長所を活かすべく時宜を得た良好な行動ができる。 | おおむね、周囲の状況と自身の立場を照合し、自身の長所を活かすべく時宜を得た行動ができる。 | 周囲の状況と自身の立場を照合し、自身の長所を活かすべく時宜を得た行動ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
実際の情報機器・分析機器を使って、講義で学んだ理論を実証し、実践的な技術を身につけると共に、さらに理解を深めることを目標とする。また、実験結果をまとめる能力、決められた期限内にレポートを作成する技術の育成を目的とする。
授業の進め方・方法:
今までの講義、演習、実験を通して学び、身につけた技術を用いて、情報機器、分析機器を使い、様々な電気・電子に関わる現象を実証する。新しい技術に対応できる能力を養成するため、電気電子情報工学の広い範囲にわたる応用的な実験を行い、その結果について考察する能力を身につける。クラスを小グループに分け、グループのメンバー間で協調して実験を進める。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はA-3(40%)、D-2(20%)、E-1(20%)、E-2(20%)とする。
・総時間数90時間(自学自習30時間)
・自学自習(30時間)は,通常の実験(60時間)のためのテキストの予習時間,実験結果の考察時間,およびレポート作成のための学習時間を総合したものとする。
・評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること、教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
・評価項目と評価対象の各組合せは、「技術、知識習得度(A-3)」が「実験の取組」と「レポート」、「分析力(D-2)」が「レポート」、「達成度(E-1)」が「レポート」、「積極性・協調性(E-2)」が「実験の取組」である。評価内容の詳細については、ガイダンスにて周知する。
・グループにわけて、テーマごとに実験を行う。実験をスムーズに進めるために、実験テキストの予習が必要不可欠である。また、高価な実験機器を使うことが多いので、慎重に実験を行う集中力が必要となる。実験後、実験内容の考察と整理を行い、提出期限内にレポートを提出する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
実験の内容、進め方、注意点の説明、及びレポート作成の指導により、レポートを作成することができる。
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2週 |
テーマ1:直流安定化電源回路の製作実験① |
実際の電源回路の製作から特性試験までを2 週にわたって行い、製作技術の修得と回路特性を学ぶことで、電源回路の動作を理解することができる。
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3週 |
テーマ1:直流安定化電源回路の製作実験② |
実際の電源回路の製作から特性試験までを2 週にわたって行い、製作技術の修得と回路特性を学ぶことで、電源回路の動作を理解することができる。
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4週 |
テーマ2:低周波電圧増幅回路の設計・製作① |
実際の増幅回路の製作から特性試験までを2 週にわたって行い、製作技術の修得と回路特性を学ぶことで、低周波増幅回路の動作を理解することができる。
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5週 |
テーマ2:低周波電圧増幅回路の設計・製作② |
実際の増幅回路の製作から特性試験までを2 週にわたって行い、製作技術の修得と回路特性を学ぶことで、低周波増幅回路の動作を理解することができる。
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6週 |
テーマ3:組み合わせ論理回路・順序論理回路の設計① |
組み合わせ論理回路と順序論理回路について、それぞれの回路の設計および製作を行い、動作を理解することができる。
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7週 |
テーマ3:組み合わせ論理回路・順序論理回路の設計② |
組み合わせ論理回路と順序論理回路について、それぞれの回路の設計および製作を行い、動作を理解することができる。
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8週 |
テーマ4:リレーシーケンスおよびPLC 制御の実習① |
制御機器の基本構造、使い方、機器間の配線方法を学び、リレーシーケンスおよびPLC制御を行うことができる。
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4thQ |
9週 |
テーマ4:リレーシーケンスおよびPLC 制御の実習② |
制御機器の基本構造、使い方、機器間の配線方法を学び、リレーシーケンスおよびPLC制御を行うことができる。
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10週 |
テーマ5:スピーカ増幅回路の設計 |
スピーカ増幅回路を設計・実装し、スピーカの構造と動作を理解することができる。
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11週 |
テーマ6:シリアルデータ通信の基礎 |
代表的なシリアルデータ通信の規格であるRS232C について学び、シリアルデータ通信の基礎を理解することができる。
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12週 |
テーマ7:三相交流の実習 |
三相交流の意味と線間電圧、線電流、相電圧、相電流の測定を行い、その関係を理解することができる。
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13週 |
テーマ8:データベースの基礎実習 |
データベースの基本的な役割・しくみを学び、データベースを作成・操作することができる。
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14週 |
実験レポートの議論(1) |
実験レポートに関して議論を行い、より良いレポートを作成することができる。
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15週 |
実験レポートの議論(2) |
実験レポートに関して議論を行い、より良いレポートを作成することができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学リテラシー | 工学リテラシー | 物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。 | 3 | |
基礎的原理や現象を理解するための実験手法、実験手順、実験データ処理法等について理解する。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の取扱いに慣れ、安全に実験を行うことができる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の進め方について理解し、実践できる。 | 3 | |
実験テーマの内容を理解し、実験・測定結果の妥当性評価や考察等について論理的な説明ができる。 | 3 | |
実験ノートの記述、及び実験レポートの作成の方法を理解し、実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系【実験実習】 | 電気・電子系【実験実習】 | 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定方法を習得する。 | 3 | |
抵抗・インダクタンス・キャパシタンス・インピーダンスなどの素子値の測定方法を習得する。 | 2 | |
オシロスコープを用いた波形観測方法を習得する。 | 3 | |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 2 | |
直流回路論における諸定理について実験を通して理解する。 | 3 | |
交流回路論における諸現象について実験を通して理解する。 | 3 | |
増幅回路等の動作について実験を通して理解する。 | 3 | |
論理回路の動作について実験を通して理解する。 | 2 | |
評価割合
| 技術・知識習得度(A-3) | 分析能力(D-2) | 達成度(E-1) | 積極性・協調性(E-2) | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 20 | 20 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 15 | 10 | 5 | 60 |
専門的能力 | 10 | 5 | 10 | 5 | 30 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 10 | 10 |