ロボティクスⅠ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 ロボティクスⅠ
科目番号 0013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 工業力学(青木弘,木谷晋著,森北出版),新機械設計(実教出版) / プリント(参考資料および演習問題)
担当教員 大柏 哲治

到達目標

1. 慣性モーメントに関する諸定理を理解し,物体の慣性モーメントを計算できる。剛体が平面運動するときの運動方程式を導出することができ,その動的挙動を把握できる。
2. 運動量保存則を学習し,衝突等の短時間に力が作用する物体の運動を調べることができる。
3. エネルギー保存則を学習し,剛体が運動する際の動的挙動を調べることができる。
4. 四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴が説明できる。リンク機構の速度等を理論解析ならびに図解法から求めることができる。
5. カム線図の作図法および板カムの輪郭の求め方を学び,板カムの輪郭が描ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(A-2,D-1,D-2)慣性モーメントに関する諸定理を正確に理解し,物体の慣性モーメントを正確に計算できる。剛体が平面運動するときの運動方程式を正確に導出することができ,その動的挙動正確に把握できる。慣性モーメントに関する諸定理を理解し,物体の慣性モーメントを計算できる。剛体が平面運動するときの運動方程式を導出することができ,その動的挙動を把握できる。慣性モーメントに関する諸定理を理解できない。物体の慣性モーメントを計算できない。剛体が平面運動するときの運動方程式を導出することができない。その動的挙動を把握できない。
評価項目2(A-2,D-1,D-2)運動量保存則を学習し,衝突等の短時間に力が作用する物体の運動を正確に調べることができる。運動量保存則を学習し,衝突等の短時間に力が作用する物体の運動を調べることができる。運動量保存則を学習できず,衝突等の短時間に力が作用する物体の運動を調べることができない。
評価項目3(A-2,D-1,D-2)エネルギー保存則を学習し,剛体が運動する際の動的挙動を正確に調べることができる。エネルギー保存則を学習し,剛体が運動する際の動的挙動を調べることができる。エネルギー保存則を学習できず,剛体が運動する際の動的挙動を調べることができない。
評価項目4(A-2,D-1,D-2)四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴を正確に説明できる。リンク機構の速度等を理論解析ならびに図解法から正確に求めることができる。四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴を説明できる。リンク機構の速度等を理論解析ならびに図解法から求めることができる。四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴を説明できない。リンク機構の速度等を理論解析ならびに図解法から求めることができない。
評価項目5(A-2,D-1,D-2)カム線図の作図法および板カムの輪郭の求め方を学び,板カムの輪郭を正確に描ける。カム線図の作図法および板カムの輪郭の求め方を学び,板カムの輪郭を描ける。カム線図の作図法および板カムの輪郭の求め方を学び,板カムの輪郭を描けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ロボットの運動学を学ぶ上で,剛体の運動やリンク機構の運動解析に関する知識は不可欠である。本科目では,今まで学んできた数学や物理学の知識を発展させ,機械の運動を解析できる基礎的な知識を養うことを目的とする。
授業の進め方・方法:
慣性モーメントの理解を深め,剛体が平面運動する際の運動方程式の導出法を学ぶ。次いで,エネルギー保存則および運動量保存則を駆使して,剛体が運動する際の解析法を学ぶ。最後に,リンク機構ならびにカム機構の基礎事項を学び,機械要素に関する知識を習得する。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はA-2(30%),D-1(50%),),D-1(50%) とする.
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)ついては,日常の授業(30時間)のための予習復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.単に公式を丸暗記するのではなく,公式の背後にある理論と公式導入の過程を大事に学習する。剛体の運動学とリンク機構の基礎を確実に身につけ,さらに高く深い内容について独力で学べる土台を造ることに留意する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 剛体の運動 慣性モーメントに関する諸定理を理解し,物体の慣性モーメントを計算できる。剛体が平面運動するときの運動方程式を導出することができ,その動的挙動を把握できる。
2週 剛体の運動 慣性モーメントに関する諸定理を理解し,物体の慣性モーメントを計算できる。剛体が平面運動するときの運動方程式を導出することができ,その動的挙動を把握できる。
3週 剛体の運動 慣性モーメントに関する諸定理を理解し,物体の慣性モーメントを計算できる。剛体が平面運動するときの運動方程式を導出することができ,その動的挙動を把握できる。
4週 剛体の運動 動方程式を導出することができ,その動的挙動を把握できる。
5週 運動量 運動量保存則を学習し,衝突等の短時間に力が作用する物体の運動を調べることができる。
6週 運動量 運動量保存則を学習し,衝突等の短時間に力が作用する物体の運動を調べることができる。
7週 運動量 運動量保存則を学習し,衝突等の短時間に力が作用する物体の運動を調べることができる。
8週 前記中間試験 学んだことの確認と評価を行なう。
2ndQ
9週 エネルギー エネルギー保存則を学習し,剛体が運動する際の動的挙動を調べることができる。
10週 エネルギー エネルギー保存則を学習し,剛体が運動する際の動的挙動を調べることができる。
11週 リンク機構 四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴が説明できる。リンク機構の速度等を理論解析ならびに図解法から求めることができる。
12週 リンク機構 四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴が説明できる。リンク機構の速度等を理論解析ならびに図解法から求めることができる。
13週 リンク機構
カム機構
四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴が説明できる。リンク機構の速度等を理論解析ならびに図解法から求めることができる。
カム線図の作図法および板カムの輪郭の求め方を学び,板カムの輪郭が描ける。
14週 カム機構 カム線図の作図法および板カムの輪郭の求め方を学び,板カムの輪郭が描ける。
15週 期末試験 学んだことの確認と評価を行なう。
16週 答案返却と解説 答案の返却をし、解答の解説と採点の確認を行なう。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3前9,前10
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3前9,前10
動力の意味を理解し、計算できる。3前10
運動量および運動量保存の法則を説明できる。3前5
物体が衝突するさいに生じる現象を説明できる。3前6,前7
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3前1,前4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3前2,前3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合9060400100
基礎的能力9060400100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000