画像・信号処理Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 画像・信号処理Ⅱ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 信号処理のための数学(高橋信 著,オーム社)
担当教員 戸村 豊明

到達目標

1. デジタル信号を周波数領域へ変換する各種方法とその性質を説明できる.
2. デジタル信号をz領域へ変換するフィルタとその性質を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(A-2, D-1, D-2)デジタル信号を周波数領域へ変換するDFT,DCT,FFTとそれぞれの性質を,数式,図,文章で詳しく説明できる.デジタル信号を周波数領域へ変換するDFT,DCT,FFTとそれぞれの性質を概ね説明できる.デジタル信号を周波数領域へ変換するDFT,DCT,FFTとそれぞれの性質を説明できない.
評価項目2(A-2, D-1)デジタル信号をz領域へ変換するFIRフィルタ,IIRフィルタとそれぞれの性質を,数式,図,文章で詳しく説明できる.デジタル信号をz領域へ変換するFIRフィルタ,IIRフィルタとそれぞれの性質を概ね説明できる.デジタル信号をz領域へ変換するFIRフィルタ,IIRフィルタとそれぞれの性質を説明できない.
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
まず,デジタル信号処理の概要を学ぶ。次に,フーリエ級数とフーリエ変換から出発し,コンピュータを用いてデジタル信号をフーリエ解析する各種方法やデジタルフィルタを学び,これらを実際の画像や信号へと応用する。
授業の進め方・方法:
教科書と配布プリントを用いて内容を説明した後にプログラミングや演習を行い,その結果をレポートとして提出する.
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は,A-2(30%),D-1(50%),D-2(20%)とする.
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.
・数学的な知識(特に,フーリエ級数やラプラス変換)を必要とするので,充分に予め復習しておく。また,C言語によるプログラミングも行うので,これも充分に復習しておく。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 デジタル信号処理 デジタル信号処理の概要を説明できる。
2週 フーリエ級数 実数および複素数を用いたフーリエ級数とその性質を説明できる。
3週 フーリエ変換 フーリエ級数を用いて定義されるフーリエ変換とその性質を説明できる。
4週 離散時間フーリエ変換 離散時間フーリエ変換(DTFT)とその性質を説明でき,画像や信号に対して,これを応用できる。
5週 離散フーリエ変換 離散フーリエ変換(DFT)とその性質を説明でき,画像や信号に対して,これを応用できる。
6週 窓関数 主な窓関数の種類とその性質を説明できる.
7週 音声信号の離散フーリエ変換 サンプリングした音声信号を離散フーリエ変換へ応用できる.
8週 中間試験 学んだ知識の確認ができる.
4thQ
9週 離散コサイン変換 離散コサイン変換(DCT)とその特徴を説明できる。
10週 高速フーリエ変換 高速フーリエ変換(FFT)とその性質を説明でき,画像や信号に対して,これを応用できる。
11週 高速フーリエ変換 高速フーリエ変換(FFT)とその性質を説明でき,画像や信号に対して,これを応用できる。
12週 音声信号の高速フーリエ変換 サンプリングした音声信号を高速フーリエ変換へ応用できる.
13週 z変換 z変換とその性質を説明できる。
14週 デジタルフィルタ FIRフィルタ,IIRフィルタといった基本的なデジタルフィルタの構成と機能を説明できる。
15週 期末試験 学んだ知識の確認ができる.
16週 答案返却&解説 学んだ知識の再確認&修正ができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる。4
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他レポート合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力50000002070
専門的能力20000001030
分野横断的能力00000000