電磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電磁気学Ⅰ
科目番号 0034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 電気磁気学(安達 三郎/大貫 繁雄、森北出版)/電磁気学の基礎と演習(金古喜代治、学献社)、プリント
担当教員 嶋田 鉄兵

到達目標

1. 静磁界における磁束、磁束密度等を説明でき、諸法則を用いてそれらを計算することができる。
2. 電磁力(ローレンツ力)について、数式等を用いて説明できる。
3. 磁性体の磁気的性質について、数式等を用いて説明できる。
4. 磁気回路について説明でき、磁束などを計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静磁界における磁束、磁束密度等を正しく説明でき、諸法則を用いてそれらを計算することができる。静磁界における磁束、磁束密度等を説明でき、諸法則を用いてそれらを計算することができる。静磁界における磁束、磁束密度等を説明できず、それらを計算できない。
評価項目2電磁力(ローレンツ力)について、数式等を用いて正しく説明できる。電磁力(ローレンツ力)について、数式等を用いて説明できる。電磁力(ローレンツ力)について説明できない。
評価項目3磁性体の磁気的性質について、数式等を用いて正しく説明できる。磁性体の磁気的性質について、数式等を用いて説明できる。磁性体の磁気的性質について説明できない。
評価項目4磁気回路について正しく説明でき、磁束などの計算ができる。磁気回路について説明でき、磁束などの計算ができる。磁気回路について説明できず、磁束などの計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
磁界や磁性体、電磁力を用いた技術は日常生活で欠かせないものであり、磁石やモーター、発電機、あるいはハードディスクや磁気テープなどの磁気記録媒体、各種のセンサー類などに用いられている。これらのしくみを詳しく理解し、新たな技術へ応用するためには、磁界や磁性体の性質について知る必要がある。
この授業では、静磁界や磁性体および電磁力について、数式等を用いて理解することを目的とする。
授業の進め方・方法:
前半の授業では主に静磁界や電磁力について学び、電流によって生じる磁界の現象や、磁界中の電流に作用する電磁力(ローレンツ力)などについて学ぶ。
後半の授業では主に磁性体の磁気的性質や磁気回路について学ぶ。
また、各授業において演習の時間を設け、学習内容の理解度の確認を行う。
注意点:
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習(60時間)として、日常の授業(30時間)のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察時間、および小テストや定期試験の準備のための勉強時間を総合したものとする。
・評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。

・授業内容の理解を深めるために、演習・課題等に積極的に取り組むことが求められる。
・授業では積分などの数学の知識が必要であるため、事前にそれらの復習を各自行っておくことが望ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 磁界 / 電流による磁界と磁束 磁界の強さ、磁力線、磁束、磁束密度について説明できる。
2週 ビオ・サバールの法則(1) ビオ・サバールの法則について説明でき、磁束密度を計算することができる。
3週 ビオ・サバールの法則(2) ビオ・サバールの法則を用いて磁束密度を計算することができる。
4週 アンペアの周回積分の法則(1) 周回積分とアンペア(アンペール)の法則について説明でき、磁束密度を計算できる。
5週 アンペアの周回積分の法則(2) ソレノイドにおける磁束密度を計算することができる。
6週 電磁力(1) ローレンツ力について説明でき、その大きさを計算できる。
7週 電磁力(2) トルクと磁気双極子モーメントについて説明できる。
8週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
2ndQ
9週 物質の磁気的性質 / 磁化の強さと磁化電流 磁気誘導、磁化の強さ、磁化電流について説明できる。
10週 磁界の強さと透磁率(1) 磁界の強さと透磁率について説明できる。
11週 磁界の強さと透磁率(2) 磁性体の境界条件について説明できる。
12週 磁気回路(1) 磁気回路について説明でき、磁束などを計算することができる。
13週 磁気回路(2) 磁気回路について説明でき、磁束などを計算することができる。
14週 強磁性体の磁化(1) ヒステリシスについて説明できる。
15週 強磁性体の磁化(2) 磁界に関するガウスの定理と磁気双極子について説明できる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4前1,前2,前3,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。4前2,前3
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4前4,前5
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4前6,前7
ローレンツ力を説明できる。4前1,前6,前7

評価割合

試験演習・課題・小テスト等合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力302050
分野横断的能力000