情報システム工学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報システム工学
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 なし
担当教員 笹岡 久行

到達目標

1.情報システムの基礎的な知識を基に,地域・社会の要求を理解し,それに対応できる。
2.情報システムに関する基礎的な知識・技術を有し,その知識・技術を活用してアプリケーションソフトウェアを開発できる。
3.得られたデータを分析・解釈し,結論を導き出せる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報システムの知識を応用して,地域・社会の要求を理解し,それに対応できる。情報システムの基礎的な知識を基にして,地域・社会の要求を理解し,それに対応できる。情報システムの基礎的な知識を基にして,地域・社会の要求を理解できない。
評価項目2情報システムに関する高度な知識・技術を応用して,アプリケーションソフトウェアを開発できる。情報システムに関する基礎的な知識・技術を有し,その知識・技術を活用してアプリケーションソフトウェアを開発できる。情報システムに関する基礎的な知識・技術を活用してアプリケーションソフトウェアを開発できない。
評価項目3得られたデータを分析・解釈し,論理的矛盾・飛躍の無い結論を導き出すことができる。得られたデータを分析・解釈し,結論を導き出せる。得られたデータを分析・解釈して結論を導き出せない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 情報システムは,情報を伝送または変形することを目的とするシステムであり,社会における人間の活動を補助するシステムを指す。情報システムの例として,パーソナルコンピュータや携帯端末などのコンピュータネットワーク、コンピュータビジョンを用いた生体認証など様々な例が挙げられる。
 本科目では,情報システムを用いた人工知能の技術とその応用を解説する。また,解説した技術を用いて様々な情報システムを開発する能力を培うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
 人工知能に関連する技術に関して解説した後,その技術を用いてソフトウェアを開発する。
注意点:
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習(60時間)は,日常の授業(30時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の準備のための勉強時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。
・授業中や自学自習時間に各学生が作成したソフトウェアや提出物などを評価の対象とする。
・具体的な評価方法(指針や対象)については,初回の授業において開示する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
人工知能とは(1)
本科目の教育目標と概要,学習到達目標等について説明できる。
人工知能の技術が応用される分野を説明することができる。
2週 人工知能とは(2) フェイクニュースや倫理に関することなどの人工知能の技術を利用する際の問題点を説明することができる。
3週 簡単な機械学習の演習 ノーコードAIツールを用いて簡単な画像認識に関する演習を実行することができる。
4週 機械学習とは 機械学習の分類について説明することができる。
機械学習で解決されるビジネス問題について説明することができる。
5週 クラウドサービスを利用したデータ処理 クラウドサービスを利用し,データの可視化を行うことができる。
6週 時系列データの演習 機械学習手法を用いて,時系列データの予測に関するアルゴリズムについて説明することができる。
7週 コンピュータビジョンの演習 機械学習手法を用いて,顔認識に関するアルゴリズムについて説明することができる。
8週 自然言語処理の演習 機械学習手法を用いた自然言語処理手法を説明することができる。
4thQ
9週 ニューラルネットワークの演習 ニューラルネットワークを用いたプログラムを作成することができる。
10週 機械学習プログラミング(1) 機械学習手法(RNN,LSTM)について,説明することができる。
11週 機械学習プログラミング(2) 機械学習手法(RNN,LSTM)について,説明することができる。
12週 深層学習の演習(1) 機械翻訳手法について,説明することができる。
13週 深層学習の演習(2) キャプション生成手法について,説明することができる。
14週 生成系AIの演習(1) ニューラルネットワークを用いた画像生成のアルゴリズムについて説明することができる。
15週 生成系AIの演習(2) 生成系AIの応用される分野について説明することができる。
16週 まとめ 学習してきた内容を系統的にまとめることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3後3,後4,後7
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3後3,後4,後7
変数の概念を説明できる。3後3,後4,後7
データ型の概念を説明できる。3後3,後4,後7
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。3後3,後4,後7
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。3後3,後4,後7
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3後10,後11
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3後3,後4,後15
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。3後3,後4,後5,後6,後10,後11,後13,後15
ソフトウェア与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。3後4,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3後3,後7,後11,後12,後13,後14,後15
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3後3,後7,後11,後12,後13,後14,後15
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。3後7,後11,後12,後13,後14,後15
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。3後7,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

成果・実技品合計
総合評価割合100100
専門的能力100100