ロボティクスⅠ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 ロボティクスⅠ
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 新機械設計(実教出版) / プリント(参考資料および演習問題)
担当教員 阿部 晶

到達目標

1. 四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴が説明できる。リンク機構の速度等を求めることができる。
2. すべりこクランク機構を取り上げ,その機能と特徴が説明できる。リンク機構の速度等を求めることができる。
3. カム線図の作図法および板カムの輪郭の求め方を学び,板カムの輪郭が描ける。
4. 簡単な機械要素の運動および仕事の計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴を正確に説明できる。リンク機構の速度等を正確に求めることができる。四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴を説明できる。リンク機構の速度等を求めることができる。四節回転機構を取り上げ,その機能と特徴を説明できない。リンク機構の速度等を求めることができない。
評価項目2すべりこクランク機構を取り上げ,その機能と特徴を正確に説明できる。機構の速度等を正確に求めることができる。すべりこクランク機構を取り上げ,その機能と特徴を説明できる。機構の速度等を求めることができる。すべりこクランク機構を取り上げ,その機能と特徴を説明できない。機構の速度等を求めることができない。
評価項目3カム線図の作図法および板カムの輪郭の求め方を学び,板カムの輪郭を正確に描ける。カム線図の作図法および板カムの輪郭の求め方を学び,板カムの輪郭を描ける。カム線図の作図法および板カムの輪郭の求め方を学び,板カムの輪郭を描けない。
評価項目4簡単な機械要素の運動および仕事の計算が正確にできる。簡単な機械要素の運動および仕事の計算ができる。簡単な機械要素の運動および仕事の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ③ 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ロボットの運動学を学ぶ上で,リンク機構,カム機構ならびに簡単な機械要素の基礎事項に関する知識は不可欠である。本科目では,今まで学んできた数学や物理学の知識を発展させ,機械の運動を解析できる基礎的な知識を養うことを目的とする。
授業の進め方・方法:
リンク機構,カム機構ならびに簡単な機械要素の基礎事項を学び,ロボットの機械要素に関する知識を習得する。学んだ内容の理解を確認するために宿題を課すので,翌週の授業までに提出すること.
注意点:
・総時間数45時間(自学自習30時間)
・自学自習時間(30時間)ついては,日常の授業(15時間)のための予習復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる.
・単に公式を丸暗記するのではなく,公式の背後にある理論と公式導入の過程を大事に学習する。剛体の運動学とリンク機構の基礎を確実に身につけ,さらに高く深い内容について独力で学べる土台を造ることに留意する。
・前期の16,17回目の授業については,補講日または時間割空き時間に実施する

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. リンク機構 (1) リンク機構 固定連鎖,限定連鎖および不限定連鎖について説明できる.
2週 (2) 四節リンク機構 てこクランク機構が成立するリンク寸法の条件が計算できる.
3週 (2) 四節リンク機構 両クランク機構の2つのクランクの角度の関係が説明できる.
4週 (2) 四節リンク機構 両てこ機構の搖動角を計算できる.
5週 (2) 四節リンク機構 てこクランク機構のてことクランク角の関係が説明できる.
6週 (2) 四節リンク機構 てこクランク機構の速度および加速度を求めることができる.
7週 中間試験 これまで学んだ内容について,試験で確認する.
8週 (3) 瞬間中心 リンクが平面運動するときの瞬間中心を求めることができる.
2ndQ
9週 (4)すべりこクランク機構 往復スライダクランク機構の速度および加速度を求めることができる.
10週 2. カム機構 (1) カムの種類 平面カム,立体カムを説明することができる.
11週 (2) 板カム 変位線図からカムの輪郭を描くことができる.
12週 3. 衝突 運動量および運動量保存則を説明できる.
13週 3. 衝突 運動量保存則を適用し,衝突の問題を解くことができる.
14週 4. 摩擦 すべり摩擦の意味を理解し,摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる.
15週 3. 簡単な機械要素の仕事 てこ,滑車ならびに斜面上に移動する物体の仕事が計算できる.
16週 前期末試験 これまで学んだ内容について,試験で確認する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。4前6,前7,前9
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4前10
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。4前11
力学仕事の意味を理解し、計算できる。4前15
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3
動力の意味を理解し、計算できる。3
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4前14
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4前12,前13
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合75250000100
基礎的能力2510000035
専門的能力5015000065
分野横断的能力0000000