電気情報工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気情報工学実験Ⅰ
科目番号 0076 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:4
教科書/教材
担当教員 宜保 達哉,篁 耕司,技術職員 ,平 智幸

到達目標

1. 電気電子に関する各種の計測、試験法等についての技術を習得するとともに、専門科目について学習した内容を実験を通して理解することを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(A-3,D-2,E-1,E-2)実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を正しく理解し、実験から得られたデータについて工学的に深く考察し、詳細に説明できる。実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を理解し、実的に考察し、説明できる。実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を理解できず、実験から得られたデータについて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標② 説明 閉じる
JABEE A-3 説明 閉じる
JABEE D-2 説明 閉じる
JABEE E-1 説明 閉じる
JABEE E-2 説明 閉じる
JABEE基準 (d) 説明 閉じる
JABEE基準 (e) 説明 閉じる
JABEE基準 (g) 説明 閉じる
JABEE基準 (h) 説明 閉じる
JABEE基準 (i) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今までの講義,演習,実験を通して学び,身につけた技術を用いて,情報機器,分析機器を使いこなしながら,様々な電気に関わる現象を実証する。新しい技術に対応できる能力を養成するため,電気電子情報工学の広い範囲にわたる応用的な実験を行い,その結果について考察する能力を身につける。クラスを小グループに分け,班のメンバー間で協調して実験を進める。
授業の進め方・方法:
講義で学んだ理論を実際の情報機器,分析機器を使いこなして実証し,実践的な技術を身につけると共に,さらに理解を深めることを目標とする。
注意点:
12グループにわけて,一週一テーマについて実験を行う。実験をスムーズに進めるために,実験テキストの予習が必要不可欠である。また,高価な実験機器を使うことが多いので,慎重に実験を行う集中力が必要となる。実験後,実験内容の考察と整理を行い,提出期限内にレポート提出する。12テーマすべての実験を行い,レポートを受理されることが必要である.
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はA-3(40%) D-2(20%) E-1(20%)E-2(20%)とする.
・総時間数90時間(自学自習30時間)
・自学自習(30時間)は,通常の実験(60時間)に対する実験のためのテキストの予習時間,実験結果の考察時間,およびレポート作成のための学習時間を総合したものとする。

・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.

・具体的な評価方法(指針や対象)については,初回の授業において開示する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験の説明及びレポート作成 実験の内容,進め方,注意点の説明,及びレポート作成を行なう。
2週 実験の内容,進め方,注意点の説明,及びレポート作成を行なう。
3週 安全講習 実験において必要な安全に関して理解する。
4週 実験(12テーマ)
(1) 非正弦波の分析
波形分析を通して,フーリエ級数を理解する。
5週 (2) トランジスタ基本増幅回路の実験 基本トランジスタ回路のバイアスや動作量の関係を確かめ,その特性を理解する。
6週 (3) 差動増幅回路を用いた3石/5石アンプの実験 差動増幅回路の原理を理解し,高ゲイン,低歪率アンプの構成を修得する。
7週 (4) フィルター回路のシミュレーション フィルター回路の動作をシミュレーションすることにより,その特性を理解する。
8週 (5) IC演算増幅器 IC演算増幅器の特性を測定することにより,使用法を修得する。
2ndQ
9週 (6) LCフィルター 各種フィルターを設計し,測定することにより,基礎を理解する。
10週 (7) マイクロコンピュータ マイコンの機械語プログラム演習を行い,機械語を修得する。
11週 (8) 低周波発振回路の設計 電気回路と電子回路の知識を使って,正弦波発振回路を設計する。
12週 (9) 低周波発振回路の製作 正弦波発振回路を製作し,その特性と原理を理解する。
13週 (10) 波形整形回路 微分積分回路の特性を理解する。
14週 (11) 画像処理応用 デジタル画像の構成を理解して,デジタル画像を操作できる。
15週 (12) コンピュータビジョン応用 コンピュータビジョンのアプリケーションソフトを作成できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。3前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,前2,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3前3
過渡現象について実験を通して理解する。3前4,前13
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3前5,前6,前7,前8,前9
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3

評価割合

技術、知識習得度分析力達成度積極性・協調性合計
総合評価割合40202020100
基礎的能力00000
専門的能力402020080
分野横断的能力0002020