到達目標
1. 様々なシステムのふるまいを伝達関数やブロック線図を用いて表現することができる。
2. システムの過渡特性並びに周波数特性を説明でき,具体的な要素について表現できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1(A-1, D-1, D-2) | 様々なシステムのふるまいを伝達関数やブロック線図を用いて表現できる。 | 身近にある比較的簡単なシステムのふるまいを伝達関数やブロック線図を用いて表現できる。 | 簡単なシステムのふるまいを伝達関数やブロック線図を用いて表現できない。 |
評価項目2(D-1, D-2) | システムの過渡特性並びに周波数特性を説明でき,様々な要素について数式を用いたり,例示をして具体的に計算できる。 | 簡単なシステムの過渡特性並びに周波数特性を説明でき,数式を用いたり,例示をして具体的に計算できる。 | 簡単なシステムの過渡特性並びに周波数特性を説明できず,数式を用いたり,例示をして具体的に計算できない。 |
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
これまでに学習した制御情報工学科の専門科目と関連づけて,制御工学の基礎を学習する。具体的には,第5学年で講義する「制御工学Ⅲ・Ⅳ」の内容を理解できるように,授業計画に示す教科書「自動制御」第4章~第6章に該当する内容を順次学習する。
授業の進め方・方法:
ラプラス変換・ラプラス逆変換を活用した伝達関数や制御系の過渡応答の取り扱いを学習する。さらに,制御系の情報伝達を表すのに用いられるブロック線図の取り扱いを理解する。また,制御系の重要な特性の一つである周波数特性の取り扱いを理解する。周波数特性の取り扱いに関しては,具体的な数値計算のほかに,図式表示の相互変換もできるように,その内容を十分学習する。eラーニングに復習内容・演習を掲載するので,自学自習用として主体的且つ効果的に活用する。授業時間中に適宜小テストを実施すると共に,状況に応じて課題レポートを課す。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合は,A-2(20%),D-1(40%),D-2(40%)とする。
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
・講義時間最後の演習は,基本的に前回学習内容の範囲であるので,日頃からeラーニングなどを活用して学習内容を復習する習慣付けを要する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
1 伝達関数 (1) 伝達関数の定義 大学での制御工学の講義例 |
伝達関数の定義を説明でき,定義式を書ける。
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2週 |
(1) 伝達関数の定義 (2) 基本的制御要素の伝達関数 |
基本的制御要素を分類でき,その伝達関数を書ける。
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3週 |
(2) 基本的制御要素の伝達関数 (3) ブロック線図 |
基本的制御要素を分類でき,その伝達関数を書ける。 ブロック線図の取り扱いを説明でき,簡単なブロック線図が描ける。 ブロック線図の接続形式と等価変換(簡単化)の取り扱いを説明できる。
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4週 |
(3) ブロック線図 (4) 高次の伝達関数 (5) 分布定数系の伝達関数
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ブロック線図の接続形式と等価変換(簡単化)を計算できる。 高次系の伝達関数や分布常数系の伝達関数の特徴を説明できる。
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5週 |
2 過渡特性 (1) 系の応答 (2) 過渡応答の特性値 (3) 一次遅れ要素
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制御系の各種応答の意味を説明でき,計算式で表現できる。 過渡応答の代表的な特性値を説明でき,グラフからそれらの値を読み取れる。 一時遅れ要素のインディ者ル応答を計算でき,そのグラフを描ける。
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6週 |
(3) 一次遅れ要素 |
一次遅れ要素のインディシャル応答の計算,時定数,自己平衡性,インパルス応答,ランプ応答,各応答の関係,各応答の時間波形とその特徴量を説明でき,具体的に計算できる。
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7週 |
(4) 積分要素 (5) 微分要素
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積分要素の各種応答を計算できる。 積分要素が無定位性を持つ要素であることを説明できる。 微分要素の各種応答を計算できる。
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8週 |
中間試験 |
これまでの学習内容の理解度を試験により確認する(試験時間90分)
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4thQ |
9週 |
(6) 二次遅れ要素 |
二次遅れ要素の各種応答を計算でき,グラフ化できる。 二次遅れ要素の各種応答の特徴を説明できる。 二時遅れ要素の減衰特性を説明できる。
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10週 |
(7) 任意の入力に対する応答 3 周波数特性 (1) 周波数応答 (2) 周波数伝達関数 (3) 周波数伝達関数の図式表示
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任意の入力に対する応答は,重畳積分により求められることを説明できる。 周波数応答について説明できる。 周波数伝達関数の特徴を説明できる。 伝達関数から周波数伝達関数を求められる。 周波数特性の図式表示の種類とその特徴を説明し,図示できる。
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11週 |
(3) 周波数伝達関数の図式表示 |
基本的制御要素のベクトル軌跡・ナイキスト線図,ボード線図,ゲイン-位相線図を描ける。
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12週 |
(3) 周波数伝達関数の図式表示 |
基本的制御要素のベクトル軌跡・ナイキスト線図,ボード線図,ゲイン-位相線図を描ける。
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13週 |
(3) 周波数伝達関数の図式表示 |
基本的制御要素のベクトル軌跡・ナイキスト線図,ボード線図,ゲイン-位相線図を描ける。
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14週 |
(3) 周波数伝達関数の図式表示 |
基本的制御要素のベクトル軌跡・ナイキスト線図,ボード線図,ゲイン-位相線図を描ける。
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15週 |
期末試験 |
これまでの学習内容の理解度を試験により確認する(試験時間90分)
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16週 |
答案返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | 伝達関数を説明できる。 | 4 | |
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。 | 4 | |
制御系の過渡特性について説明できる。 | 4 | |
制御系の定常特性について説明できる。 | 1 | |
制御系の周波数特性について説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 20 |
専門的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 80 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |