メカトロニクスⅡ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 メカトロニクスⅡ
科目番号 0062 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 システム制御情報工学科 対象学年 5
開設期 4th-Q 週時間数 4th-Q:2
教科書/教材 メカトロニクス入門(土谷・深谷 共著 森北出版)
担当教員 三井 聡

到達目標

1. 電力システムに関する基礎知識について理解し,説明できる。
2. パワーエレクトロニクスに関する基礎知識について理解し,説明できる。
3. 位置、速度、加速度に関する基礎知識について理解し,説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1位置、速度、加速度センサに関する基礎知識についてほぼ理解し,説明できる。 位置、速度、加速度センサに関する基礎知識についてある程度理解し,説明できる。位置、速度、加速度センサに関する基礎知識について説明できない。
評価項目2パワーエレクトロニクスに関する基礎知識についてほぼ理解し,説明できる。パワーエレクトロニクスに関する基礎知識についてある程度理解し,説明できる。パワーエレクトロニクスに関する基礎知識について説明できない。
評価項目3電力システムに関する基礎知識についてほぼ理解し,説明できる。電力システムに関する基礎知識についてある程度理解し,説明できる。電力システムに関する基礎知識について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 システム制御情報工学科の教育目標 ③ 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械,電気,電子,情報,制御工学を関連付け,それらを統合したメカトロニクスに関する工学あるいは技術について学習し,理解を深めて,機械をコンピュータで制御する基礎的知識を身につける。簡単なメカトロニクス製品の基本設計ができる能力を養うことを目的とし,メカトロニクスシステムを構成するパワーエレクトロニクス,インターフェースなどの基本要素の動作原理、特徴、使用例について学習する。また,電力システムの構成,経済的運用及び環境・エネルギ問題についても学習する。この科目は企業で工作機械のシステム設計を担当していた教員が,その経験を活かし,電力システム、パワーエレクトロニクス等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
・パワーエレクトロニクス,センサなどの基本要素について学習し,メカトロニクスの基本事項の理解を深める。実際には,メカトロニクス製品の持つ機能を達成するために、これらの構成要素がどのような役割を担っているかを理解することがポイントである。さらに、無線操縦に関する知識として、発振、変調・復調回路の特性、動作原理を説明する。
・発電、電力システムについて理解を深める。
・パワーポイントを使って進める。パワーポイントと同様のプリントを配布するが,配布プリントは穴埋め式になっており,説明を聞きながら各自で穴埋めを行ってもらう。
注意点:
・総時間数45時間(自学自習30時間)
・自学自習(30時間)ついては,日常の授業(15時間)のための予習復習時間,理解を深めるための演習課題の考察・解法の時間および到達度試験や定期試験の準備のための勉強時間を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる。
・期末試験を試験の評価とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
4thQ
9週 センサ
(1)各種センサの動作原理
(2)レゾルバの動作原理と特性
位置、変位、力を測定するセンサの動作原理について説明できる。レゾルバの動作原理について説明できる。
10週 (3)パルスエンコーダの動作原理と信号処理
(4)位置,速度,加速度検出
パルスエンコーダの動作原理と信号処理(論理回路)について説明できる。位置,速度,加速度検出と適用例について説明できる。
11週 パワーエレクトロニクス
(1)三相交流
(2)変圧器
(3)サイリスタ
三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。
サイリスタの動作原理と電力制御方法について説明できる。
12週 (4)DC-DC変換
(5)PWM 制御とデューティー比

チョッパ回路,PWMによる電圧変換について説明できる。
PWMの電流変化式を説明できる
13週 (6)DC-AC変換
(7)リップル率
(8)発振回路の特性、動作原理
(9)変調・復調回路の特性、動作原理
インバータ基本回路、整流回路、リップル率について説明できる。
発振回路の特性、動作原理を説明できる。
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。
14週 電力
(1)電力システムの構成
(2)電力品質と電力システムの経済的運用
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。
電力品質の定義およびその維持に必要な手段、電力システムの経済的運用について説明できる。
15週 (3)発電
水力発電,火力発電,原子力発電それぞれの原理について理解し、それぞれの主要設備を説明できる。
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。
16週 (4)電気エネルギーと環境問題
17週目 定期試験・答案返却
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。
学んだ知識の確認ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路発振回路の特性、動作原理を説明できる。3後10
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。3後10
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。3後5
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。3後11
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。3後11
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。3後6
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。3後6,後8,後9
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。3後1
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。3後1
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。3後2
電力システムの経済的運用について説明できる。3後2
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。3後3
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。3後3
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。3後3
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。3後4
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。3後4
情報系分野計算機工学プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2後7,後8
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2後9
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2後11,後12,後13,後14
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。2後6

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力301040
専門的能力501060
分野横断的能力000