コンピュータ工学基礎

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 コンピュータ工学基礎
科目番号 0029 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 情報の表現とコンピュータの仕組み(青木征男、ムイスリ出版)/プリント
担当教員 嶋田 鉄兵

到達目標

1. 2 進数、10 進数、16 進数などの数の体系を説明でき、基数変換や補数表現、浮動小数点表示ができる。
2. 論理式を用いた表現や論理演算を行うことができ、簡単化などの技法を用いながら論路回路を作成できる。
3. 組み合わせ回路および順序回路のしくみや動作を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基数変換や無限小数の浮動小数点表示、補数表現を用いた計算ができる。2 進数、10 進数、16 進数などの基数変換や補数表現ができる。また、有限小数の浮動小数点表示ができる。2 進数、10 進数、16 進数などの基数変換や、補数表現ができない。
評価項目2真理値表・論理式・論理回路図の相互の導出ができる。また、カルノー図や論理式の変形による簡単化を正しく行うことができる。真理値表から論理式を導き出し、論理回路図を作成できる。また、カルノー図による簡単化を行うことができる。真理値表から論理式を導き出せず、論理式から論理回路図を作成できない。また、カルノー図による簡単化を行うことができない。
評価項目3並列加算器や加減算器などの構成や動作を説明できる。また、順序回路からタイミングチャートを作成して回路の動作や役割を説明できる。加算器などの基本的な組み合わせ回路を手順に沿って設計できる。また、順序回路からタイミングチャートを作成できる。組み合わせ回路を手順に沿って設計できない。また、順序回路からタイミングチャートを作成できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュ-タの基本構成と動作原理を理解し、情報処理技術の普遍的な知識の修得を図る。
授業の進め方・方法:
前半の授業では、コンピュ-タの原理やデータの表現方法、論理回路の基礎について学ぶ。
後半の授業では、コンピュータを構成する論理回路の基本的な設計方法やしくみ、および記憶装置の役割としくみについて学ぶ。
また、各授業において演習の時間を設け、学習内容の理解度の確認を行う。
注意点:
授業ではコンピュータに関する基礎的な原理・手法を広く扱うため、それらの理解に努める姿勢が求められる。
また、学習内容の理解を深めるために、演習・課題等に積極的に取り組むことが求められる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 コンピュータの歴史と動作原理 五大装置のそれぞれの役割と、装置間のデータ・制御の流れを説明できる。
2週 基数変換 整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。また、基数が異なる数の間で相互に変換できる。
3週 浮動小数点表示・補数表現 実数および負数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。
4週 補数表現を用いた計算 負数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。
5週 ブール代数と論理回路 基本的な論理演算を行うことができる。また、論理ゲート記号を用いて論理回路図を作成できる。
6週 論理回路の基礎(1) 真理値表から論理式(主加法標準形・主乗法標準形)を導き出せる。また、真理値表・論理式・回路図を相互に導き出せる。
7週 論理回路の基礎(2)
次週、中間試験を実施する
真理値表・論理式・回路図を相互に導き出せる。また、完全系について説明できる。
8週 カルノー図を用いた簡単化(1) カルノー図を用いて論理式の簡単化ができる。
4thQ
9週 カルノー図を用いた簡単化(2) カルノー図を用いて論理式の簡単化ができる。
10週 組み合わせ回路(1) 半加算器・全加算器・補数器などの基本的な組み合わせ回路を設計し、動作を説明できる。
11週 組み合わせ回路(2) 並列加算器・加減算器などの組み合わせ回路の動作を説明できる。
12週 順序回路(1):フリップフロップ・レジスタ フリップフロップの動作と特性を説明することができる。また、具体的な順序回路の動作をタイミングチャートを用いて説明できる。
13週 順序回路(2):シフトレジスタ・カウンタ 具体的な順序回路の動作をタイミングチャートを用いて説明できる。
14週 記憶装置 主記憶装置と補助記憶装置、および記憶階層について説明できる。
15週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。
16週 答案返却・解説 学んだ知識の再確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野情報整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。2
基本的な論理演算を行うことができる。2
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。2
MIL記号またはJIS記号を使って図示された組み合わせ論理回路を論理式で表現できる。2
論理式から真理値表を作ることができる。2
論理式をMIL記号またはJIS記号を使って図示できる。2

評価割合

試験レポート・小テスト等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力502070
専門的能力201030