計算機工学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 計算機工学
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 例題で学ぶ論理回路設計(富川武彦著、森北出版)
担当教員 宜保 達哉

到達目標

1.論理回路の役割を説明し,論理式を簡単化できる。
2.組み合わせ回路や順序回路を設計できる。
3.計算機の構成要素を説明できる。
4.情報処理技術の応用例を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理回路の役割を説明できる。また,与えられた条件から適切な方法を選択し,論理式を簡単化できる。論理回路の役割を説明できる。また,カルノー図やQM法を用いて論理式を簡単化できる。論理回路の役割を説明できない。また,論理式を簡単化できない。
評価項目2初見の条件に基づき,組み合わせ回路や順序回路を設計できる。学習済みの組み合わせ回路や順序回路を設計できる。組み合わせ回路や順序回路を設計できない。
評価項目3計算機の構成要素を説明できる。計算機の構成要素を部分的に説明できる。計算機の構成要素を説明できない。
評価項目4情報処理技術の応用例を説明し,その問題点についても説明できる。授業で解説した情報処理技術の応用例を説明できる。授業で解説した情報処理技術の応用例を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
計算機の構成要素と論理回路を理解するとともに,応用方法について学ぶ。また,計算機を中心とした情報処理技術が社会において応用されている例を解説する。
授業の進め方・方法:
授業の前半は知識や技術の解説に用いる。また,授業の後半は,前半で説明した知識・技術の理解度を確かめるために,小テストを実施する。
注意点:
計算機が利用されている様々な場面をイメージし,興味と問題意識をもって取り組む必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本科目の教育目標と概要などを説明できる。
2週 基数
基数変換
補数
小数点表記
2進数,8進数,10進数,16進数の構成を説明できる。
各基数を相互に変換できる。
補数を説明できる。
各基数の小数点表記を用いて数値を表現できる。
3週 ブール代数
ブール代数を基にした論理演算
ブール代数と論理演算の関係を説明することができる。公理を用いて論理関数を簡単化できる。
4週 主加法標準形
主乗法標準形
真理値表から主加法標準形と主乗法標準形の論理式を導出できる。
5週 グレイコードとカルノー図 カルノー図を用いて論理式を簡単化できる。
6週 QM法 QM法を用いて論理式を簡単化できる。
7週 基数変換と論理式簡単化のまとめ
次週,中間試験を実施する
基数表現と変換方法を説明できる。
カルノー図やQM法,公理を用いて論理式を簡単化できる。
8週 前期中間試験問題の解説 前期中間試験の問題で間違えた原因を理解できる。
2ndQ
9週 組み合わせ回路の概要 組み合わせ回路の概要を説明できる。
10週 組み合わせ回路の基礎 加算器や比較器などの組み合わせ回路を説明できる。
11週 組み合わせ回路の設計 組み合わせ回路を設計できる。
12週 フリップフロップの概要
フリップフロップの設計
代表的なフリップフロップ
フリップフロップの概念を説明できる。
フリップフロップを設計できる。
代表的なフリップフロップを説明できる。
13週 カウンタの概要
励起表によるカウンタの設計
カウンタの概念を説明できる。
励起表を用いてカウンタを設計できる。
14週 順序回路と組み合わせ回路 順序回路と組み合わせ回路を利用した回路を設計できる。
15週 順序回路と組み合わせ回路復習 これまでに学習した設計方法を用いて回路を設計できる。
16週 期末試験 学んだ知識を確認できる。
後期
3rdQ
1週 係数比較による基本的なカウンタの設計 係数比較を用いて基本的なカウンタを設計できる。
2週 係数比較によるカウンタの設計 係数比較を用いてカウンタを設計できる。
3週 係数比較によるカウンタの設計応用 係数比較を用いたカウンタ設計方法を応用できる。
4週 オートマトンの概要 オートマトンの概要を説明できる。
5週 オートマトンの形式 オートマトンの形式を説明できる。
6週 オートマトンと順序回路 オートマトンを基に順序回路を設計できる。
7週 3状態以上のオートマトン
次週,中間試験を実施する
状態数が3以上のオートマトンを基に順序回路を設計できる。
8週 後期中間試験問題の解説 後期中間試験の問題で間違えた原因を理解できる。
4thQ
9週 画像処理と計算機 画像の構成要素と画像変換を説明できる。
10週 コンピュータビジョンと計算機 コンピュータビジョンの応用例を説明できる。
11週 コンピュータビジョンの複合技術 コンピュータビジョンと様々な技術の複合方法を説明できる
12週 情報ネットワークと計算機 インターネットプロトコルを説明できる。
13週 情報ネットワークとセキュリティ 情報ネットワークのセキュリティインシデントの事例と原因を説明できる。
14週 コンピュータの構成要素と原理
プロセッサ技術
コンピュータの構成要素を説明できる。
プロセッサを動作させるための命令を説明できる。
15週 これまで学んだ内容の復習 これまで学んだ内容を説明できる
16週 期末試験 学んだ知識を確認できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシーコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3後14,後15,後16
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前2
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前2
基本的な論理演算を行うことができる。3前3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3前3,前4
論理式の簡単化の概念を説明できる。3前4
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3前9,前10,前11
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。3前14,前15
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3後14

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合5050100
基礎的能力101020
専門的能力403070
分野横断的能力01010