工学基礎演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 工学基礎演習Ⅱ
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 特に指定しない
担当教員 中村 基訓,三井 聡

到達目標

1. 静力学・動力学の基本的な法則を理解し,物体の運動および剛体の力のつり合いの計算ができる.
2. オームの法則やキルヒホッフの法則を理解し,それらを利用して直流回路の抵抗,電圧および電流の計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静力学・動力学の基本的な法則を利用して,複雑な物体の運動および複雑な力のつり合いの計算ができる.静力学・動力学の基本的な法則を利用して,単純な物体の運動および単純な力のつり合いの計算ができる.静力学・動力学の基本的な法則を利用して,単純な物体の運動および単純な力のつり合いの計算ができない.
評価項目2オームの法則やキルヒホッフの法則を利用して,複数の電源が入った直流回路について,抵抗,電圧および電流が算出できる.オームの法則やキルヒホッフの法則を利用して,単純な直流回路について,抵抗,電圧および電流が算出できる.オームの法則やキルヒホッフの法則を利用して,単純な直流回路について,抵抗,電圧および電流が算出できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
はじめに,重力場における物体の放物運動等の質点の力学について復習する。次いで,物体の大きさが無視できない剛体の力のつりあいについて学習する。さらには,運動量保存則と力学的エネルギー保存則を復習し,演習問題を通じて応用力を養う。最後に,オームの法則とキルヒホッフの法則から直流回路の計算方法を学習する.
授業の進め方・方法:
第3学年以降に展開される専門科目の学習において,これまで学んできた物理学の知識はきわめて重要である。物理学の力学および電気回路について演習を通じて復習・理解し,今後の専門科目を学ぶ上での土台を養うために講義および演習を実施する.学んだ内容の理解を確認するために宿題を課すので,翌週の授業までに提出すること.
注意点:
単に公式を丸暗記するのではなく,公式の背後にある理論と公式導入の過程を充分に理解するよう心がけること。多くの演習問題を自ら解き,ここで学習する力学の基礎を確実に身につけること。以上により,今後の専門科目に応用できる力が養われる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電気回路の基礎 直流回路における電流の向きや電圧の高低について説明できる.
2週 電気回路(オームの法則) オームの法則を理解し,簡単な直流回路の電圧,電流および抵抗を計算できる.
3週 電気回路(抵抗の直並列) 直流回路における抵抗の直並列について,その合成抵抗が計算できる.
4週 電気回路(キルヒホッフの法則)1 キルヒホッフの法則を用いて,直流回路の抵抗,電圧および電流を計算できる.
5週 電気回路(キルヒホッフの法則)2 キルヒホッフの法則を用いて,簡単な直流回路の抵抗,電圧および電流を計算できる.
6週 電気回路(キルヒホッフの法則)3 キルヒホッフの法則を用いて,直流回路の抵抗,電圧および電流を計算できる.
7週 電気回路(キルヒホッフの法則)4
次週,中間試験を実施する.
キルヒホッフの法則を用いて,複数の電源が入った直流回路の抵抗,電圧および電流を計算できる.
8週 中間試験 これまで学んだ内容について,試験で確認する.
4thQ
9週 直線運動・質点の等速・等加速度運動 物体が直線運動するときの運動に関する問題を解くことができる.質点の等速・等加速度運動に関する問題を解くことができる.
10週 力と運動 物体の1点に複数の力が働くとき,つり合いの式を正しく作ることができる.
11週 力と運動 物体に複数の力が作用するとき,つりあいの式や運動方程式を正しくつくることができる.
12週 力のモーメント 力のモーメントについて説明でき,複数の力によるモーメントを求めることができる.
13週 力の合成 平行に働く2力の合成ができる.
14週 運動量 運動方程式から運動量と力積の関係を説明することができる。
15週 仕事と力学的エネルギー 物体に働く仕事を計算することができる.力学的エネルギー保存の式を導出することができる.
16週 期末試験 これまで学んだ内容について,試験で確認する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3後10
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3後10
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3後11
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3後12
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3後13
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3後12
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3後9
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3後9
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3後10
電気・電子系分野電気回路オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
情報系分野その他の学習内容コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。2
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。2
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。2

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力6025000085
専門的能力105000015
分野横断的能力0000000