ソフトウェア工学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 ソフトウェア工学
科目番号 0117 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 教科書: 「オペレーティングシステムの基礎」吉澤康文 著,オーム 4rv4社  参考書:「オペレーティングシステム」大澤範高 著,コロナ社  「オペレーティングシステム」松尾啓志 著,森北出版 「オペレーティング・システム」菱田隆彰 他 著,共立出版 「情報ネットワーク」宇野隆哉ほか著,共立出版 など
担当教員 笹岡 久行

到達目標

1.オペレーティングシステムの働きや歴史について説明することができる。
2.オペレーティングシステムにおけるリソース管理について説明することができる。
3.ネットワークセキュリティに関する基礎技術を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(A-1,D-1)オペレーティングシステムの働きや歴史について,自ら調べ,説明することができる。 オペレーティングシステムの働きや歴史について教科書の内容や授業で解説された内容について,説明することができる。 オペレーティングシステムの働きや歴史について説明することができない。
評価項目2(A-1,D-1)オペレーティングシステムにおけるリソース管理について,自ら調べ,説明することができる。 オペレーティングシステムにおけるリソース管理について,教科書の内容や授業で解説された内容について,説明することができる。 オペレーティングシステムにおけるリソース管理について,説明することができない。
評価項目3(A-1,D-1)最新のネットワークやセキュリティに関する技術について,自ら調べ,特徴を説明することができる。ネットワークやセキュリティに関する技術の特徴を説明することができる。ネットワークやセキュリティに関する技術の特徴を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 電気情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標③ 説明 閉じる
JABEE A-1 説明 閉じる
JABEE D-1 説明 閉じる
JABEE基準 (c) 説明 閉じる
JABEE基準 (d) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータの操作を行うためには,ハードウェアあるいはソフトウェアに関する膨大な多くの知識を身に付けることが必要となる。さらに,コンピュータ同士はネットワークに接続され,相互作用的に動作するようになってきた。この中で,本科目では,OS の基本的な動作原理,コンピュータネットワークとそのセキュリティに関する基礎技術について説明を行い,その定着を行う。
授業の進め方・方法:
教科書や配布資料を用いて,計算機やOSの歴史,各種リソースの管理手法やネットワークに関する事項について説明する。学習進度に応じて,適宜,レポートの提出を求める。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は,A-1(20%),D-1(80%)とする。
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習時間(60時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,レポート課題の課題作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目をみたしたことが認められる。
・教科書,与えられた教材や参考書を読むだけでは知識が不足する。そこで,学術書やインターネット等を有効に活用し,自ら最新の情報を入手するという能動的な学習姿勢が必要不可欠なことと思われる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 OSの目的と背景
OSの機能と構成
オペレーティングとそれを利用する計算機の歴史について説明することができる。カーネルの働きについて説明することができる。
2週 プロセス管理 1 プロセスの状態遷移について,生成から消滅までの過程を説明することができる。
3週 プロセス管理 2 主なプロセススケジュールアルゴリズムについて説明することができる。
4週 排他制御 プロセスの割り込み処理について説明することができる。排他制御処理について説明することができる。
5週 メモリ管理 1 空き領域管理手法について説明することができる。
6週 メモリ管理 2 固定長領域割り当てと可変長領域割り当ての違いを説明することができる。特にページングによるメモリ管理の特徴について説明することができる。
7週 メモリ管理 3
次週、中間試験を実施する。
最新のリソース管理手法について説明できる。
8週 テスト返却とまとめ
演習
これまで学んできた知識をまとめることができる。
2ndQ
9週 分散システムと集中システム 分散システムと集中システムの特徴について説明できる。実際に利用されているネットワークコンピューティングの役割について説明できる。
10週 ネットワーク・プロトコル 1 ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。プロトコルの概念やプロトコル階層化の概念を説明できる。プロトコルを階層化することの利点を説明できる。
11週 ネットワーク・プロトコル 2 インターネットの概念を説明できる。TCP/IPの特徴を説明することができる。OSI参照モデルについて説明することができる。
12週 ネットワーク・プロトコル 3 ルーティング技術について説明できる。フィルタリング技術について説明できる。
13週 ネットワークセキュリティ 1 脆弱性や代表的な攻撃手口について説明することができる。。
14週 ネットワークセキュリティ 2 セキュリティの対策を説明することができる。
15週 演習 これまで学んできた知識をまとめることができる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前11,前12
専門的能力分野別の専門工学情報系分野コンピュータシステム集中処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。2前2,前3
分散処理システムについて、特徴と代表的な例を説明できる。2前2,前3
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。2前1
情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。2前11
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。2前11
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。2前12
インターネットの概念を説明できる。2前12
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。2前11
主要なサーバの構築方法を説明できる。2前13,前14,前15
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。2前13,前14,前15
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。2前13,前14,前15
無線通信の仕組みと規格について説明できる。2前13,前14,前15
有線通信の仕組みと規格について説明できる。2前13,前14,前15
基本的なルーティング技術について説明できる。2前13,前14,前15
基本的なフィルタリング技術について説明できる。2前13,前14,前15

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力201030
分野横断的能力101020