電気機器工学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気機器工学
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 深尾,他:「First Stageシリーズ 電気機器概論」,実教出版,2015年
担当教員 井口 傑

到達目標

1. 回転機(直流機,誘導機,同期機)の原理と構造を説明できる.
2. 静止器(変圧器)の原理と構造を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(A-2, D-1, D-2)回転機(直流機,誘導機,同期機)の原理,構造,特性を説明でき,応用レベルの問題を解くことができる.回転機(直流機,誘導機,同期機)の原理,構造,特性を説明でき,公式をあてはめる基礎的な問題を解くことができる.回転機(直流機,誘導機,同期機)の原理,構造,特性を説明でき,公式をあてはめる基礎的な問題を解くことができない.
評価項目2(A-2, D-1, D-2)静止器(変圧器)の原理,構造,特性を説明でき,応用レベルの問題を解くことができる.静止器(変圧器)の原理,構造,特性を説明でき,公式をあてはめる基礎的な問題を解くことができる.静止器(変圧器)の原理,構造,特性を説明でき,公式をあてはめる基礎的な問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる
JABEE A-2 説明 閉じる
JABEE D-1 説明 閉じる
JABEE D-2 説明 閉じる
JABEE基準 (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気機器とは,電気エネルギーを利用するために電磁気現象を応用するエネルギー変換機器である.ここでは,電気エネルギーの発生,変換および利用に用いられる回転機(直流機,誘導機,同期機)と静止器(変圧器)の動作原理と構造を説明できることを目標とする.
他のエネルギーから電気エネルギーに,あるいは,電気エネルギーから他のエネルギーに変換する回転機(直流機,同期機および誘導機),効率的な電力伝送に欠かせない静止器(変圧器)の動作原理の理解,特性の算定方法について学習する.
授業の進め方・方法:
電気機器の動作原理を理解するために電磁気学(アンペアの法則,ファラデーの法則等)と,特性および等価回路の理解するために電気回路(直流,交流,三相交流における回路計算およびベクトル図の概念)が重要であるため,十分に復習しておくことが必要である.
授業において,演習問題のプリントを配布する.期限内に必ず提出すること.提出したプリントの採点結果は評定の20点分として評価する.
授業では理論の説明が中心となるため,事前にテキストを読み,演習等を通して理解を深めること.なお,本科目は電気主任技術者試験の一科目にも位置付けられている.
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は,A-2(60%),D-1(30%),D-2(10%)とする。
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習時間(60時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,演習問題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする。
・評価について,合計点数が60点以上で単位修得する。その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 直流発電機(1) 直流発電機の原理と構造・種類・特性・用途を説明できる。
2週 直流発電機(2) 直流発電機の原理と構造・種類・特性・用途を説明できる。
3週 直流電動機(1) 直流電動機の原理と理論・特性・始動特性・速度制御を説明できる。
4週 直流電動機(2) 直流発電機や直流電動機の定格・電圧変動
率・速度変動率・効率について計算できる。
5週 変圧器(1) 変圧器の原理や構造について説明できる。
6週 変圧器(2) 等価回路を用いて電気的特性を説明でき,損失,電圧変動率,効率,温度上昇について説明できる。
7週 変圧器(3)
次週,中間試験を実施する
三相結線の方法について説明できる。
8週 三相誘導電動機(1) 誘導電動機の原理と構造を説明できる。
2ndQ
9週 三相誘導電動機(2) 誘導電動機の理論を説明でき,等価回路を示すことができる。
10週 三相誘導電動機(3) 誘導電動機の速度特性,トルク特性,始動法と速度制御法を説明できる。
11週 三相同期発電機(1) 同期発電機の動作原理を説明でき,等価回路を示すことができる。
12週 三相同期発電機(2) 同期発電機の特性,並行運転法を説明できる。
13週 三相同期電動機 同期電動機の回転原理,位相特性を説明できる。
14週 パワーエレクトロニクス(1) 整流回路の基本回路の特性を説明することができる。
15週 パワーエレクトロニクス(2) 直流チョッパ,インバーターの基本回路の特性を説明することができる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力直流機の原理と構造を説明できる。3前1,前2,前3,前4
誘導機の原理と構造を説明できる。3前8,前9,前10
同期機の原理と構造を説明できる。3前11,前12,前13
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。3前5,前6,前7
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。3前14,前15

評価割合

試験その他合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050
分野横断的能力000