工学基礎演習Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 工学基礎演習Ⅰ
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 体系問題集数学1代数編【発展】完成ノート (正の数と負の数/式の計算,方程式,不等式),体系問題集数学2代数編【発展】完成ノート (式の計算/平方根,2次方程式/関数y=ax^2),4プロセス数学Ⅰ完成ノート(数と式,2次関数,図形と計量/データの分析),4プロセス数学Ⅱ完成ノート(式と証明/複素数と方程式,図形と方程式,三角関数/指数・対数関数)
担当教員 阿部 晶,以後 直樹,三井 聡,中村 基訓,堀川 紀孝,森川 一,技術職員

到達目標

1. 工学を学ぶために必要な基礎的な数学の問題が解ける.
2. 宿題として課される問題を期日までに解き,自己採点をして,自分の誤った箇所について訂正できる.
3. エンジン分解組み立て実習について,実習内容などの詳細についてレポートにまとめることができ,期日までに提出できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1工学を学ぶために必要な数学について,応用問題を含めて解ける.工学を学ぶために最低限必要な基礎的な数学の問題が解ける.工学を学ぶために最低限必要な基礎的な数学の問題が解けない.
評価項目2宿題として課される問題を期日までに解き,自己採点をして,自分の誤った原因を理解し,修正できる.宿題として課される問題を期日までに解き,自己採点まではするが,自分の誤った箇所についての理解が不足している.宿題として課される問題を期日までに解けず,自分の誤った箇所についても訂正できない.
評価項目3エンジン分解組み立て実習について,実習内容などの詳細についてレポートにまとめることができ,期日までに提出できる.エンジン分解組み立て実習について,実習内容などについて最低限レポートにまとめることができ,期日までに提出できる.エンジン分解組み立て実習について,実習内容などの詳細についてレポートにまとめられず,期日までに提出できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期では中学で学んだ数学について復習する.宿題などの自学自習が重要であることから,家庭学習の習慣づけを徹底する.前期の後半にはエンジンの分解組み立て実習を通じて,ノギスなどの基本的な器具の使い方を学び,作業の概要をレポートにまとめる.実習を除く期間では,専門科目であるコンピュータグラフィックス,電気工学等で必須となる数学の基礎を演習の形態で学習する.また,学科横断グループ演習を実施する.
授業の進め方・方法:
・数学演習では,6名程度のグループに分かれて,それぞれの教室にて数学演習を行う.毎回2種類の宿題が課されるが,それらを予習・復習として事前に取り組むことが授業を受講する最低条件となるので,しっかり予習復習を行うこと.宿題は自分の力で解き,わからなかったり解けなかった箇所をそのまま放置しないことが重要である.グループ内の仲間に聞いたり,担当の先生に確認するなど自分で解決する術を見つけることが大事である.
・後期の一部の講義(5週間分)は学科横断授業実施のため,1時間のみの実施となり,残りは学科横断のクラスでの実習となる.
注意点:
・本教科は,システム制御情報工学科における専門科目教育の動機付けを行うものとして位置付けられていることから,専門科目との関連を意識して学習に取り組むことが重要である.実習については安全に対する細心の注意を払い,指導に当たる先生の指示や注意を守り,集中して取り組まなくてはならない.数学演習では毎週宿題が課され,実習においてもレポートを毎週提出する.なお前期の後半は実習がメインとなるため,前期期末テストは実施しない.
・自学自習ついては,日常の授業のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および小テストや定期試験の準備のための勉強時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
お迎え試験
本講義における数学演習の取り組み方,宿題の進め方,提出方法がわかる.
2週 正の数と負の数 正の数と負の数について,四則の混じった計算ができる.
3週 文字式と多項式の計算 文字を使った式の計算ができる.
4週 因数分解と文字式の利用 因数分解や文字を利用した立式および計算ができる.
5週 平方根 混合を含む計算ができる.
6週 方程式 1次方程式や連立方程式が解ける.また,それらを用いて立式ができ,解答を導ける.
7週 方程式の応用
次週,中間試験を実施する
1次方程式や連立方程式を用いた文章題について,解答を導ける.
8週 エンジン分解組み立て実習1(ガイダンス) 実習の意義,実習レポートの書き方を理解できる.実習に適した服装や態度について注意を守ることができる.ノギスが使えるようになる.
2ndQ
9週 エンジン分解組み立て実習2 エンジンの分解を通して,工具などの使い方を学ぶとともに,機械の成り立ちを理解できる.実習レポートの基本的な書き方を理解できる.
10週 エンジン分解組み立て実習3 エンジンの分解を通して,工具などの使い方を学ぶとともに,機械の成り立ちを理解できる.実習レポートの基本的な書き方を理解できる.
11週 エンジン分解組み立て実習4 エンジンの分解を通して,工具などの使い方を学ぶとともに,機械の成り立ちを理解できる.実習レポートの基本的な書き方を理解できる.
12週 エンジン分解組み立て実習5 エンジンの分解を通して,工具などの使い方を学ぶとともに,機械の成り立ちを理解できる.実習レポートの基本的な書き方を理解できる.
13週 エンジン分解組み立て実習6 エンジンの組み立てを通して,工具などの使い方を学ぶとともに,機械の成り立ちを理解できる.実習レポートの基本的な書き方を理解できる.
14週 エンジン分解組み立て実習7 エンジンの組み立てを通して,工具などの使い方を学ぶとともに,機械の成り立ちを理解できる.実習レポートの基本的な書き方を理解できる.
15週 エンジン分解組み立て実習8 エンジンの組み立てを通して,工具などの使い方を学ぶとともに,機械の成り立ちを理解できる.実習レポートの基本的な書き方を理解できる.
16週 前期前半の復習 正の数,負の数から方程式までの範囲について,計算や立式,解答の導出ができる.
コンピュータを使う上での基礎知識(脅威やその対策)について説明できる.
後期
3rdQ
1週 不等式,連立不等式の解法 1次不等式や連立不等式を利用して立式ができ,それらを用いて解答を導ける.
2週 2次方程式の解法 2次方程式が解ける.
3週 2次方程式の応用 2次方程式を用いて立式ができ,解答を導ける.
4週 単純な2次関数の解法 y=ax2の形の2次関数に関する問題が解ける.
5週 式の計算と平方根 少し複雑な文字式の四則演算や平方根の計算ができる.
6週 2次関数の基本 2次関数の基本的な性質を理解し,そのグラフが描ける.
7週 2次関数の応用
次週,中間試験を実施する.
2次関数について,最大・最小の問題など応用問題が解ける.
8週 指数関数・対数関数 指数や対数の性質を理解し,指数関数や対数関数のグラフが描ける.
4thQ
9週 指数関数・対数関数の応用 指数・対数を用いた方程式や不等式が解ける.
10週 三角比とその応用 三角比についての基本的な問題が解ける.
正弦定理や余弦定理を利用して,問題が解ける.
11週 三角関数1 三角関数の性質について理解し,そのグラフが描ける.
三角関数に関する証明問題が解ける.
12週 三角関数2 三角関数を用いた方程式や不等式が解ける.
13週 三角関数3 加法定理や倍角・半角の公式を用いて問題が解ける.
14週 三角関数4 三角関数を用いた総合的な問題が解ける.
15週 図形と方程式 図形と方程式に関する応用問題が解ける.
16週 学年末試験 試験を通じてこれまで学んだ知識の確認ができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。1前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。1前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図部品のスケッチ図を書くことができる。1前8,前9,前10,前11,前12
情報系分野その他の学習内容コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。2前16,後16
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。2前16,後16
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。2前16,後16
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。2前8
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。2前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。2前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

試験レポート・宿題など合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100
専門的能力000
分野横断的能力000