電磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電磁気学Ⅱ
科目番号 0046 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 やくにたつ電磁気学 ムイスリ出版
担当教員 有馬 達也

到達目標

電流により発生する磁気を説明できる。インダクタンスの定義を理解する。また計算で求められるようになる。さらに電磁気学上きわめて重要な電磁誘導を理解し、説明できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電流磁気を理解する。電流磁気をおおまかに説明する。電流磁気を理解できない。
評価項目2インダクタンスの定義を理解し、計算で求められる。インダクタンスの定義をおおまかに説明できる。インダクタンスの定義を説明できない。
評価項目3電磁誘導を完全に理解する。電磁誘導をおおまかに説明できる。電磁誘導が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる
JABEE A-2 説明 閉じる
JABEE D-1 説明 閉じる
JABEE D-2 説明 閉じる
JABEE基準 (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 磁界は、電界と異なり物理的な力(ちから)を発生させる。フレミングの右手、左手の法則は重要である。直線電流にも相互に働く力が生じる。電磁誘導は、電気が人間の生活を変える元となる物理現象であり、これを学ぶことは重要である。
授業の進め方・方法:
 授業は教科書に沿って行うが、使う数学についての説明も行う。ノートをよくとることが重要になる。
注意点:
6回程度授業内で演習を行う。演習では英文和訳も行う。演習点として評価に組み込むので、必ず行い、提出すること。
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はA-2(40%) D-1(40%) D-2(20%)とする.
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習(15時間)として,日常の授業(30時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察時間,および試験準備のための学習時間を総合したものとする。

・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ファラデーの法則とレンツの法則について 各法則を図や絵で感覚的に理解すること。
2週 磁界中で動く導体に生じる起電力についてのフレミングの左手の法則について 法則を理解し、左手の絵で電流、磁界、発生する物理力を説明できる。
3週 インダクタンスに電流を流した時に生じる自己誘導と、2つのインダクタンス間に生じる相互誘導について 自己誘導と相互誘導を理解する。
4週 磁界中で動く導体に生じる起電力についてのフレミングの右手の法則について。 磁界の中で動く導体に生じる起電力を説明できる。
5週 自己インダクタンスLについて 自己インダクタンスLを理解し、算出できる。小テストを行う。
6週 うず電流と表皮効果について うず電流と表皮効果について理解し、説明できる。
7週 インダクタンスに蓄えられるエネルギーについて。次週、後期中間試験を行う。 エネルギーを求める式を理解する。演習を行う。
8週 中間試験 インダクタンスの求め方を深く理解する。
4thQ
9週 電界と磁界のベクトル表現と電磁波について 電磁波が電界と磁界からできていることを説明できる。なお、これ以後電界と磁界はベクトルで表す。
10週 電磁界の法則gradVについて理解する。 電界と電位の関係を理解する。
11週 ベクトルについて学ぶ。内積により法則divEについて理解する。 電界が電界球内の電荷に等しいことを理解する。
12週 電界の発散divEについて計算方法を学ぶ。 ∇・E=ρの意味と計算方法を説明できる。小テストを行う。
13週 外積を学ぶ。rotH=iについて学ぶ。 磁界が電流によって作成されることを説明できる。
14週 ガウスの法則、ストークスの定理 ガウスの法則、ストークスの定理を説明できる。
15週 マクスェル方程式と電磁波の伝搬について学ぶ。 マクスェル方程式と電磁波の伝搬について理解する。演習を行う。
16週 期末試験 より深く電磁気を学ぶ。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気磁気エネルギーを説明できる。4後9
自己誘導と相互誘導を説明できる。4後3
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4後5,後6,後7,後8

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ演習合計
総合評価割合65500030100
基礎的能力3050001045
専門的能力3500002055
分野横断的能力0000000