応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:4
教科書/教材 高専テキストシリーズ「応用数学」(森北出版)
担当教員 冨永 徳雄

到達目標

1.ベクトルの外積を応用して空間の図形を調べることができ,スカラー場やベクトル場の変化率や線積分・面積分を計算することができる。
2.複素数を複素平面上の点として考え,極形式で表すことができ,ド・モアブルの公式を使うことができる。
3.簡単な周期関数のフーリエ級数を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(A-1)外積をいろいろな問題に応用できる。勾配ベクトルの意味を理解し,ベクトル場の線積分・面積分を計算できる.ベクトルの外積の計算ができる。勾配ベクトルの意味が分かる。ベクトル場の線積分が計算できる。ベクトルの外積が計算できない。
評価項目2(A-1)ド・モアブルの公式を利用して,複素数のn乗根を求めることができる。複素数の極形式を求めることができる。ド・モアブルの公式を利用して,複素数のべき乗を計算できる。複素数の極形式を求めることができない。
評価項目3(A-1)周期関数のフーリエ級数を求めることができ,級数の和を求めることにも応用できる。簡単な周期関数のフーリエ級数を求めることができる。簡単な周期関数のフーリエ級数を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる
JABEE A-1 説明 閉じる
JABEE基準 (c) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工学においてよく使われる数学のうち,ベクトル解析,複素関数,フーリエ級数の分野について,それぞれ初歩的な部分を解説する。
授業の進め方・方法:
学習内容を解説する講義とテキストにある問いをいくつかとり上げ演習する。テキストまたは問題集の問題をレポート課題として課す。授業計画を確認して,テキストの例題はあらかじめ予習し,疑問点を整理して授業へのぞむこと。授業後は,レポート課題に取り組みながら理解を確認するとともに,各自問題集等により知識の定着を図ること。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はA-1(100%)とする.
・総時間数90時間(自学自習30時間)
・自学自習時間(30時間)ついては,日常の授業(60時間)のための予習復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 第1章 ベクトル解析
1.1 ベクトルとその内積
1.2 ベクトルの外積
空間ベクトルの基本事項の確認。
外積の計算ができ,空間の幾何学の問題に応用できる。
2週 2.1 スカラー場とベクトル場
2.2 勾配
2.3 発散
2.4 回転
スカラー場とベクトル場の概念を理解し,スカラー場の勾配,発散および回転についてその性質を述べることができる。
3週 3.1 曲線
3.2 線積分
ベクトル関数で表された曲線を理解できる。スカラー場およびベクトル場の線積分を理解し,計算できる。
4週 3.3 曲面 曲面の媒介変数表示を理解し,その接線ベクトルおよび法線ベクトルを計算できる。
5週 3.4 面積分 スカラー場とベクトル場の面積分について理解し,計算することができる。
6週 第2章 複素関数論
1.1 複素平面
1.2 極形式
複素数を複素平面上の点として表すことができる。複素数を極形式で表すことができる。
7週 1.2 極形式(続き)
演習
次週,中間試験を実施する。
ド・モアブルの公式を利用して,複素数のべき乗やn乗根を求めることができる。
これまで学んだ内容について,復習する。
8週 2.1 複素関数
4thQ
9週 2.1 複素関数
2.2 基本的な複素関数
変数を複素数に拡張した指数関数,三角関数の値を計算できる。
10週 2.3 複素関数の極限
2.4 コーシー・リーマンの関係式
複素関数の極限値を求めることができる。
複素関数が正則であるかどうか,コーシー=リーマンの関係式を利用して判定できる。
11週 2.5 正則関数とその導関数 多項式,分数関数,指数関数および三角関数が正則であることを理解し,それらの導関数を計算できる。
12週 第4章 フーリエ級数とフーリエ変換
1.1 周期関数
1.2 フーリエ級数
1.フーリエ級数
周期関数の性質を復習し,簡単な周期関数のフーリエ級数を求めることができる。
13週 1.2 フーリエ級数(続き) フーリエ正弦級数,フーリエ余弦級数を求めることができる。
フーリエ級数の収束定理を利用して,級数の和を求めることができる。
14週 1.3 偏微分方程式とフーリエ級数 簡単な偏微分方程式を解くことができる。
15週 期末試験
16週 答案返却と解説
1.3 偏微分方程式とフーリエ級数(続き)
学んだ知識の再確認と修正ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力801595
専門的能力000
分野横断的能力055