基礎電気回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 基礎電気回路Ⅰ
科目番号 0019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 堀浩雄:「例題で学ぶやさしい電気回路[交流編]」(新装版),森北出版,2004
担当教員 井口 傑

到達目標

1. 抵抗R,コイルL,コンデンサC素子における電圧と電流の関係を理解し,電気回路の計算に用いることができる。
2. 瞬時値,フェーザ,複素数表示を理解し,これらを正弦波交流回路の計算に用いることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1瞬時値,フェーザ,複素数表示を説明でき,応用レベルの問題を解くことができる。瞬時値,フェーザ,複素数表示を説明でき,公式をあてはめる基礎的な問題を解くことができる。瞬時値,フェーザ,複素数表示を説明できない。
評価項目2抵抗R,コイルL,コンデンサC 素子における電圧と電流の関係を説明でき,応用レベルの問題を解くことができる。抵抗R,コイルL,コンデンサC 素子における電圧と電流の関係を説明でき,公式をあてはめる基礎的な問題を解くことができる。抵抗R,コイルL,コンデンサC 素子における電圧と電流の関係を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標④ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
正弦波交流回路において,抵抗R,コイルL,コンデンサC における電圧と電流の関係を学び,電気回路の計算方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業において,演習課題のプリントを配布する。期限内に必ず提出すること。提出した演習課題等の採点結果は評定の40 点分として評価する。
数学(数と式,方程式,関数とグラフ,三角関数)と電気工学基礎で修得した知識が必要であるため,十分に復習すること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 正弦波交流 正弦波的に変化する交流を説明することができる。
正弦波交流の瞬時値を三角関数で示すことができる。
2週 正弦波交流(2) 正弦波的に変化する交流を説明することができる。
正弦波交流の瞬時値を三角関数で示すことができる。
3週 実効値 実効値について,説明することができる。
最大値と実効値の関係を示すことができる。
4週 正弦波交流とフェーザ表示 正弦波交流の瞬時値形式をフェーザ形式に変換することができる。
5週 正弦波交流とフェーザ表示(2) 正弦波交流のフェーザ形式を瞬時値形式に変換することができる。
6週 複素数とその変換 複素数のフェーザ形式と直交形式の変換ができる。
7週 複素数とその演算(2)
次週,中間試験を実施する
複素数の直交形式とフェーザ形式の変換ができる。
8週 複素数の演算 複素数の演算(相差,加減算等)ができる。
2ndQ
9週 複素数の演算(2) 複素数の演算(相差,加減算等)ができる。
10週 複素数の演算(3) 複素数の演算(乗算,除算等)ができる。
11週 複素数の演算(4) 複素数の演算(乗算,除算等)ができる。
12週 キルヒホッフの電流則 正弦波交流の電流に対して,キルヒホッフの電流則を使うことができる。
13週 キルヒホッフの電流則 正弦波交流の電流に対して,キルヒホッフの電流則を使うことができる。
14週 キルヒホッフの電圧則 正弦波交流の電圧に対して,キルヒホッフの電圧則を使うことができる。
15週 キルヒホッフの電圧則 正弦波交流の電圧に対して,キルヒホッフの電圧則を使うことができる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 抵抗,インダクタンス,静電容量の回路素子の電圧・電流の関係 抵抗,インダクタンス,静電容量の回路素子の電圧と電流の関係を瞬時値形式で示すことができる。
2週 正弦波交流の複素数表示 正弦波交流を複素数で表示することができる。
3週 正弦波交流の複素数表示 複素数平面上へ電圧・電流のフェーザを図示することができる。
4週 正弦波交流の複素数表示 RLC回路素子の電圧・電流の関係を複素数で示すことができる。
5週 インピーダンスの接続(1) 複素インピーダンスを示すことができる。
6週 インピーダンスの接続(2) 直列接続したインピーダンスを合成することができる。並列接続したインピーダンスを合成することができる。
7週 アドミタンスの接続(1) 複素アドミタンスを示すことができる。
8週 アドミタンスの接続(2)
次週,中間試験を実施する
直列接続したアドミタンスを合成することができる。並列接続したアドミタンスを合成することができる。
4thQ
9週 直列接続と電圧分圧 直列に接続された複数のインピーダンスからなる回路について,各インピーダンスにかかる電圧を計算することができる。
10週 直列接続と電圧分圧 直列に接続された複数のインピーダンスからなる回路について,各インピーダンスにかかる電圧を計算することができる。
11週 並列接続と電流分流 並列に接続された複数のインピーダンスやアドミタンスからなる回路について,各アドミタンスに流れる電流を計算することができる。
12週 並列接続と電流分流
並列に接続された複数のインピーダンスやアドミタンスからなる回路について,各アドミタンスに流れる電流を計算することができる。
13週 基本回路における電圧と電流(1) 抵抗,インダクタンス,静電容量からなる回路の電圧と電流の関係を複素数で示すことができる。
14週 基本回路における電圧と電流(2) 抵抗,インダクタンス,静電容量からなる回路の電圧と電流の関係を複素数で示すことができる。
15週 電圧・電流の位相関係 電圧と電流の位相の関係から,適切な回路の条件を計算することができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学角を弧度法で表現することができる。3前2,前11
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前1,前2
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3前1
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前1
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3前2
一般角の三角関数の値を求めることができる。3前2
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3前6
自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3前2
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3後1
ジュール熱や電力を求めることができる。3前1
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3後5
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3後15
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3前4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3前1
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3前4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3前3,後4
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。3前4,後1
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。3前4,後2,後3,後13,後14,後15
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。3後5,後6,後7,後8
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3前12,前13,前14,前15
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3後9,後10,後11,後12,後13

評価割合

試験その他合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力302050
分野横断的能力000