1. 管摩擦損失,抗力および揚力の計算ができる.
2. 理想気体の状態変化に対する温度,圧力,体積および仕事等の計算ができる.
3. ガスサイクルの効率等を計算できる.
4. エントロピーの変化を計算できる.
概要:
粘性流体の特徴である管摩擦損失,抗力および揚力について理解を深め,その計算方法を学ぶ.次いで,熱力学第一法則および理想気体の状態変化について学び,内燃機関で用いられている代表的なガスサイクルの理解を深める.最後に,熱力学第二法則について学び,エントロピー変化の求め方を学ぶ.
授業の進め方・方法:
エネルギーの伝達・変換の媒体である流体の物理的性質と運動法則,および熱エネルギーに関する基本的な物理法則と熱機関の原理について学ぶ.熱・流体に関する諸問題に対処できる能力を身に付けるために,これらに関する基礎的事項の講義を行う.学んだ内容の理解を確認するために宿題を課すので,翌週の授業までに提出すること.
注意点:
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)ついては,日常の授業(30時間)のための予習復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる.
・単なる丸暗記では意味がない.流体・熱力学上の法則や諸原理について,自分の頭で考え理解する姿勢が大切である.基礎をしっかり築くことは,問題解決能力を高める上で欠かせない.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
円管内の流れ |
ダルシー・ワイズバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる.ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる.
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2週 |
物体まわりの流れと流体力 |
流れな中で置かれた物体まわりで生じる現象を説明できる.
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3週 |
物体まわりの流れと流体力 |
抗力係数を用いて抗力を計算できる.揚力係数を用いて揚力を計算できる.
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4週 |
熱力学の基礎 |
熱力学で用いる物理量,状態量,系の平衡を説明できる.閉じた系と開いた系の違いを説明できる.
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5週 |
熱力学の第一法則 |
熱力学第一法則に関する基礎式を導出することができる.
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6週 |
理想気体の状態変化 |
理想気体の状態方程式を説明できる.ガス定数,定積比熱,定容比熱の関係を説明できる.
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7週 |
中間試験 |
これまで学んだ内容について,試験で確認する.
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8週 |
理想気体の状態変化 |
理想気体の等圧,等温変化を取り上げ,このときの出入りする熱量および発生する仕事を理解し,計算することができる.
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4thQ |
9週 |
理想気体の状態変化 |
理想気体の等容,断熱変化,ポリとロープ変化を取り上げ,このときの出入りする熱量および発生する仕事を理解し,計算することができる.
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10週 |
ガスサイクル |
ガスサイクルの効率を計算できる.カルノーサイクルについて説明でき,サイクルの効率が計算できる.
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11週 |
ガスサイクル |
オットーサイクルについて説明でき,サイクルの効率が計算できる.
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12週 |
ガスサイクル |
ディーゼルサイクルについて説明でき,サイクルの効率が計算できる.
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13週 |
熱力学の第二法則 |
熱力学第二法則を説明できる.
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14週 |
熱力学の第二法則 |
エントロピーを理解し,基本的なエントロピー変化の計算をできる.
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15週 |
熱力学の第二法則 |
各種サイクルをT-S線図で表現し,エントロピー変化の計算をできる.
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16週 |
期末試験 |
これまで学んだ内容について,試験で確認する.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 熱 | 物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 3 | |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 3 | |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 3 | |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 3 | |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 3 | |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 3 | |
化学(一般) | 化学(一般) | ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。 | 3 | |
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 層流と乱流の違いを説明できる。 | 4 | |
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。 | 4 | |
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。 | 4 | 後1 |
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。 | 4 | 後1 |
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。 | 4 | 後2 |
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。 | 4 | 後3 |
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。 | 4 | 後3 |
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 4 | 後4 |
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。 | 4 | 後5 |
熱力学の第一法則を説明できる。 | 4 | 後6 |
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。 | 4 | 後6 |
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。 | 4 | 後5 |
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。 | 4 | 後7 |
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。 | 4 | 後7 |
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。 | 4 | 後6 |
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。 | 4 | 後8,後9 |
熱力学の第二法則を説明できる。 | 4 | 後13 |
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。 | 4 | 後10 |
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。 | 4 | 後10 |
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。 | 4 | 後14 |
サイクルをT-s線図で表現できる。 | 4 | 後15 |