概要:
情報システムは,情報を伝送または変形することを目的とするシステムであり,社会における人間の活動を補助するシステムを指す。情報システムの例として,パーソナルコンピュータ・携帯端末などのコンピュータネットワークやコンピュータビジョンを用いた生体認証など様々な例が挙げられる。
本科目では,情報システムを用いたフィジカルセキュリティとその応用を解説する。また,解説した技術を用いて様々な情報システムを開発する能力を培うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
情報システムに関連する技術に関して解説した後,その技術を用いてアプリケーションソフトウェアを開発する。なお,アプリケーションソフトウェアは,基本的にC・C++言語で開発する。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はA-2(40%) D-1(40%) D-2(20%)とする。
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習(60時間)は,日常の授業(30時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の準備のための勉強時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
・授業中や自学自習時間にC言語やC++を用いて各学生が作成したアプリケーションソフトウェアを評価の対象とする.
・作成したアプリケーションソフトウェアに関するレポートを評価の対象とする.
・具体的な評価方法(指針や対象)については,初回の授業において開示する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
本科目の教育目標と概要,学習到達目標等について説明できる。
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2週 |
情報システムとフィジカルセキュリティ |
情報システムを応用したフィジカルセキュリティについて説明できる。
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3週 |
フィジカルセキュリティの基礎技術-背景差分法- |
背景差分法について説明できる。
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4週 |
フィジカルセキュリティの基礎技術-フレーム間差分法- |
フレーム間差分法について説明できる。
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5週 |
フィジカルセキュリティの基礎技術-ノイズ除去- |
メディアンフィルタやバイラテラルフィルタ等のノイズ除去を説明できる。
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6週 |
フィジカルセキュリティの基礎技術-物体の位置検出- |
監視カメラ等に映っている物体の位置を取得する方法を説明できる。
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7週 |
フィジカルセキュリティの基礎技術まとめ |
これまでに解説した手法を用いて簡易なアプリケーションソフトウェアを開発できる。
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8週 |
フィジカルセキュリティの応用技術-物体数の算出- |
ラベリングについて説明できる。
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4thQ |
9週 |
フィジカルセキュリティの応用技術-動画像の取り扱い- |
カメラ等で撮影した動画像をプログラムで扱うことができる。
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10週 |
フィジカルセキュリティの応用技術-動画像からの物体抽出- |
動画像から物体を抽出する方法を説明できる。
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11週 |
フィジカルセキュリティに関するアプリケーションソフトウェアを開発するための要素技術-入力データ- |
カメラやキーボード等の入力装置から入力されたデータをプログラムで取り扱うことができる。
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12週 |
フィジカルセキュリティに関するアプリケーションソフトウェアを開発するための要素技術-ディレクトリ操作- |
プログラムによりディレクトリを作成・削除・移動できる。
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13週 |
フィジカルセキュリティに関するアプリケーションソフトウェアを開発するための要素技術-情報出力- |
アプリケーションソフトウェアで出力したデータを解析が容易な形式で出力できる。
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14週 |
フィジカルセキュリティに関するアプリケーションソフトウェアを開発するための要素技術-人数検出- |
画像を解析する方法を説明できる。
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15週 |
アプリケーションソフトウェア開発 |
これまでに学んだ手法を基にアプリケーションソフトウェアを開発できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。 | 3 | 後3,後4,後7 |
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。 | 3 | 後3,後4,後7 |
変数の概念を説明できる。 | 3 | 後3,後4,後7 |
データ型の概念を説明できる。 | 3 | 後3,後4,後7 |
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。 | 3 | 後3,後4,後7 |
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。 | 3 | 後3,後4,後7 |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 3 | 後9,後10,後11 |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 3 | 後3,後4,後15 |
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。 | 3 | 後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後13,後15 |
ソフトウェア | 与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 3 | 後3,後7,後11,後12,後13,後14,後15 |
分野別の工学実験・実習能力 | 情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。 | 3 | 後3,後7,後11,後12,後13,後14,後15 |
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 3 | 後3,後7,後11,後12,後13,後14,後15 |
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。 | 3 | 後7,後11,後12,後13,後14,後15 |
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。 | 3 | 後7,後11,後12,後13,後14,後15 |