知識工学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 知識工学
科目番号 0066 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 教科書:「人工知能の基礎」 小林一郎 著,サイエンス社 参考書:「人工知能概論(第2 版)」荒屋真二 著,共立出版 「新 人工知能の基礎知識」太原 育夫 著,近代科学社 など
担当教員 笹岡 久行

到達目標

1.人工知能の技術要素を説明することができる。
2.アルゴリズムの違いを理解し,出題された問題を解くのためのプログラムを作成することができる。
3.各種機械学習のアルゴリズムの違いを理解し,特徴を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(A-2,D-1,D-2)人工知能の技術要素により解決すべき対象を分類し,最新の研究成果について自ら調べ,説明することができる。授業において扱った人工知能の技術要素について理解し,特徴を説明することができる。人工知能の技術要素について説明することができない。
評価項目2(A-2,D-1,D-2)アルゴリズムの違いを理解し,出題された問題を解くのに最適なものを選択し,プログラムを作成することができる。見たことのある問題に対して,授業で扱ったアルゴリズムを適用し,プログラムを作成することができる。授業で扱ったアルゴリズムを用いて,プログラムを作成することができない。
評価項目3(A-2,D-1,D-2)各種機械学習のアルゴリズムの違いを理解し,出題された問題を解くのに最適なものを選択し,プログラムを作成することができる。授業において扱った機械学習アルゴリズムの特徴を説明することができる。授業において扱った機械学習アルゴリズムの特徴を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる
JABEE A-2 説明 閉じる
JABEE D-1 説明 閉じる
JABEE D-2 説明 閉じる
JABEE基準 (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年,人工知能の研究成果は身の回りで幅広く利用されている。例えば,インターネットにおける検索技術に見られる自然言語処理,デジタルカメラにおける顔認識に見られる画像処理技術さらにはロボットにおける自律的二足歩行動作に見られる動作制御処理等,広範囲に渡っている。この要因には,①従来型の処理手法では限界を迎えたことにより,新しいパラダイムが求められていたこと ②ハードウェアの処理能力の飛躍的な向上等がある。本科目では,人工知能の基礎となる要素技術について学習を進める。
授業の進め方・方法:
座学にて,教科書を中心にして人工知能の基礎となる要素技術について説明する。単に暗記だけではなく,実際に利用できるようにプログラミングの演習も行う予定である。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は,A-2(20%),D-1(40%),D-2(40%)とする。
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習時間(60時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,レポート課題の課題作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目をみたしたことが認められる。
・授業,教科書や参考書で扱っている演習問題等を積極的に自分の力で解くようにすること。また,教科書の内容だけではなく,インターネットや学術書等を活用し,最新の研究動向にも関心を持って学習を進めて欲しい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 知識工学とは 知識工学,特に人工知能の歴史について説明することができる。近年の研究対象分野について説明することができる。
2週 問題の表現 解決すべき問題をモデル化することができる。
3週 探索アルゴリズム 「系統的探索手法」 系統的探索手法を説明できる。
4週 探索アルゴリズム 「発見的探索手法」 発見的探索手法を説明できる。
5週 問題分割法とゲーム探索 源問題を副問題に分割する方法が説明することができる。ミニマックス法や探索木における枝刈り手法が説明できる。
6週 命題論理 論理記号の働きが説明できる。論理式を節形式に変換することができる。
7週 述語論理
次週、中間試験を実施する。
述語論理式の定義が説明できる。述語論理式を節形式に変換することができる。
8週 試験返却と演習 学んだ知識の確認ができる。
4thQ
9週 意味ネットワークとオントロジー 意味ネットワークの特徴を説明できる。意味ネットワークとオントロジーの違いを説明できる。
10週 フレームとオブジェクト指向 フレームを用いた表現形式を利用した概念を記述することができる。オブジェクト指向を利用した知識表現を説明できる。
11週 プロダクションシステム プロダクションシステムの特徴を説明できる。
12週 ベイジアンネットワークモデル ベイジアンネットワークモデルの特徴を説明できる。
13週 機械学習 概念学習の方法を説明することができる。決定木学習の方法を説明することができる。概念学習の方法を説明することができる。Q学習の方法を説明することができる。
14週 ニューラルネットワーク パーセプトロンの特徴を説明することができる。階層型パーセプトロンの動作について説明できる。
15週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。
16週 試験答案返却と解説 学んだ知識の再確認と修正ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力603595
分野横断的能力055