電気情報工学基礎実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気情報工学基礎実験Ⅱ
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:4 後期:4
教科書/教材 プリント(実験テキスト)
担当教員 有馬 達也,大島 功三,笹岡 久行,平 智幸,畑口 雅人,技術職員

到達目標

1.実験テーマの目的,原理,測定方法を理解し,測定器を適切に選択してグループで測定を実施できる。
2.各種素子,電気回路,論理回路などの測定方法を習得するとともに,簡単な論理回路を構成できる。
3.実験結果および結果に対する考察を報告書にまとめ,決められた期日までに提出することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1目的,原理,測定方法を的確に理解し,グループのリーダーとして実験を遂行できる. 目的,原理,測定方法をほぼ理解し,グループの一員として実験を遂行できる. 目的,原理,測定方法をあまり理解できず,グループの一員として実験に参加できない.
評価項目2テキストの内容と実験結果を十分理解し,テキストにない測定方法も自ら考え実施できる. テキストに沿って,各種素子,電気回路,論理回路の測定を的確に実施することができる. テキストの書かれた測定方法が理解できず,実験が遂行できない.
評価項目3実験結果に対して的確な考察ができ,正しい日本語を用いて報告書をきれいにまとめ,期日までに提出できる. 実験結果を表や図に表して,考察とともに報告書を作成し,期日までに提出することができる.実験結果を報告書にまとめることができず,期日までに報告書を提出できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標② 説明 閉じる

教育方法等

概要:
基礎的な電気現象を扱う実験を通して,講義・演習で習得した理論と関連付けをする。
実験データの解析を通してレポート作成技術の習得をする。
授業の進め方・方法:
予め配布された実験書に目を通し、実験の理論、方法等を確認した上で実験を行い、その後、データを処理するなどの後にレポートを提出する。
注意点:
講義・演習などで身につけた知識を元に実験を行うだけではなく,あらかじめ各テーマに関する調査,検討をした上で協調性をもって実験を行う必要がある。
また,実験レポートは必ず期限内に提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,説明 実験の内容,進め方,注意点などの説明を行う。
2週 (1) Operation Amplifierに関する実験 OPアンプの標準的な動作を理解し、回路の作製およびその特性を測定できる。
3週 (2) バイポーラトランジスタの静特性 バイポーラトランジスタの基本動作を理解し、その特性を測定できる。
4週 (3) 波形整形回路 電気回路の基本となる素子を用いて、入力波形を整形し出力する基本的な回路を作製することができる。
5週 (4) インダクタブリッジの実験 インダクタンスブリッジの動作原理を理解し、測定を行うことが出来る。
6週 (5) トランジスタの動作原理 トランジスタの標準的な動作を理解し、その特性について説明できる。
7週 (6) ネットワークの仕組み 数台のコンピュータを接続し、ネットワークを構築し、情報の伝達を理解することができる。
8週 (7) IoTの仕組み IoTに関する機器の構成要素を理解し、その動作を説明することができる。また,IoT機器におけるセキュリティの重要性について理解できる。
2ndQ
9週 (8) 交流回路の電力測定① 単相電力計法および三電圧計法などの電力想定方法を理解し、実際に電力を測定できる。
10週 (8) 交流回路の電力測定② 単相電力計法および三電圧計法などの電力想定方法を理解し、実際に電力を測定できる。
11週 (9) ベクトル軌跡について① アドミタンスベクトルおよびインピーダンスベクトル軌跡について、計測と数値計算により特性を説明できる。
12週 (9) ベクトル軌跡について② アドミタンスベクトルおよびインピーダンスベクトル軌跡について、計測と数値計算により特性を説明できる。
13週 レポート作成指導① レポートの効果的な表現を学び、作成できる。
14週 レポート作成指導② レポートの効果的な表現を学び、作成できる。
15週 普通救命講習 心肺蘇生(AEDを含む)、けがの手当の方法を習得する。
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,説明 実験の内容,進め方,注意点などの説明を行う。
2週 (10) 整流・平滑回路 整流回路と平滑回路の動作原理と特性を理解できる。
3週 (11) 光導電素子(CdS)およびフォトトランジスタの特性 CdSおよびフォトトランジスタの動作原理と特性を理解できる。
4週 (12) 高次多項式の応用 テイラー展開とチェビシェフ展開について理解できる。
5週 (13) 補間法を用いたデータ処理 データ補間法などのデータ処理手法を学び,そのプログラムを作成できる。
6週 (14) 電子回路のシミュレーション実験 電子回路のシミュレーションについて理解できる。
7週 (15) 増幅回路の動作量の測定 増幅回路の動作原理を学び,その特性を理解できる。
8週 (16) 7セグメント・デコーダの設計 7セグメント・デコーダを設計し、その回路を製作できる。
4thQ
9週 (17) バイアス回路の設計 バイアス回路を作製し、その特性を理解できる。
10週 (18) 半田を用いた作業① 電子回路を作製し、動作を説明できる。
11週 (18) 半田を用いた作業② 電子回路を作製し、動作を説明できる。
12週 (18) 半田を用いた作業③ 電子回路を作製し、動作を説明できる。
13週 (18) 半田を用いた作業④ 電子回路を作製し、動作を説明できる。
14週 成果発表会① プレゼンテーションを行うことができる。
15週 成果発表会② プレゼンテーションを行うことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。3前1,前3,前4,前6,前9,前10,後3,後7
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1,前3,前4,前6,前9,前10,前13,前14,後3,後7
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前1,前3,前4,前6,前9,前10,後3,後7
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前1,前3,前4,前6,前9,前10,前13,前14,後3,後7
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1,前3,前4,前6,前9,前10,前13,前14,後3,後7
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,前3,前4,前6,前9,前10,前13,前14,後3,後7
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3前4,前9,前10
半導体素子の電気的特性の測定法を習得し、実験を通して理解する。3前4,前6,後3
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3前1,前3,後7

評価割合

実験レポート実験取組度合計
総合評価割合7030100
基礎的能力201030
専門的能力201030
分野横断的能力301040