電気電子計測Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気電子計測Ⅰ
科目番号 0037 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 電気・電子計測(森北出版)
担当教員 有馬 達也

到達目標

1. 計測の分類法,計測精度や測定誤差の定義,単位の成り立ち等,計測の基礎について説明できる。
2. 抵抗測定において、電流計、電圧計を用いた中抵抗の測定方法、Wブリッジを用いた低抵抗の測定方法と原理を説明できる。
3. 指示電気計器について,その動作原理を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計測の分類法,計測精度や測定誤 差の定義,単位の成り立ち等,計測 の基礎について正しく説明できる。計測の分類法,計測精度や測定 誤差の定義,単位の成り立ち等, 計測の基礎について説明できる。計測の分類法,計測精度や測定誤 差の定義,単位の成り立ち等,計測 の基礎について説明できない。
評価項目2低、中抵抗の測定について,その動作原 理を理解し,電圧・電流測定に使用 する方法を正しく説明できる低、中抵抗の測定について,その動 作原理を理解し,電圧・電流測定 に使用する方法を説明できる。低、中抵抗の測定について,その動作 原理を理解できず,電圧・電流測定 に使用する方法を説明できない。
評価項目3指示電気計器について,その動作原 理を理解し,電圧・電流測定に使用 する方法を正しく説明できる。指示電気計器について,その動 作原理を理解し,電圧・電流測定 に使用する方法を説明できる。指示電気計器について,その動作 原理を理解できず,電圧・電流測定 に使用する方法を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 電気現象を定量的に扱うために,測定値の処理方法や各種計器の動作原理,測定法について学ぶ。電気・電子工学に携わ
るものとして電気諸量の把握のための最低限の知識を身につける。
授業の進め方・方法:
 3年後期で行う電気電子計測Ⅰでは,測定値の処理方法を学んだ後,単位・標準につき学習し,電圧・電流測定や抵抗の
測定に必要な原理や取り扱いなどを学ぶ。目盛を指す指針を動かすトルク、電流磁気、移動磁界、回転磁界について学ぶ。
注意点:
電気電子計測は,電磁気や電気回路を基礎として成り立っている科目である。この科目を学び,計測の知識を身につけると
ともに,これら基礎科目の見直しを行うことが大切である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.測定の基礎
- 測定の種類 -
測定の概念が説明でき、測定法の分類ができる。
2週 1.測定の基礎
- SI単位 -
単位の成り立ちや実現を理解し、SI単位を用いることができる。
3週 1.測定の基礎
- 電気単位と標準 -
単位や標準の成り立ちが説明できる。
4週 1.誤差と誤差伝搬の法則 誤差の定義や原因、誤差の伝搬について理解できる。
5週 2.中抵抗の測定方法
- 電圧降下法 -
中位抵抗の測定方法や誤差を小さくする方法を説明できる。
6週 2.中抵抗の測定方法
- ホイーストンブリッジ -
中位抵抗の測定方法や誤差を小さくする方法を説明できる。
7週 2.低抵抗の測定方法
- ダブルブリッジ -
低位抵抗の測定方法や誤差を小さくする方法を説明できる。
8週 3.中間試験の返却と解説。必要なら追試験。 説明などから、知識を深める。
4thQ
9週 4.電圧・電流の測定
- 指示計器 -
計器の基本である目盛の回転トルクと、回転を抑えるバネを理解する。
10週 4.電圧・電流の測定
- 指示計器 -
可動コイル形計器について説明できる。
11週 4.電圧・電流の測定
- 指示計器 -
可動鉄片形計器について説明できる。
12週 4.電圧・電流の測定
- 指示計器 -
誘導形計器の原理について説明できる。
13週 4.電圧・電流の測定
- 指示計器-
誘導形計器の回転磁界の原理について、さらに深く説明できる。
14週 4.電圧・電流の測定
- 指示計器-
移動磁界形計器の原理について、説明できる。
15週 5.電圧・電流の測定
- 指示計器-
その他の指示計器について説明できる。
16週 学年末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4後1,後2
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4後3,後4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4後2
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4後5
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4後9,後10
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4後12,後13
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4後14,後15

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力3000002050
専門的能力4000001050
分野横断的能力0000000