電子計算機概論

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子計算機概論
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 佐竹 利文

到達目標

コンピュータを構成しているハードウェアの各機能と,オペレーティングシステム上で動作する各種のソフトウェアの使い方を学ぶ事により,パーソナルコンピュータを「道具」として活用するための基本的な知識と技術を習得する。
*C 言語により,変数定義,条件分岐,繰り返しなどを用いて簡単なプログラムを作成できる。
*2進数によるデータの表現の概要を説明でき,整数の加算,減算ができる。
*ブール代数による基本的な演算,加算器など簡単な論理回路を構成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1C 言語により,変数定義,条件分岐,繰り返しなどを用いて簡単なプログラムを作成できる。C 言語により,変数定義,条件分 岐,繰り返しなどを用いて簡単な プログラムを作成できる。C 言語により,変数定義,条件分 岐,繰り返しなどを用いて簡単なプログラムを作成できるない。
評価項目22進数によるデータの表現の概要を説明でき,整数の加算,減算ができ る。2進数によるデータの表現の概要 を説明でき,整数の加算,減算が できる。2進数によるデータの表現の概要を 説明,整数の加算,減算ができな い
評価項目3ブール代数による基本的な演算,加算器など簡単な論理回路を構成できる。ブール代数による基本的な演算, 加算器など簡単な論理回路を構 成できる。ブール代数による基本的な演算, 加算器など簡単な論理回路を構成 できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
はじめに,簡単なアプリケーションプログラムの作成を通して,コンピュータの操作,プログラム作成に必要なツールの操作及び,プログラミングの基礎を身に着ける。学科横断授業においては,学んだプログラミングの基礎知識をもとに,プレゼンテーションソフトを用いて,他学科の学生に説明することで,プログラミングの基礎知識の定着を実感する.コンピュータを知る上で必要な2進数による値の表現を学ぶと共に,加減算,それを実現するための論理回路を学ぶ.
授業の進め方・方法:
座学による授業と,演習室でのコンピュータ操作とプログラミングを内容に合わせて行います.
注意点:
ここで学ぶことは,今後5 年間の情報関連科目の基礎となります。分からない事はそのままにせず,質問,調べるなど自主的に学習する習慣を身に付ける事。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 コンピュータの基礎知識1 コンピュータの基本構成を説明できる.
3週 コンピュータの基礎知識2 現在のコンピュータに至る歴史の概要を説明できる.
4週 2進数とディジタル 数値,文字,画像の扱い方の概要と,2進数の関係を説明できる.
5週 2進数の計算(加算) 整数の2進数表現と加算
6週 2進数の計算(減算) 補数を求め減算を行うことの理屈を理解できる.
7週 2進数の計算まとめ 2進数の整数の加減算を行うことが出来る.
8週 LinuxOSでのC言語プログラミングのツールを知る。 ソフトウェア開発に利用する標準的なツールを知る。
2ndQ
9週 サンプルプログラムを実行してみよう。 ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。
10週 改造したプログラムの解説.処理と,その流れを掴む 処理の流れを説明できる.
11週 条件分岐の方法と意味 If文,switch()case文を説明できる.
12週 C言語のプログラムの基本
プログラムの書き方を学ぶ.
基本的なC言語の書き方を説明できる.
13週 簡単なプログラムの作成1 用いるコードと処理の指示に従った簡単なプログラムを書くことが出来る.
14週 簡単なプログラムの作成2 用いるコードと処理の指示に従った簡単なプログラムを書くことが出来る.
15週 デバッグの基本 プログラムの間違いを発見し,修正するための手順を理解できる.
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 PowerPointを使ったプレゼンテーション資料作り. PowerPointを使ってプレゼンテーションのスライドを作ることが出来る.
2週 PowerPointを使ったプレゼンテーション PowerPointを使ってプレゼンテーションを行う操作が出来る.
3週 学科横断授業
4週 学科横断授業
5週 学科横断授業
6週 学科横断授業
7週 学科横断授業
次週中間試験
8週 C言語のプログラムのこれまでのまとめ これまでに用いた文法を整理し,単純なプログラムの作成方法を説明できる.
4thQ
9週 コンピュータを構成する基本的な回路とは? コンピュータを構成する論理回路について説明できる.
10週 ブール代数の基礎と真理値表 ブール代数の考え方を説明できる.
11週 ブール代数の公理 ブール代数の公理を真理値表を用いて確認できる.
12週 論理回路1 論理演算を行うことが出来る.
13週 論理回路2 カルノー図を用いて論理式を簡単化できる.
14週 論理回路3 論理関数,カルノー図,真理値表の関係を理解し,論理回路を構成できる.
15週 論理回路まとめ 半加算器,全加算器を真理値表から構成することが出来る.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。1
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。2
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。2
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミングソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2前9
計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。3前3
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3前4
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前7
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前7
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3前3
情報数学・情報理論ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。2後10
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。2後12
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。2後8
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後3,後4,後5,後6,後7
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後3,後4,後5,後6,後7
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後3,後4,後5,後6,後7
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後3,後4,後5,後6,後7
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後3,後4,後5,後6,後7
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後3,後4,後5,後6,後7
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後3,後4,後5,後6,後7
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後3,後4,後5,後6,後7
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後3,後4,後5,後6,後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合800101000100
基礎的能力10010100030
専門的能力700000070
分野横断的能力0000000