情報処理

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 情報処理
科目番号 0007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 基礎C言語プログラミング(著者 河野英昭・横尾徳保・重松保弘,共立出版)
担当教員 以後 直樹

到達目標

1.与えられた実行結果を出力可能なC言語のプログラムを記述することができる。
2.与えられた実行結果を出力可能なアルゴリズムを記述することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自ら考えたアルゴリズムから,そのアルゴリズムを実現できるプログラムを正確に記述し,自ら記述したプログラムの動きを正確に説明できる。与えられたアルゴリズムから,そのアルゴリズムを実現できるプログラムを記述し,自ら記述したプログラムの動きを説明できる。C言語のプログラムを自ら記述することができない。
評価項目2与えられた実行結果を出力可能なアルゴリズムを考えることができ,そのアルゴリズムの正確に説明できる。与えられた実行結果を出力可能なアルゴリズムを考えることができる。与えられた実行結果を出力可能なアルゴリズムを考えることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
最初にプログラム作成に関連したソフトウェアの基礎知識について学ぶ。次に簡単な数値計算に関連した問題を解くプログラムを作成・実行して,C言語の文法を学ぶと共に,計算機で問題をどのように扱うか(アルゴリズム)を考える力を養う。
授業の進め方・方法:
授業総時間数の約半分程度を演習に当て,簡単なアルゴリズムを組み合わせた課題を与える。課題を解くためには,自分でプログラムを作り,エラーが出たときはその原因を考えることが重要であり,他人のプログラムをコピーしても力は付かない。演習等で作成したソースプログラムのリスト及び実行結果は,プリンタに出力してレポートとして提出する。
注意点:
科目の性質上,後の試験は前回までの試験範囲を全て含むことになるため,前回の内容を理解する必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 C言語概要(1)
 ソフトウェア概要,データの型,フローチャート
ソフトウェアの種類,C言語の生い立ちが説明できる。計算機内部でのデータ表現方法が説明できる。フローチャートを作成できる。
2週 C言語概要(2)
 プログラムの実行方法
Windows上でC言語を使用してプログラムを作成し,実行することができる。プログラミングの作業やレポート提出に必要な作業方法が理解できる。
3週 コンピュータの入出力
 printf文とscanf文
データを入力し結果を表示する簡単なプログラム(四則演算程度)の作成ができる。
4週 制御構造Ⅰ(1)
 if文とif else文 その1
条件分岐を用いた条件分け処理を説明できる。
5週 制御構造Ⅰ(2)
 if文とif else文 その2
条件分岐を用いた条件分け処理のプログラムを作成できる。
6週 制御構造Ⅰ(3)
 繰り返し処理 その1
繰り返し処理(while文,for文)を説明できる。
7週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
8週 制御構造Ⅰ(5)
 制御構造の組み合わせ その1
制御構造Ⅰで学習したif文,while文,for文等を組み合わせた様々な計算処理のプログラムを作成できる。
2ndQ
9週 制御構造Ⅰ(6)
 制御構造の組み合わせ その2
制御構造Ⅰで学習したif文,while文,for文等を組み合わせた様々な計算処理のプログラムを作成できる。
10週 配列(1)
 1次元配列
1次元配列の概要を説明できる。
1次元配列を用いたプログラムを作成できる。
11週 配列(2)
 1次元配列の応用
1次元配列を用いたデータの基礎的な統計処理プログラミングを作成できる。
12週 配列(3)
 2次元配列
2次元配列の概要を説明できる。
2次元配列を用いたプログラムを作成できる。
13週 配列(4)
 多次元配列,define文
多次元配列の概要を説明できる。
define文を用いた配列を定義できる。
14週 ポインタ(1)
 概要,ポインタと文字列 その1
ポインタの概要を説明できる。
ポインタを用いた文字列処理のプログラムを作成できる。
15週 ポインタ(2)
 概要,ポインタと文字列 その2
ポインタの概要を説明できる。
ポインタを用いた文字列処理のプログラムを作成できる。
16週 期末試験 学んだ知識の確認ができる。
後期
3rdQ
1週 ポインタ(3)
 ポインタのアドレス計算
ポインタによるメモリ上のアドレスを計算できる。
2週 ポインタ(4)
 ポイントと配列
ポインタを用いて配列を参照するプログラムを作成できる。
3週 関数(1)
 関数の定義方法
関数の定義方法を説明できる。
4週 関数(2)
 ローカル変数とグローバル変数
ローカル変数とグローバル変数を説明できる。
5週 関数(3)
 値による呼び出しと参照による呼び出し
値による呼び出しと参照による呼び出しによる関数を用いたプログラムを作成できる。
6週 関数(4)
 ポインタによる受け渡し
 配列による受け渡し
引数にポインタを用いたプログラムを作成できる。
引数に配列を用いたプログラムを作成できる。
7週 中間試験 学んだ知識の確認ができる。
8週 関数(6)
 プロトタイプ宣言 その1
関数のプロタイプ宣言を用いたプログラムを作成できる。
4thQ
9週 関数(7)
 プロトタイプ宣言 その2
関数のプロタイプ宣言を用いたプログラムを作成できる。
10週 制御構造Ⅱ(1)
 break文,do while文,switch文
break文,do while文,switch文を用いたプログラムを作成できる。
11週 制御構造Ⅱ(2)
 continue文,無限ループ,強制終了,条件演算子
continue文,条件演算子を説明できる。
無限ループ,強制終了を用いたプログラムを作成できる。
12週 制御構造Ⅱ(3)
 前置演算と後置演算,キャストを用いた型変換,カンマ演算子,数値演算関数
前置演算と後置演算,カンマ演算子を説明できる。
数値演算関数,キャストを用いた型変換を用いたプログラムを作成できる。
13週 外部ファイルの入出力(1) 外部ファイルの入出力処理を説明できる。
外部ファイルの入出力処理を用いたプログラムを作成できる。
14週 ネットワーク技術(1)
 サーバ,ネットワーク技術 その1
サーバの種類について説明,サーバの構築方法を説明できる。
ネットワークの構成要素,ネットワークを構成する技術(ルーティング技術)について説明できる。
15週 ネットワーク技術(2)
 ネットワーク技術 その2,通信の仕組み
構造体の基礎
ネットワークを構成する技術(フィルタリング技術)について説明できる。
構造体の基本的な要素を説明できる。
有線と無線通信の仕組みと規格について説明できる。
16週 学年末試験 学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学分数式の加減乗除の計算ができる。3後5
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3後5
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3後5
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3後5
角を弧度法で表現することができる。3後5
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3前10
一般角の三角関数の値を求めることができる。3前10
工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。2前1,前2
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。2前9,後8,後9,後10,後11,後12,後13
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。2前9,後8,後9,後10,後11,後12,後13
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。3前1,前2
定数と変数を説明できる。3前1,前13,前14,前15,後4
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。3前1,前13,前14,前15,後1,後2
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。3前2,前11,後10,後12
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。3前11,前12,後12
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。3前3
条件判断プログラムを作成できる。3前4,前8,前9,後10
繰り返し処理プログラムを作成できる。3前6,前8,前9,後10
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。3前10,前11,後2,後7
情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3前1,前2,前3,前8
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9
変数の概念を説明できる。3前2,前3
データ型の概念を説明できる。3前2,前3
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。3前5,前8,後10
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。3前6,前8,後10
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3前2,前3,前8,後10,後13
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3前2,前3,前8,後10,後13
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。3前8,後10,後13
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。2前1
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。3前1,前2
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3前9,前11,後8,後9,後10,後13
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3前9,前11,後8,後9,後10,後13
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。3前12,後7,後10
情報通信ネットワーク主要なサーバの構築方法を説明できる。3後14
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。3後14
無線通信の仕組みと規格について説明できる。3後14
有線通信の仕組みと規格について説明できる。3後14
基本的なルーティング技術について説明できる。3後14
基本的なフィルタリング技術について説明できる。3後14
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。2前2,前3,前5,前8,前9,前10,前11,前12,前14,前15,後2,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2前2,前3,前5,前8,前9,前10,前11,前12,前14,前15,後2,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。2前2,前3,前5,前8,前9,前10,前11,前12,前14,前15,後2,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。2前1,前2,前3,前5,前8
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。2前2,前3,前5,前8,前11,前12,前14,後8,後9,後10,後13

評価割合

試験発表課題態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90010000100
基礎的能力400500045
専門的能力500500055
分野横断的能力0000000