電子回路Ⅲ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子回路Ⅲ
科目番号 0063 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特になし
担当教員 平 智幸

到達目標

1. 各デバイスを組み合わせた回路の過渡応答を理解し、それらの入出力の関係を説明できる。
2. パルスを得るための回路およびその動作を説明できる。
3. 論理回路の基礎となる回路を理解し、その動作を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各回路の過渡応答を数式、デバイスの動作原理を用いて説明でき、回路通過後に生じる波形図示できる。"各回路の過渡応答を説明でき、 回路通過後に生じる波形図示できる。""各回路の過渡応答を説明できず、 回路通過後に生じる波形図示できない。"
評価項目2パルス発生回路の動作原理を説明でき、用途による使い分けを説明できる。パルス発生回路の動作を説明できる。パルス発生回路の動作原理を説明できない。
評価項目3論理回路の基礎となる回路図を描け、その動作を説明できる。論理回路の基礎となる回路図を見分けられ、その動作を説明できる。論理回路の基礎となる回路図を描けず、その動作を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
デジタル回路や論理回路の基礎となる素子やその理解に必要な基礎を習得する事を目的とする。
各種素子を組み合わせた回路の過渡応答を確認し、デジタル回路や論理回路の基礎となる素子の中身の回路とその動作を理解する。
授業の進め方・方法:
教科書指定ではないが、電子回路学 (Ⅱ) 雨宮 好文著(オーム社) の内容に沿って、演習による理解の確認を行いつつ、授業を進める。
注意点:
・ダイオードやトランジスタ、FETの動作や電気回路、数学的な知識の習得が時間応答の理解には不可欠である。また、連続的な知識の習得によって理解ができる内容となっているため、適宜復習を実施してください。
・教育プログラムの学習・教育到達目標はA-2,D-1,D-2とする.
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習(60時間)として,日常の授業(30時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察時間,および試験準備のための学習時間を総合したものとする。

・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.
注意点:
・電気回路の基礎的な内容を十分に理解している必要がある。
・教科書で指定している以外の図書も多数出版されているため、そちらも参照して理解を深めるようにしてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1 パルス回路の基礎 パルスに関する用語を理解し、それぞれについて説明できる。
2週 2. ダイオード・抵抗回路のレスポンス "ダイオード、抵抗、電源を利用した回路で得られる波形を描画でき、その波形が得られる理由を説明できる。"
3週 3. CR 回路の過渡現象 静電容量(C)と抵抗(R)を接続した回路における過渡現象を説明できる。
4週 4. CR 回路のパルスレスポンス "CR回路にパルス波形を入力した場合の出力を説明できる。微分、積分回路の動作を説明できる。"
5週 5. ダイオード-CR回路のレスポンス C、R、ダイオードを組み合わせた回路のパルス入力に対する応答を説明できる。
6週 6. トランジスタのパルスレスポンス パルスが入力された場合のダイオードやトランジスタの中で生じる現象を理解し、その応答が説明できる。また、その影響を抑制する方法を説明できる。
7週 6. トランジスタのパルスレスポンス
パルスが入力された場合のトランジスタの中で生じる現象を理解し、その応答が説明できる。また、その影響を抑制する方法を説明できる。
8週 7. フリップフロップ回路 フリップフロップ回路の動作を理解し、その動作を説明できる。
4thQ
9週 7. フリップフロップ回路 フリップフロップ回路へのパルス発生回路の動作を理解し、その動作を説明できる。
10週 8. 一安定および自走マルチバイブレータ マルチバイブレータの動作を理解し、パルス発生原理を説明できる。
11週 8. 一安定および自走マルチバイブレータ マルチバイブレータの動作を理解し、パルス発生原理を説明できる。
12週 9. のこぎり波形発生回路 のこぎり波を得るための回路の動作を理解し、その動作を説明できる。
13週 10. ブロッキング発振器 ブロッキング発振器によるパルスの発生原理を理解し、マルチバイブレータとの違いを説明できる。
14週 11. ICゲート MOS ロジック 論理回路の基本的な要素である NAND回路、NOR回路の回路およびその動作を説明できる。
15週 演習 学んだ知識の確認ができる。
16週 学年末試験 学んだ知識の再確認と修正ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3
FETの特徴と等価回路を説明できる。3
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3
演算増幅器の特性を説明できる。4

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力201030
専門的能力403070
分野横断的能力000